Monthly Archives: September 2015

「前を向いて」

kinmokusei 2015

 

久しぶりの更新です。
ほんとに感心するくらい例年この季節の一週間ほどでしょうか、突然訪れる芳しい香りを連れ立って玄関先の「キンモクセイ」が一気に開花します。空を見上げれば、もうすっかり秋の装いで、夕暮れ時の紅く染まった様子は息を呑むほどです。

 

early autumn sky 2015

 

皆さんご承知のように前回ブログを更新した翌日の9/10に、僕の居住する地域からは車で一時間ほどの地域において、台風18号によってもたらされた鬼怒川の決壊による大きな水害がありました。あれから間もなく三週間が経とうとしていますが、特に甚大な被害を被った「常総」市内では水が引いた現在でも、日々の生活に大変なご苦労を強いられているとそのエリアにお住まいの知人からも伺っており、本当に心の痛む思いです。

そんな中、永田町界隈では大規模なデモを尻目にいつの間にか与党の独善的ともいえる「安保法案」が成立してしまったり、目を更に海の向こうに向けてみれば「イスラム国」の支配から逃れるために、何十万もの多くのシリアからの難民が命からがら「ドイツ」を中心とした受け入れ可能な欧州の国々を目指し、難民生活を伴った途方もない移動を余儀なくされているというではないですか。それらの世界中で起きている理不尽な出来事の数々に思いを馳せると、なんだかずっとブログの更新ができるような穏やかな心境ではありませんでした。

海外での出来事はさておき、やはり身近で起きてしまった災害については、4年前の東日本大震災のときと同じで、もうとにかく前を向いて進むことがなにより大切なわけで、僕がこのブログを通じてできることといえば、これまでご紹介してきた「音楽」を通して今辛く厳しい状況の方々を勇気付けたり癒すことくらいかもしれませんが、少しでもお役に立てればいいなと思っています。

そこで今回ご紹介したいのはこちらです。
約5年ほど前に定評のある音楽番組『SONGS』「久保田利伸」氏の特集を組んだ際、インタビューの中で「最も歌詞に感動した作品」として彼が取り上げたのが、「井上陽水」作詞(作曲:星勝)の『海へ来なさい』という作品でした。久保田氏の生まれ故郷である静岡の海岸の堤防際で、波音をバックにオオニシ・ユウスケ氏のアコースティック・ギターの伴奏でエモーショナルに歌い上げた『海へ来なさい』は、見る者の涙を誘うほどでした。オリジナルの井上陽水氏のヴァージョンの素晴らしさはもちろんのことですが、なにしろこの楽曲の歌詞は「美しさ」「優しさ」そして「弱さ」「力強さ」のすべてを持ち合わせており、心が折れそうになった時に聴くと、無理なく心の中にすーっと歌詞とメロディが入ってくるような印象が強い作品です。それはまるで、親から子へと伝えておきたい大切なメッセージとも取れる内容の歌詞で、本当に心に響いてきます。
今回のような大災害は、大人はもとより特に小さなお子さんたちの心に大小の傷を残してしまったかもしれませんが、どうかこの歌の内容のように「強く」「しなやか」に前を向いて成長していってもらえたらと願わずにはいられません。

 

海へ来なさい

『海へ来なさい』/ Toshinobu Kubota
作詞:井上陽水  作曲:星勝
 

海へ来なさい
 

どうか皆さんの心の支えになりますように。そして一日も早い日常の生活が戻りますよう、心よりお祈り申し上げます。

 
tanpopo
 

 

AC Tunes ~ Vol.38【Robin Thicke】

あっという間に9月も、もう中盤の入り口ですね。
現在列島の真ん中辺りを、太平洋側から日本海方面に突っ切って行こうとする台風18号が各地に多くの雨を降らせています。皆さんの地方におかれましても、沢山の注意報が出ているようですので、十分にお気をつけください。

 

2015 sep

 

Robin ThickeAdult Contemporary な楽曲を継続的に紹介している「AC Tunes」シリーズで今回取り上げるのは、米国ではかなりポピュラーな男性アーティスト、 Robin Thicke(ロビン・シック)の作品です。
米国はロス出身で現在38歳のロビンですが、白人でありながらもカーティス・メイフィールドばりの艶のあるファルセットが特徴的で、地声で歌う声は映像見ずに聴いているとそれはまるであの Daryl Hall(ダリル・ホール)のようで、初めて耳にした人はルックスとヴォーカルとのギャップにいい意味での違和感を覚えるかもしれません。ロビンのサウンドを敢えてカテゴライズするのであれば「R&B」に振り分けられるのでしょうが、過去記事でも沢山取り上げてきたように、ダリル・ホールマイケル・マクドナルドそしてジョージ・マイケルなどと同じように、一昔前の表現とはいえ彼も「Blue Eyed Soul」と称されるカテゴリーのアーティストの一人といえるでしょう。(興味のある方は各アーティストの過去記事へのリンクをどうぞ)

2003年のデビュー以来いくつかのアルバムを除いて、僕の苦手な近年流行のヒップ・ホップ系のサウンドのみをベースにせず、彼が幼い頃からきっと聴き続けてきたであろうと思われる1970年~80年代のソウル・R&B・ファンク・ロックそしてポップスなどのエッセンスをうまく取り入れ独自の感性で調理したように思わせるそのスタイルは、今後も目が離せない存在となりそうです。今回取り上げる『Morning Sun』もそんなことを強く印象付ける作品です。

 


Robin Thicke / “Morning Sun” (single – 2015)

 

台風の影響で、朝の太陽(Morning Sun)を拝めるのももう少し先になりそうです。