Monthly Archives: 8月 2013

『晩夏』 ~ 夏の終り その2

八月も最後の週となり、一雨ごとに急に朝晩涼しく感じられるようになってきました。

夜になると、秋の虫の声があちらこちらから聞こえてきます。

空もどんどん高くなり、植物もどことなく元気そうで、いい季節の到来です。

 

momiji 082713

 

end of August

 

 爽やかで Smooth & Mellow な一曲でもどうぞ。


Al Jarreau / “Let Me Love You” (album: Tomorrow Today – 2000)

『晩夏』 ~ 夏の終り

cloud

湖面を渡って吹いてくる風は「北東」から

上を見上げれば「ゆきあいの空」

晩夏を知らせる「ツクツクボウシ」のけたたましさ

いつも通りの「夏の終り」

「秋」は近い

 

Brian Simpson / “Summer’s End” (album: South Beach – 2010)

 

Masterの今これが聴きたい ~ Vol.16【赤い目のクラウン】

夕方から夜間にやってくる一雨ごとに、ジワジワと季節が秋にシフトしていくのを肌で感じる今日この頃です。昨年同様に記録的な暑さと少ない雨の8月も、いよいよ来週でおしまい。珈琲もいちばん美味しく感じられる季節、待望の「秋」の到来です。とはいえ、まだまだしばらく9月に入っても残暑は続くのがお約束。ならば、もう少し涼しげな「音」が欲しいところです。

めったに邦楽は紹介しないのですが、日本のアーティストでいちばん「ゾクッ」とくるほどの声色(こわいろ)を持つ人といえば、この人は絶対はずせません。そうです、大御所の井上陽水の登場です。僕個人としては、それほどの陽水マニアではありませんが、心に感動を呼び起す印象的な楽曲を数多く提供し続けている、超ベテランのシンガー・ソング・ライターの一人です。

今度は愛妻家

写真家を演じる「トヨエツ」とその妻役の「薬師丸ひろ子」主演の、2010年公開の映画『今度は愛妻家』の主題歌でありながらもCDの発売がなく、後に発表される陽水本人のアルバム『魔力』にようやっと収録された『赤い目のクラウン』ですが、それはそれはあまりに美しく儚い世界を描いた作品ですね。シルクやベルベットのようにスムーズでクールないつも通りの彼の声ですが、どこかほんのりと温かい、なぜだかそんな印象を聴くたびに受けます。まあ、それにしてもこれほどまでに艶のある声の持ち主は、唯一無二の存在といえるでしょう。

映画自体も、トヨエツ演じる亭主役を通して「男ってなんでこう身近な存在の相手に感謝の気持ちを素直に表現できない生き物なんだろうか」って、既に映画をご覧になってそんな風に思われた諸兄も、きっと多いはず。陽水が歌うように、後で悔やんでばかりいる目を赤く腫らした「クラウン(道化師)」とは鋭い表現であり、主題歌と映画がきちんとリンクした、観た後で「じわじわっ」と感動が畳み掛けて襲ってくるような、そんな心温まる作品でした。

 

魔力


井上陽水 / “赤い目のクラウン”
映画『今度は愛妻家』主題歌 (album: 魔力 – 2010)

 

Masterの今これが聴きたい ~ Vol.15【美しく涼しい音色】

「千年猛暑」などと、昨年同様まあとにかく「雨の降らない酷暑」に見舞われた日本列島ですが、今晩はようやく『恵の雨』となりました。
あまりに厳しい夏なので、なにか皆さんに紹介できそうな「涼し気な音」を、自己所有の『iTunes』やヨーロッパを中心とした海外のサイトなどを、時間を見つけては探求しておりました。

国別閲覧統計左記の統計は、僕のブログへのアクセス解析をするために2ヶ月前くらいに導入したプラグインですが、ご覧の通り日本国内とアメリカ・カナダからのアクセスがかなり近い数字となっております。特に気になるのがやはりロシア周辺の旧東欧と呼ばれた国々やスウェーデンなど北欧諸国からのアクセスも多いんですね。昔からそうですが、とにかく欧州でのJAZZの人気は僕らアジア地域に住む人間の想像を遥かに超越しているようで、彼らの関心の高さが窺い知れます。まあ、もはや「カフェ・ブログ」ではなく「音楽ブログ」ですから、世界中から沢山の訪問者がアクセスしてくれて嬉しい反面、若干のプレッシャーも感じないわけではありません。ネット時代による技術革新の恩恵で、それぞれの国の言語に自動翻訳され、自分の記事が読まれるというのはなんだか、すごく不思議な感覚です。

