Monthly Archives: 2月 2014

AC Tunes ~ Vol.2 【Dean Grech】

数週間前の大雪から一転、ここ数日の日中は徐々に春めいてきたという印象を持った方も多いのではないでしょうか。街のお花屋さんの店頭にも、色鮮やかな「パンジー」の寄せ植えやポットがたくさん売られていたりして、「ああやっぱり春はもうすぐそこまで来てるんだ」と、例年のように思い始める『三寒四温』の季節の到来です。

 

DSC_0839

 

そんな春を迎える季節になんだかぴったりの作品が、世界中のあちこちのSmooth Jazz系の音楽サイトで紹介されていたので、始まったばかりの大人のためのシリーズ『AC Tunes』にてご紹介したいと思います。
Jazz ギタリストDean Grech はギタープレイはもちろんのこと、中性的なトーンのVOCALを聴かせてくれる、なかなかのアーティストです。今回紹介する彼のニュー・アルバム『We Got Lost』からのタイトル曲ではそれほど感じませんが、その他のスロウなテンポの作品においては、かつてのAORのさきがけアーティストとして知られ、日本国内でもマニアックなファンも多いNick DeCaro(ニック・デカロ)のヴォーカル・スタイルを思わせます。

 


Dean Grech / “We Got Lost” (album: We Got Lost – 2014)

 

Dean Grech は公式サイトのバイオをチェックしたのですが、年齢がちょっと不祥なんですが、ミュージシャンとしてのキャリアは相当長いようです。2009年にリリースした1stアルバムでも本アルバム中でも聴けるクラッシック・ギターも弾きこなす、あのボストンのバークリー音楽院出身のWorld Wideに活躍中の非常に多才なアーティストとの印象を受けます。新作中には心地よいヴォーカルを乗せたボサ・ノヴァ調の作品もあり、春らしい一枚と言えます。

 

AC Tunes ~ Vol.1 【Donald Fagen】

かつて営業していたお店の名前にちなんで、Mellow な作品を数多くご紹介してきたシリーズ『Mellow Tunes』で作品を取り上げる際、「いい作品なんだけど、メロウというよりはちょっと・・」とためらってしまうような音楽の数々が、これまでも山のように存在していました。この新しいシリーズでは、そんな「宝の山」の中から我々と同世代の『大人が聴いてリラックスできるような、大人のための作品』を紹介していきたいと考えています。そこはかつての実店舗 “cafe Mellows” の経営方針とまったく変わりはありません。もちろん『Mellow Tunes』は継続しますが、そこで取り上げないような作品を意図的にチョイスしていこうと思っていますので、楽しみにしていただければ幸いです。

新シリーズ “AC Tunes” の初回は、もう3年も続けてるこの音楽主体のブログでもたった一度しか過去記事でも取り上げていなかった、僕の最も敬愛するアーティストと言っても過言ではない Donald Fagen(ドナルド・フェイゲン)に登場していただくことにしました。

 

the nightfly

Donald Fagen / “I.G.Y.”  (album: The Nightfly – 1982)

 

steelydan old days僕と同じ位のR50世代の音楽好きなブログ・リーダーの方々であれば、彼がかつて伝説のバンド『Steely Dan(スティーリー・ダン)』のリーダーであったことは皆さんご存知の通りです。バンドというよりも「コンビ」という表現が適当であり相方の Walter Becker(ウォルター・ベッカー)と共に、アルバム中の一曲ごとに超一流のミュージシャンを複数起用し、収録予定の何倍もの作品を準備し更にいくつものTakeをレコーディングして、最終的に納得のいった曲とTakeだけを作品としてリリースするという手法で成立していた奇妙なユニットでした。当時の彼らによれば「ライブは再現不可能」なため、「スタジオ・ワーク」だけがすべてであり、所属のレコード会社にとっては途方もない「費用と時間」がエンドレスに掛かる音作りをしていることでも有名な、事実上「二人組み」のユニット、それが『Steely Dan(スティーリー・ダン)』の実態でした。かなりJazzに傾倒した音作りの彼らの作品は、RockだとかPopsだとかそんなジャンルやカテゴリーを完全に超越して、『Steely Dan の音楽』として固有の価値を持って成立していました。

