Daily Archives: 2018/07/17

Mellow Tunes ~ Vol.175【Susie Diamond】

いつもご訪問ありがとうございます。
本当に連日の酷暑で、この先本格的な夏がやってくる8月や残暑の9月はどうなってしまうのか、少々不安です。皆様におかれましても、どうか水分補給と一休みは欠かさにようにお願いします。
そんなわけで、いつもと代わり映えしませんが、すこし涼しげな写真と音楽はいかがでしょうか。

 

 

 

前回UPした「Kenny Rankin」(ケニー・ランキン)が貴重なLIVEでカヴァーしていたJazzスタンダードの『More Than You Know』ですが、やはり改めて聴くと美しくメロウな楽曲だと再認識させられます。作曲は「Vincent Youmans」作詞は「Billy Rose」による本作品については、「Great American Standards」と後に呼ばれることとなる古典的なポピュラー・ソングの数々がそうであるように、出自は米国ブロードウェイ・ミュージカルであり、ミュージカル作品「Great Day」の劇中で女優「Mayo Methot」(マヨ・メソット)によって歌われた作品です。

そういえば、80年代終わりのハリウッド映画の劇中で、この美しい楽曲を素敵に披露してくれたのが、当時のアメリカを代表する女優の「Michelle Pfeiffer」(ミシェル・ファイファー)でした。製作されてからもう既に30年ほど経過する映画『The Fabulous Baker Boys』 [邦題:恋のゆくえ / ファビュラス・ベーカー・ボーイズ]ですが、米国では東海岸のNYに匹敵するくらいJAZZが盛んな西海岸のシアトルを舞台にした、実の兄弟である「Jeff Bridges」「Beau Bridges」(ジェフとボーのブリッジス兄弟)、そしてミシェル・ファイファーが主演の、Jazzと大人の雰囲気が色濃く漂う、素敵な映画です。また、音楽はすべて、当時GRPレーベルを主催して勢いのあった「デイブ・グルーシン」が全面的にバック・アップしているので、音楽を主に取り扱った映画としても、とても質の高い作品となっているのが印象的な映画です。僕は暑い時期になると、なぜだか「一服の涼」を求め、この作品を観返すことがよくあります。
結果としてオスカー(アカデミー賞)は逃がしましたが、この映画が奇跡の作品と後に呼ばれる所以は、3人の演奏と歌唱に一切吹替えがないということによるものです。

 

オーディション会場に遅刻してしまった、ミシェルが演じる「Susie Diamond」(スージー・ダイアモンド)は、その日ラストの38番目の応募者となるわけですが、自ら選んだ作品『More Than You Know』を歌い出した瞬間の「ベイカー兄弟」の反応はいかに….

 


Audition scene from “The Fabulous Baker Boys”(1989)

 


My Funny Valentine – Michelle Pfeiffer
from the motion picture “The Fabulous Baker Boys”(1989)

 

古典の「My Funny Valentine」もやはりそうですが、ミシェルのクールな演技と歌いっぷりは、実にかっこよく、上手いとかテクニックを超えた役者ならではの「表現力」に圧倒されますね。最近はこんな大人の映画作品も減ってきたような気がしますが、よろしければこの暑い夏に、機会があればぜひ鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
(本作品の過去記事はこちらへ)