Monthly Archives: 1月 2015

“What You Won’t Do For Love” ~ Vol.3 【Danny “SkyHigh” McClain】

Danny McClainDanny “SkyHigh” McClain(ダニー “スカイハイ” マクレーン)
初めて耳にする名前でした。YouTube で「What You Won’t Do for Love」のカヴァーを色々チェックしていたら偶然出逢ったアーティストでした。
世界的にはもちろん、まだまだ米国内でも一部のマニアしか存在を知らないかもしれないこの黒人青年の圧倒的な声量とヴォーカル・ワークには、とにかく驚きました。実は今回のこのシリーズを実施するきっかけとなったカヴァーであり動画であることは言うまでもありません。

本人名義でのCD販売はなく、作品は「iTunes」や「Amazon」での配信または、FB / Twitter / YouTube / SOUNDCLOUD 等を利用して作品を発表し続けているようです。残念ながら本作品の音源の販売はしていないようですが、おそらく活動拠点であるボストンでのオール・ロケによる動画だと思われます。

 


“What You Won’t Do for Love” by Bobby Caldwell
covered by Danny SkyHigh McClain

 

2013年に YouTube にUPされたこの現代風のアレンジはすこぶるキレがよく、賞賛すべきはリズム隊、特に「ベース」の音ではないでしょうか。ダニーのヴォーカルをさらに引き立てることに成功しています。
いやあ、すごいアーティストがまだまだ探せば出てきますね。

 

“What You Won’t Do For Love” ~ Vol.2【Phyllis Hyman】

Phyllis Hyman / Living All Alone「What You Won’t Do for Love」のカヴァー作品をご紹介するシリーズの Vol.2 ですが、今回紹介するアーティスト『Phyllis Hyman (フィリス・ハイマン)』はフィリー・ソウルで有名なフィラデルフィア出身の歌姫で、波はありましたが主に1980年代に活躍した女性です。

彼女のカヴァーについては、2012年にUPしたMellow Tunes ~ Vol.14【in N.Y.編】でもすでにご紹介済みなので、詳しくはそちらの記事をご覧いただければと思います。

もう25年以上も前のことですが、彼女がこの世に存在して輝いていた時期に、この素晴らしいカヴァーを本場ニュー・ヨークのヴィレッジにある Blue Note(ブルー・ノート)本店で観て聴けたことは、今でも宝物のような出来事でした。そんな想いから、最初のカヴァー作品としてご紹介させていただきました。彼女自身もこの曲をとても大切に扱っていましたし、何より「自分のモノ」にしていた印象がありました。あの日あの夜のライブで、イントロが聴こえてきただけで鳥肌が立ったのを、今でも忘れられません。


Phyllis Hyman / “What You Won’t Do for Love”

 


Phyllis Hyman / “What You Won’t Do for Love”
(album: Living All Alone – 1986)

 

 

“What You Won’t Do For Love” ~ Vol.1【Bobby Caldwell】

以前からずっと考えていたことなんですが、これまで自分が聴いてきたそれは沢山の音楽作品の中で、もはやスタンダードになりつつあるほどに多くのアーティストによってカヴァーされきた特定の作品(楽曲)について、そのカヴァーを検証と言うと小難しいので、まあ単純にその違いを楽しむシリーズを、ゆるゆるとスタートしてみようかと思います。当ブログ内の過去記事のMellow Tunes ~ Vol.12【比較論】で取り上げたバート・バカラックの名曲『The Look Of Love』だとか、2013年~2014年にかけてのMellow なクリスマス・ソングで多くのカヴァー作品を取り上げた『Have Yourself a Merry Little Christmas』などと近い内容の特集になろうかと思いますが、楽しんでいただけたら幸いです。

 

Bobbyそれで初回の作品ですが、『What You Won’t Do For Love』という曲については、当ブログへ訪問していただいている読者の方々にとっては敢えてここで説明することもないでしょう。
そうです、僕と同世代の50代前後の洋楽好きの方なら皆さんご存知の、Boz Scaggs (ボズ・スキャッグス)らと並び、1970-80年代に吹き荒れたAOR(Adult Oriented Rock)を代表するシンガー・ソング・ライターの Bobby Caldwell (ボビー・コールドウェル)が1978年にリリースした彼の名前が冠されたデビュー・アルバム(その後「イヴニング・スキャンダル」だとか、CD化された際に「What You Won’t Do For Love」と改名)に収められた、世に出てからなんと37年が経過するもはやスタンダードと言って申し分のない、アメリカのPOPS/ROCKの歴史に残る名曲と言えるでしょう。邦題はなぜか当時の世相を反映してか「風のシルエット」となっており、爽やかな印象の軽めの大人向けのロックが売れていた時代の名残といえましょうか。