1980年にアルバム『Gaucho』のリリース後に Steely Dan の活動を休止した Donald Fagen が、ソロ・アルバム第一弾として2年後の1982年に世に放ち『20世紀のAORの金字塔』とまでも絶賛されつつ今日に至るのが、今回ご紹介するアルバム『The Nightfly』であり、収録曲中最大のヒットとなったのが『I.G.Y.』です。
(本作品は当時のレコーディング技術の「教本」のような最高水準の音作りとなっており、録音から30年以上が経過した今でも休日のアキバのヨドバシ・カメラの高級オーディオ売り場のあちこちで、このCDやアナログ盤を自宅から持参して「音質」をチェックしている人をかなり見かけます。僕も実店舗に導入する機材を選択するときに、ヨドバシのスピーカー売り場でこのCDを持参してきたお客さんと偶然鉢合わせしましたから。それくらいの当時の録音・エンジニアの持てる最高レベルの技術を惜しみなく投入した作品としても有名です。)

 

steelydan present彼らの記事をこれまで書かなかった理由は、「書き出したらもう止まらない」からにほかなりません。それくらい、僕にとってのアイドルなのです。まるでJazzのような複雑なコード進行とちょっと難解でシニカルなリリック(詞)と、完璧なまでに研ぎ澄まされた「音のつぶて」で満たされたそれぞれの楽曲のクォリティは、他のアーティストの追随を許すことはありませんでした。それは活動休止から20年の歳月を隔て2000年に活動を再開した以降に発表された Steely Dan 名義としてのアルバムや Donald Fagen 自身のソロ・アルバムにおいても、その魅力や質の高さは変わることなく、60代後半に入った現在でも衰えることなく同世代はもちろん若い世代にも大きな影響を与えているようです。

このまま書いていくと、これまでの3年分くらいの記事を書いてしまいそうなので、そろそろこの辺で止めときます。(笑) もうこの後はいつもの「ウィキペディア」 さんにお任せするといたします。興味をもたれた方は、英語版の Wikipedia サイトの方がずっと詳しく紹介してますので、ブラウザの翻訳機能や「YouTube」などをうまく活用して色々と調べてみてください。Steely Dan については、一体どれほどになるか見当もつきませんがまた近いうちに記事をUPいたしましょう。

 

Records

 

 

新企画 【AC Tunes – Vol.00】 START

さてさてちょっと前からずっと温めていた、新企画 “AC Tunes” いよいよスタートのご案内です。
ウィキペディアによれば、《『AC』つまり『Adult Contemporary Music』(アダルト・コンテンポラリー・ミュージック)とは、ヒップホップやハードロック等を除いた、主流のコンテンポラリー・ポップ・ミュージックのラジオ・フォーマット/ジャンルで、ACと略される。》という定義のようです。
※詳しくは、こちらをご参照ください。

『AC』といってもこれといった厳密な線引きなどは存在せず、かつて僕らの世代が若い頃にまるでシャワーを浴びるかのように親しんできた米国や英国発の洋楽の中でも、ハードでもマニアックでもなく、大人が聴くに値するだけの洗練され耳なじみのよいサウンドを聴かせてくれるアーティストたちが、そのフォーマットに分類されるだけのことだと思います。1970~80年代に日本国内でも大変なムーブメントとなったA.O.R.(Adult-oriented Rock)に分類されていたアーティストたちもひっくるめて、現代では『AC』つまり『Adult Contemporary Music』と大きく括ってしまってよいのではないかと考えます。

4376448_jpeg_250x596_q85

まあ細かいことは音楽評論家の方々にお任せするとして、これから始まる新企画 “AC Tunes”のシリーズでは、『大人が聴いてリラックスできる音楽』を、1970年代後半から90年代あたりの作品を主に取り上げていこうかと思っています。これまで “Mellow Tunes” のシリーズでも取り上げてこなかった、また違ったカテゴリーのアーティストの作品なども折に触れご紹介できたらと考えています。

 

 

ガンバレ受験生

20140208-00010004-wmap-000-1-view記録的な大雪が降った2/8に近隣の大学病院に緊急入院した次男坊が、ようやく数日前に退院して自宅に戻って来た。「肺気胸」という肺に小さな穴が突然空いて肺から空気が漏れてしまう病気で、10~20代の成長期の若い痩せ型男性に顕著に見られる病気だそうだ。3/5に実施される公立高校の受験を間近に控えており、幸い手術に至ることなく自然治癒による退院となり、家族一同ホッとしたところだ。「インフルエンザ」「ノロ・ウィルス」等この季節特有の感染性の病気だけでも、とりわけ『受験生』を抱えたご家庭ではいやでも多少は神経質にならざるを得ないもの。そこにきてこの記録的な大雪だ。雪の中、病院と自宅と職場を何度も往復することになったカミさんは、さぞ大変だったことと思う。お疲れ様でした。

