Monthly Archives: 3月 2018

Mellow Tunes ~ Vol.163【Lindsey Webster】

いつもご訪問ありがとうございます。
暖かい陽気が続いていることもあって、僕の居住する地域でも、今「桜」の花が満開を迎えています。
一年の内のほとんどを「幹」と「枝」ばかりを眺めるしかない「桜」の木々ですが、長くもったところでせいぜい二週間程度しか拝むことのできない可憐な花々は、この国で生活する人々にとって、特に年齢を重ねれば重ねるほど、その存在に対する「愛おしさ」が増してくるものだから不思議です。ふんわりと丸みを帯びたその愛らしさといったら、言葉で表現するのがとても難しいくらいです。

 

 

 

 
これまで何度も取り上げねばと思っていたものの、なかなかチャンスがなく、今回ようやくご紹介する「Lindsey Webster」(リンジー・ウェブスター)ですが、米国は N.Y. をベースに活躍中の「コンテンポラリー・ジャズ」のみならず「R&B」界にまで新風を巻き起こしている、世界中から注目を集めているアーティストです。

最近活動再開が大きなニュースとなった、80年代後半から90年代に世界中の人々を魅了した「Quiet Storm」というカテゴリーの代表的なアーティストといえる、あの「SADE」(シャーデー)と、世界中の音楽評論家の方々から比較されるケースが、なんだか目立つようです。僕自身としては、彼女(リンジー)のデビューアルバムから、今月リリースされたばかりの4枚目オリジナルアルバム「Love Inside」まで聴いてきた上で言わせてもらえば、あまり比較の対象とはならないような気がしています。「SADE」の持つ「無国籍」で「普遍的」な世界観については、やはり「唯一無二」のものだと思うので。そしてリンジーには彼女なりの、個性溢れるヴォーカル・スタイルが備わっており、まだまだ若いですから、これからがますます楽しみなアーティストであることは、間違いありません。

Smooth Jazz界では大物アーティストで知られるトランペッターの Rick Braun(リック・ブラウン)やギタリストの Norman Brown(ノーマン・ブラウン)も参加した、今回取り上げる最新アルバム「Love Inside」からの一曲は、こちらの『Don’t Give Up On Me』という作品です。リンジーの作品群は基本的には「JAZZY」で変調が豊かな作品が多いとはいえ、「Smooth Jazz」「Neo Soul」そして「AOR」的なアプローチのサウンドまでこなすキャパシティの広さには、正直とても驚かされます。キャッチーでメロディックな『Don’t Give Up On Me』は、彼女のこれからの大きな可能性を感じさせてくれる、そんな楽曲となっています。

 

 

ご興味を持たれた方は、こちらの Official へどうぞ。

 

 

 

AC Tunes ~ Vol.66【PAPIK & FRIENDS】

いつもご訪問ありがとうございます。
例年より一週間ほど早い「桜」の開花の便りが、列島各地から皆さんのところにも届いていることと思います。この時期あちこちで見かける「ユキヤナギ」の、白い波のようなうねりに圧倒されたりもします。
まさに「春爛漫」といった、陽気の日が続いておりますが、この季節を機に進学や就職と、これまでと生活がガラッと変わる方も多いことでしょう。新たな環境の下でも、当サイトへの変わらぬご愛顧、感謝いたしますと共に、花粉の季節でもあります故どうかお身体ご自愛ください。

 

 

 

 

さて今回の「AC Tunes」の更新も、前回・前々回も取り上げた、イタリア人のキーボーディスト/コンポーザー/アレンジャー、そしてプロデューサーとして大活躍の「Papik」こと「Nerio Poggi」(ネリオ・ポッジ)の作品を、懲りずにまたUPしたいと思います。
なかなか当サイト史上、同一アーティストの作品を3回も連続して取り上げることはこれまでもなかったのですが、この季節に聴いていて心地よいサウンドに、思わず耳と心が奪われます。おそらくイタリア語によるリリックの意味がさっぱり分からないにも関わらず、ラテン語を起源とした言語の持つ「響き」が新鮮で、妙に肌に馴染む感じです。こういった一昔前のリラックスしたサウンドは、もう米国などでは見つけることができないので、もはや欧州辺りで掘り起こすしかないのかなと、そんな印象を受ける今日この頃です。