bobbycaldwellcatinthehatほぼすべての楽器とコーラスまで一人でこなしてしまう、ある意味「完璧主義」なボビーのサウンドとヴォーカル・スタイルはあまりに黒人的であり、当時のレコード会社の戦略もあって、デビュー当初は「SOULやR&B系のブラック・ミュージック界に凄い新人がデビュー」という噂が、彼の当時の活動本拠地であったマイアミから全米中に広まっていったというエピソードは、もはや有名な「伝説」となっています。レコードが売れ出した後に、ボビーが白人であるのを知った多くの黒人ミュージシャンが彼のサウンドと声に「嫉妬した」と伝えられているのも、その後多くの著名な黒人アーティストがこの作品をこぞってカヴァーしていることが、その事実を証明しています。
聴いたことがある方もそうでない方も、さあまずはオリジナル作品を聴いてみてください。素晴らしい作品は本当に色褪せることがないといった見本です。もちろんアルバム全体としても大変にクオリティの高い作品です。

 


Bobby Caldwell / “What You Won’t Do For Love”
(album: Bobby Caldwell – 1978)

 

Caldwell07そんな背景から、リリースから40年近く経った今聴いてもまったく古臭さなど微塵も感じることのないこの輝かしい楽曲は、POPS/ROCK/R&B/HIP-HOP/JAZZ/LATIN/BOSSA等々それは地球上に存在するあらゆる音楽のカテゴリーのアレンジで、今現在もカヴァーされ続けているのです。
現在のボビーはというと、ビッグ・バンドをバックにJAZZのスタンダードを歌うシンガーとしての活動を主としており、初期のサウンドを愛するリスナーの想いとは裏腹に、かつての作風でアルバムを製作する意思はないように思えます。ちょっと残念ですが。

さて、単一の楽曲のカヴァーを集中的に紹介するシリーズなので、オリジナル作品に関する前置きが長くなりましたが、次回以降は YouTube 上に散らばっている、それはそれは沢山の素晴らしいカヴァーをUPしていきますのでどうぞお楽しみに。

ご意見・ご感想などもお待ちしています。

 

 

AC Tunes ~ Vol.30【Ole Børud】

2015年も明けて早10日、暮れても明けても毎日があっという間に過ぎて行く印象の年末年始です。皆さんお正月はゆっくりと過ごされたのでしょうか。
そういえば、賀状をくださった皆様、ありがとうございました。自営を始めた数年前から年賀状を送るとなると途方もない数になるため、有難く賀状を頂戴した方へのみ「寒中見舞い」に代えて送らせて頂いております。その旨何卒ご了承くださいませ。

Ole Børudさて、しばらくの間「AC Tunes」をお休みしてましたので、2015年の第一弾としてご紹介するのは、遠く北欧はノルウェー出身で、極めてクォリティの高いAORを聴かせてくれるアーティストとして世界中から注目を集めている『OLE BØRUD(オーレ・ブールード)』です。アルバム『Shakin’ The Ground』でノルウェー国内デビュー後、2011年に2ndアルバム『Keep Movin’』をリリースし、1970年~80年代のAORやSoul/R&Bの影響を強く受けたその音作りに世界が驚いた期待の逸材です。今年で39歳ですから、遅咲きのアーティストとも言えますが、詳しくは2013年に来日公演時の記事をご参照ください。

どのアルバムを聴いても多才ゆえに引き出しが多すぎて、ジェイ・グレイドン/マーク・ジョーダン/マイケル・マクドナルド/スティーリー・ダン/ジノ・ヴァネリ/ペイジス等々それは沢山のAORのビッグ・ネームの強い影響が伺えます。とりわけスティーリー・ダンやドナルド・フェイゲン、また同じギタリストでもあるジェイ・グレイドンからの影響は相当なものと思えます。
昨年2014年の11月にリリースされたばかりの最新アルバム『Stepping Up』の出来も上々でサウンドのクォリティも文字通りUPしている印象を受けます。

 


Ole Børud / “Driving” (album: Stepping Up – 2014)

 

僕らの世代がかつて愛聴したサウンドが、30年後に遥か遠く北欧の地で再現されているなんて、当時誰が想像したでしょうか。やはり、スウェーデンもそうですが北欧のスカンジナヴィア諸国の音楽への熱い想いと理解は、もはや我々の想像をはるかに超えているのかもしれません。なにせ、『ノルウェー王国大使館』まで彼をバック・アップしているんですから、これには驚きです。オーレは新譜を引っさげて、今月末に再来日とのことです。

 

 

Happy New Year – 2015

 

謹 賀 新 年

2015 New Year

2015年が皆様にとって有意義な一年となりますように

2015年元旦