AS20140209000159_commL浪人中の長男とも話題になったが、なぜいまだにこの国では「入学試験」が2・3月に実施されるのかがちょっと理解できないでいる。官・民共にすべて4月が新年度でスタートするシステムはこれまで通りで問題ないとして、その地域だけに特化した「高校受験」はともかく、全国から受験生が大移動する「大学受験」に関しては、やはり半年なり3ヶ月なり前倒しで実施できないものだろうか。この問題については、僕自身が現役受験生だった30年以上前から『9月入学』なども含めあれこれ議論されているが、「共通一次~センター試験」など試験システムの変更はあったものの、受験の「時期」についてはいまだに何一つ変わっていなのが実状だ。国公立の2次試験はこれからが本番で、運よく前期で決まればまだよいが、後期試験の合否発表ともなればすでに3月後半だ。地方の学校に行くとなれば、住む場所さえまともに探している暇はない。入試の時期が早まって合否だけでも「秋頃」に判明していれば、もっと余裕を持った計画を立てられるというものだ。今冬の大雪のケースは別格だが、毎年のように繰り返される『全国各地で大雪による交通網がマヒ。受験生にも大きな影響』などというニュースも、言ってみればネガティブな冬の風物詩だ。国も文部科学省もそろそろ本気で考えたほうがよいのではないか。

いっぺんに「入試時期」を半年も前倒しするとしたら、その時期に該当する受験生にとっては準備期間を含めあらゆる不利な状況が生まれてしまうし、教育の現場である高校や予備校など教育関連産業にとっても同様に困難な状況が発生することは、容易に想像できる。
『だったら6年くらいの移行期間を設けて、一年ごとに一ヶ月ずつ入試時期をずらしていけばそれほど大きな混乱は起きないのにね。』というのが、将来教職を目指す只今浪人中の長男の見解だ。あの大雪の中、万一のため都内の私大を開始2時間遅れで受験してきた当事者の感想だけに、なるほど実感がこもっている。「そうか、段階的スライド作戦か・・」と、さすがに若いから頭が柔らかいなと感心したものだが、少しずつでいいからやはりそうすべきだろうと思う。

さあ残すところあと少し。受験生のみんな、ガンバレ。

 

 

『なごり雪』 【モノローグ】

先週末から降り続いた、実に45年ぶりと言われる大雪で、モミジの葉っぱのいくつかが、今になって降り積もった真っ白な雪の上にそっと散っていた。

 

Momiji and Snow

 

冬のなごりを残す「春の雪」にはまだちょっと早いけど、遠く過ぎ去った晩秋のなごりを表現した雪の悪戯に、なんとも言えぬ感情をいだいた。

ますます「青葉」をまとう季節が待ち遠しいね。

 


伊勢正三 / 「なごり雪」

Mellow Tunes ~ Vol.76 【My Funny Valentine – ④】

昨日から今日にかけて、関東地方をはじめあちこちで何十年ぶりという大雪の一日となりましたが、皆さんいかがお過ごしだったのでしょうか。お仕事の方は、本当に大変な悪天候の中、お疲れ様でした。

Jazz Standard の中でもとりわけクラッシックで美しい作品、“My Funny Valentine” を取り上げてご紹介している企画の第四夜です。

当ブログ内の検索BOXにアーティスト名を入力してみればお分かりの通り、これまでも何度となくご紹介をしてきましたが、僕の Boz Scaggs (ボズ・スキャッグス)の偏愛ぶりは知人たちの間でもよく知られたことです。今回は、そのBOZ が2003年に「Gray Cat Records」というマイナーなレーベルからリリースした 、classic Jazz Standard 作品のカヴァーに初めて挑んだアルバム『But Beautiful』日本国内盤のみにBonus Trackとして収録された“My Funny Valentine”をご紹介します。

 

butBeau300

Boz Scaggs / “My Funny Valentine” (album: But Beautiful – 2003)

 

かつて Mellows に足繁く通っていただいていた皆さんには、懐かしい記憶がよみがえってきたかもしれませんね。なにせ営業当時は毎日一度はこのアルバム流してましたからね。
こんな寒い雪の日には温かい一杯の珈琲がいつも以上にありがたく感じたりするものです。寒さも今が底ですが、どうか皆様ご自愛ください。

 

Mellows 017