それでは、春らしい軽快な作品「RACCONTAMI DI TE」をどうぞ。楽曲によって Vocalist を変幻自在に代えてくるのは、もはや PAPIK のお家芸であり真骨頂ともいえます。いつも控えめで裏方に徹し、キーボードを弾いている PAPIK はもちろんのこと、アダルトなヴォーカルを披露する「PACO DI MASO」、そしてイタリア国内のJAZZ界では定評のあるハーモニカ奏者の「GIUSEPPE MILICI」による、二人のコラボレーションとパフォーマンスが光ります。

 


PAPIK & FRIENDS – “RACCONTAMI DI TE” feat PACO DI MASO

 

 

AC Tunes ~ Vol.65【PAPIK & FRIENDS】

せっかく例年よりずいぶんと早い桜の開花のニュースが、列島各地から伝えられたかと思いきや、よくある「桜」が咲いた直後の「なごり雪」の舞うお天気となりました。
完全な季節の切り替え作業には、あと数日が必要だったようです。

 

 

 
さて久々の「AC Tunes」の更新ですが、前回の「Mellow Tunes ~ Vol.162」で取り上げた、イタリア人のキーボーディスト/コンポーザー/アレンジャー、そしてプロデューサーとして大活躍の「Papik」こと「Nerio Poggi」(ネリオ・ポッジ)ですが、記事をUPしたところ世界のあちこちからもアクセスが急増したところを見ると、やはりかなりの人気アーティストのようです。そんなわけで、今回は「AC Tunes」シリーズで、定評のあるLIVE動画を引き続き取り上げてみようかと思います。圧倒的に大人向けの作品群と、それに見合う「音作り」を意識していることは間違いないですから。

 

 

  1. PAPIK feat. Francesca Gramegna – “Anonimo Veneziano (Cuore cosa fai)”
2. PAPIK feat. Alessandro Pitoni – “Tienimi Dentro Te”

 

次回あたりは、PAPIKの春らしい軽快な楽曲も紹介してみるつもりです。乞うご期待。

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.162【Papik】

連日気温が上昇して、暖房が不要なくらいの春らしい陽気が続いています。今年は冬から春への切り替えが、例年より早いような気がしますね。なんでも今週末には、都内で桜の開花予想も出ているとか。
政局は混乱を極めており、言いたいことは山ほどありますが、ここはひとつそんなことは忘れ、春らしいメロウ・チューンでも聴いて、すこし頭も心もクール・ダウンといきましょう。

 

 

今回ご紹介する「Papik」こと「Nerio Poggi」(ネリオ・ポッジ)は、イタリアにおける JAZZ/BOSSA NOVA/R&B/LOUNGEといったカテゴリーで大変人気のある、キーボーディスト/コンポーザー/アレンジャー、そしてプロデューサーとして大活躍のアーティストです。もちろん、日本国内における認知度は、よほどの「Smooth Jazz」とか「Lounge Jazz」系の音楽が好きなマニアの中だけで完結してしまっている存在なのかもしれません。
過去に当ブログでも何度か取り上げていますが、「Mario Biondi」(マリオ・ビオンディ) のアルバムもプロデュースしていたり、イタリアのクラブ・ジャズ界きっての人気者です。

Papik の作品はカヴァーものも含め、男女共に多数のゲスト・ヴォーカリストを常に起用することが多く、非常に多彩なプロデュース・ワークが光ります。数曲取り上げましたので、どうぞご堪能ください。

 

1 – Papik feat. Frankie Lovecchio – “I Feel Alive”
2 – Papik feat. Frankie Lovecchio, Erika Scherlin – “Morning Delight”
3 – Papik feat. Dagmar Segbers – “Somewhere”

 

3曲ともゲスト・ヴォーカリストをフィーチャリングした作品ですが、なんともおしゃれで「chillout」な作品群ですね。まるで地中海の風が吹いてくるようです。「Italian Mellow Tunes」 からも目が離せません。

 

 

