Daily Archives: 2017/01/23

AC Tunes ~ Vol.43 【Rumer】

年末年始とほとんど休みなく忙しくしているうちに、あっという間に暦でいうところの「大寒」に突入し、気がつけばここ数年「賀状」に代えて送らせていただいている「寒中見舞い」も出せずじまいでした。賀状を頂戴した皆様、大変ご無礼いたしまして申し訳ありませんでした。また、いつもご訪問くださるブログ・リーダーの皆様も、本年もよろしくお付き合いください。

さて、彼の地のきな臭い政治の話題で熱くなるのはもう止めにして、また本来の音楽主体の内容に戻しましょう。
本当に多くの愛する音楽家たちが逝ってしまった暗く悲しい2016年の最後の最後で、敬愛する「ジョージ・マイケル」の予期せぬ訃報でかなりのダメージを受けてしまい、しばらく謹慎でもしようかと考えていたのですが、僕はやらない「facebook」で「がんばれ、がんばれ」と言わんばかりの「いいね」で後押ししてくださる方々がそれはもう沢山いらして、なんとか期待に応えねばとようやく復帰した次第であります。

しばらくほったらかしだった“AC Tunes”のシリーズですが、『大人が聴いてリラックスできる音楽』いわゆる『Adult Contemporary Music』のご紹介記事も、今年はまたすこしずつUPしていこうかと思っています。年末にこじらせた風邪や世界中からの Bad News などで、心身ともに疲弊していた自分を癒してくれたのは、こんな愛しく懐かしい70年代のPOPSを思い起こさせてくれるアーティストでした。

今回ご紹介する『Rumer』(ルーマー)は、父親の事業の関係でパキスタンで生まれた、英国人アーティストです。2010年に英国で30歳を過ぎた遅咲きのデビューで、70年代を席巻したカーペンターズの「カレン・カーペンター」「キャロル・キング」のまるで生まれ変わりと評され、世界中でそのヴォーカルを絶賛されているシンガー・ソングライターの一人です。
昨年暮れに近い頃に、彼女自身としては4作目となる、御大バート・バカラック「ハル・デイヴィッド」の手による作品のカヴァー・アルバムをリリースしたというNEWSがあり、それがきっかけで改めて過去の作品をしみじみと聴き入ってしまいました。

 
今回取り上げるのは2014年にリリースされた3作目のアルバム「Into Colour」からの2曲です。
レコード会社のプロフィールからも分かるように、本当に苦労してやっと掴んだシンデレラ・ストーリーのような彼女の人生だけに、オーディエンスの琴線に触れる素晴らしいヴォーカルを聴かせてくれます。
アルバム「Into Colour」は、彼女の才能と歌声に魅せられ、プロデューサーから後に伴侶となるバート・バカラックの側近「ロブ・シラクバリ」と米国に渡って共に作り上げたアルバムとなっています。
スロウ・ミディアムなバラッド『Better Place』は、きっと新天地を求めて移住した当時の心象を歌にしたのかもしれません。
そして次の『Butterfly』という作品は、そんな二人の間に灯った小さな命の灯火が消えてしまった悲しい思いを、「蝶」(バタフライ)の姿に託して、作品を書き上げたというエピソードがあるそうです。
まるで、擦りむいたヒザ小僧がすこしずつ治りかけていくような「優しさ」を持った、きわめて繊細でイノセントな美しいバラッドです。もう、涙なしには聴けません。疲れた大人たちへの処方箋です。
 

 

一度では紹介しきれないので、彼女の作品については、また改めて取り上げようと思っています。また、最新アルバムのメイキング映像が彼女のYouTubeのオフィシャルにUPされていますので、ご興味を持たれた方はどうぞこちらへ。