まあそれはそれとして、今回はポーランド出身のピアノ・トリオを紹介したいと思います。皆さん知っての通り、ポーランドは「ソ連崩壊」以前まではその周辺共産主義諸国と同様に「東欧」と呼ばれた国の一つであり、戦時中は数奇な運命に翻弄され、近年ようやく民主化を成し遂げたことで知られています。Wikipediaではないので、政治的な話題は割愛するといたしましょう。

『100年に一人出るかどうかの天才』と、ドイツを中心とした欧州でその才能を高く評価されているポーランド人ピアニスト、Marcin Wasilewski (マルチン・ボシレフスキ – 写真中央)が率いるのが Marcin Wasilewski Trioです。

 

Marcin Wasilewski Trio

小難しい評論はプロの批評家の先生たちにお任せするとして、僕自身の聴いた印象は、とにかく高い技術とその静寂さにまずは驚き、とにかくCool で美しいピアノの音色に心奪われます。オリジナルの曲はもちろん、スタンダードにおける彼らなりの感性による解釈でプレイするその出来映えは、とにかく美しいの一言に尽きます。彼らの3作目のオリジナルアルバム『Faithful』から、スタンダードなバラッドとしては取り上げるアーティストも少なくない『Ballad Of The Sad Young Men』をご紹介しましょう。

 


Marcin Wasilewski Trio /  “Ballad Of The Sad Young Men”  (album: Faithful – 2011 )

 

こんなピアノの音色を聴いてると、なんだか美味しい珈琲を飲みたくなってきちゃいますね。

 

『Ballad Of The Sad Young Men』については、過去記事で取り上げたことのある、若くして天に召されたノルウェーの妖精 Radka Toneff (ラドカ・トネフ)も、素晴らしいカヴァーを世に残してくれました。米国に起源を持つJAZZとはいえ、やはりクラシック音楽の基礎がある欧州のミュージシャンやアーティストの楽曲に対する感性の鋭敏さは、長く育まれた音楽の歴史や土壌に起因するものなんでしょうか。それくらい若手の魅力あるアーティストが、欧州より次から次へと輩出されてきていますね。これからが更に楽しみです。

おっとそういえば、この曲に関しては、こんな過去記事もありました。相当好きみたいです。(笑)

そろそろ『ゆきあいの空』の季節かな

お盆も終わり、いくら暑い暑いといっても、季節は徐々に秋にシフトしていくもの。
ここ二・三日、夜の遅い時間になると、耳を凝らすともうコオロギなど秋の虫の音色が聞こえてくるようになりました。

ということは、そろそろ「夏の空」と「秋の空」とが入れ替わる天空のショー、『ゆきあいの空』が見られる季節の到来です。

 

『ゆきあいの空』 (2012年9月3日撮影)

『ゆきあいの空』 (2012年9月3日撮影)

 

「ゆきあいの空」とは、ご存知の方も多いと思いますが、これからの季節だけに見られる「空」と「雲」の織り成す日本特有の天空の風景です。初めて耳にする方は、よろしければ過去記事をご参照ください。

この写真は昨年の9月に入って間もない頃、自家栽培のミントやバジルに水をあげようとした際、お店の勝手口のデッキからふと見上げた東の空に「夏の入道雲」「秋のすじ雲・うろこ雲」がまさに「こんにちは」「さようなら」って感じで行きあっていて、とても印象的な「ゆきあいの空」の様子だったのを、スマホで慌てて撮影したものです。
そういえばこの画像、ブログではなく当時各方面からせかされて始めた「facebook」にだけ投稿したのでした。SNSについては皆さんいろんな考えがあるとは思いますが、責任を持って記事を発信したい自分には、FBはもちろんのことやったことありませんがTwitterも含め、SNSの世界はとにかくあっさりと簡潔すぎること自体がどうにも「苦痛」で不向きなことが分かったので、あっさり止めてしまいました。

まあ、それはさておき、これから秋に向かってどんどん「空」が高くなってきますからね。足元や目の前ばかり見てると、こんないいもの見逃してしまいますよ。たまには空を見上げ、自分にとって最高の「ゆきあいの空」を見つけてみてはいかがですか。