“TOWER RECORDS” 創業者 ラス・ソロモン氏 逝去

春がやって来そうで来ないような、北朝鮮が米国と会談を持つ予定だとか、永田町では国政がひっくり返るほどの政局が混乱を極めている最中で、海の向こうの米国カリフォルニアからとても残念な「訃報」が舞い込んだ。

 

 

TOWER RECORDS (タワー・レコード)の名物創業者としてよく知られた、偉大な「Russ Solomon (ラス・ソロモン)」氏が、現地時間3月4日に、カリフォルニア州サクラメントにある自宅で、静かに息を引き取った。TVで第90回アカデミー賞授賞式を視聴中に、心臓発作を起こし、そのまま帰らぬ人となったという。92歳だったそうだ。

 

ABC7 News – SF Bay Area

 

ある意味自分にとっては、大好きなアーティストが逝去したのと等しいくらい、残念なことでならない。思えば大学生だった80年代、キャンパスが近かったこともあり、学校帰りはバイトに行く前に必ず週に3・4回は、東急ハンズの先にある宇田川町の旧店舗まで足繁く通ったものだった。
いつの間にやら店員さんとも親しくなり、会えばこちらの好みの新譜をそれとなく教えてもらったりしたことも、度々あったことを懐かしく思い出した。TOWERで入手できないものは、学校裏手の南青山・骨董通りにひっそりと存在しマニアが集結した伝説のレコード・ショップ「パイド・パイパー・ハウス (Pied Piper House)」か、TOWERのすぐ近くにあった「CISCO」だとか、それでも見つからないときは御茶ノ水の「disk union」辺りを、レコードを求めて彷徨っていた時代が、本当に懐かしい。とはいえ、お目当てのものは大体タワーで見つけられたものだった。

自分が会社員を20年以上続けた末に、独立して音楽にこだわりを持ったカフェをOPENしたのも、そして閉店した今でもこんな「音楽主体のブログ」をずっと続けているのも、若い頃に並々ならぬお世話になった「TOWER RECORDS」の存在抜きには、何ひとつ語れないものだ。つまりはラス・ソロモン氏の音楽ビジネスに対する尋常ではない情熱による影響もあって、「Mellows」が誕生し、そしてこのサイトがこうして存在しているともいえるのだ。

1990年代に入って、日本国内ではレコード会社をグループに持つ音響機器メーカーの「SONY」の主導で、海外諸国に比べると市場から一気にアナログ・レコードが駆逐され、あっという間に「CD」の時代に移行してしまった感が強い。その頃から、TOWER だけでなく、「CDショップ」という空間にうまく馴染めない自分がいて、いやでも出没頻度は減っていったものだった。
その後の「iPod」に代表される Digital Audio Player への移行に伴う「配信」の時代の到来が、結果的に街の「レコード屋」であるとか「CDショップ」を廃業に追い込んでいくわけだけれど、TOWER RECORDS ももちろん例外ではなかった。そのことは過去記事で一度大きく取り上げさせてもらったので、時間のあるときにでも、ぜひご一読願いたい。

 


“All Things Must Pass: The Rise and Fall of Tower Records”

 

世界中の人々にあらゆるカテゴリーの音楽に触れる機会を与えてくれ、「No Music, No Life.」の精神を教えてくれた偉大なラス・ソロモン氏のご冥福を、謹んでお祈りしたいと思う。そして心より御礼を申し上げたい。

 

R.I.P. Mr. Solomon…

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.161【Brian Culbertson ft. Howard Hewett】】

いつもご訪問ありがとうございます。
数日間暖かい日が続いたら、また冬へ逆戻り。文字通りの「三寒四温」を繰り返し、春を迎えるのは例年の習いですね。毎年この時期に感じることではありますが、地球と自然界のリズムとは、まるで機械仕掛けのように正確なのでは、ということです。
近隣の公園では、梅はもう八分咲きで、気の早い「河津桜」に至ってはもう満開です。自然の営みには、いつもびっくりさせられます。

 

 

当サイトでは、もう何度取り上げているか分からないほど、Quincy Jones(クインシー・ジョーンズ)という歴史的な大物プロデューサーが、20世紀における「BLACK MUSIC」(R&B/Soul/Funk/Jazz)のみならずポピュラー・ミュージックにも多大な影響を与えたのは、もはや説明は不要ですね。(ご興味のある方はリンクをご参照ください)
そのクインシーが、1989年にリリースした名盤『Back on the Block』に収録され、アルバムのラストを飾る『The Secret Garden (Sweet Seduction Suite)』は、もはや Mellowness の究極のカタチと表現してまったく差し支えのない楽曲として、21世紀の現代でも燦然と光り輝く存在です。
下記の通り、ソング・ライティングはもちろんのこと、ヴォーカル・パフォーマンスを披露するメンバーのラインナップも尋常ではなく、それは当時のファースト・クラスのアーティストの面々が、御大クインシーの下に集い完成させるに至り、20世紀の世に出た「傑作」として今後も永久に語り継がれていくであろう楽曲です。作曲には、永らくクインシーの文字通り「右腕」だった、Rod Temperton の名前も当然の如くクレジットされています。

Personnel:

Songwriters:
Quincy Jones, Rod Temperton, Siedah Garrett and El DeBarge

Barry White – Lead Vocals
Al B. Sure! – Lead Vocals, Background Vocals
Siedah Garrett – Background Vocals
El DeBarge – Lead Vocals, Background Vocals
James Ingram – Lead Vocals
Jerry Hey – Arranger
Steve Lukather – Guitar
Neil Stubenhaus – Bass guitar
John Robinson – Drums
Bruce Swedien – Recording Engineer, Mixing, Kick & Snare Drums
Bill Summers — hindewhu
Greg Phillinganes – Fender Rhodes
Larry Williams – Keyboards, Synth Programming
Rod Temperton – Arranger
Quincy Jones – Arranger

 

いやはや恐ろしいくらいの陣容ですが、この作品のカヴァーに果敢にチャレンジしたのが、このサイトでも何度も取り上げている、スムーズ・ジャズ界きってのメロウなキーボーディストの「Brian Culbertson」です。元 SHALAMAR(シャラマー)のリーダー Howard Hewett(ハワード・ヒューイット)をゲスト・ヴォーカリストに迎え、それはそれはクインシーのオリジナルに負けないくらいの、素晴らしく上質なカヴァーに仕上げました。
ブライアンの1999年にリリースされたアルバム「Somethin’ Bout Love」には、Instrumental のヴァージョンも併せて収録されております。どちらも、大変な力作のカヴァーとなっていますね。

 

Brian Culbertson ft. Howard Hewett – “The Secret Garden”
(album: Somethin’ Bout Love – 1999)
 

 

 

Quincy Jones のオリジナル・ヴァージョンはこちら。


“The Secret Garden” – Quincy Jones, Barry White, James Ingram,
Al B. Sure, El Debarge

(album: Back on the Block – 1989)

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.160【Steve Oliver】

近郊の梅林では梅の花の開花に勢いがつくような、暖かい日が連続するようになってきました。
目にも鮮やかな黄色い「菜の花」が咲き出すのも、そろそろでしょうか。

 

 

 

こんな春めいてきた時期には、「Contemporary Jazz」「Smooth Jazz」系の、聴いていて耳に心地よいカテゴリーの音楽もお薦め。
 
自分と同世代の米国で人気の Smooth Jazz 系のギタリスト、Steve Oliver(スティーヴ・オリヴァー)は、アルバムをリリースすれば「Billboard Contemporary Jazz Chart」に入る常連とはいえ、日本国内ではまったく無名と言って差し支えないアーティスト。こんなアーティストを紹介するのも、このサイトの役目だったりします。
今回ご紹介するのはこちら、1999年にリリースされた1stアルバム「First View」に収録された『I Kow』。VOCALも得意とする彼ならではの、メロウなギター・プレイとジェントルなヴォーカルは、極上の「Mellow Tune」でもあります。

 


Steve Oliver – “I Know”
(album: First View – 1999)

 

もっともっと認知されるべき存在が圧倒的に多いのが、このカテゴリーで活躍しているアーティストかもしれません。ぜひお見知りおきを。