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Mellow Tunes ~ Vol.187【Daryl Hall】

いつもご訪問ありがとうございます。
なかなか南方の海域の海水温が下がらず、台風ばかりの秋への入り口ですが、皆様無事にお過ごしでしょうか。とはいえ、夏の名残りと秋の落葉がせめぎ合いながらも、やはり季節は着実に秋~冬に向けて進んでいるようです。

 

 

 

9月に入った頃から、かなりの頻度で世界中から、このアーティストの名前での検索から、当サイトへの訪問が一気に増えてきました。過去の苦い経験から、いつものことながらそういった現象が起きると、まずろくなことがないので、急いで米国のメディア等をチェックしましたが、不安なニュース等がなくホッとしたところです。

洗練された美しいソウル・ミュージック「フィリー・ソウル」の故郷でもある米国・フィラデルフィア出身の、白人でありながらも「熱きソウル」を持ち合わせたアーティストと言えば、知らぬ者はいない真のR&B/Soul シンガー・ソング・ライター、それが「Daryl Hall」(ダリル・ホール)というものです。

過去記事でも書いたことがありますが、黒人音楽のカテゴリーである「R&B/Soul」に多大な影響を受けた「白人」アーティストたちは、かつて「Blue-Eyed Soul」(ブルー・アイド・ソウル)などと、白人層からも黒人層からも皮肉を込めて、カテゴライズされた時代が長く続きました。「もし黒人シンガーがオペラを歌ったら、『ブラウン・アイド・オペラ』っていうのかい?僕らは『ソウル・シンガー』なんだ」と、「ダリル」もデュオの相方の「ジョン・オーツ」も、こう皮肉たっぷりにインタビュアーにやり返していたのも、よく聞くエピソードの一つでした。
彼らが1981年にリリースした大ヒットアルバム『Private Eyes』からのシングル・カット、『I Can’t Go For That (No Can Do)』に至っては、時の全米チャートはもちろんのこと、なんとブラック・ミュージックの聖域でもある「R&B/Soul」チャートでも首位を獲得し、人種を超えて自らの主張と評価を決定的で確実なものにしてから、早いものでもう35年以上が経過します。なんだか感慨深いものがありますね。現代の「Bruno Mars」(ブルーノ・マーズ)の活躍ぶりや、出自が「African American」ではないアーティストが創り出すそれらの音楽を、「R&B」として躊躇なく受け入れるリスナーの意識の変化の土台は、「Hall & Oates」 (ホール&オーツ)や故人となったGeorge Michael」(ジョージ・マイケル)らの活躍と努力によってもたらされたものであることは、間違いないと思います。

秋が深まるにつれ、この人のソウルフルな声は、僕らの世代の郷愁を呼び起こすに違いありません。
新譜が待たれるところですねぇ。

 

 

Soul Classics of Daryl Hall
Track-01: I’m In a Philly Mood (Album: Soul Alone – 1993)
Track-02: Help Me Find A Way To Your Heart (Album: Soul Alone – 1993)
Track-03: What’s in Your World (Album: Can’t Stop Dreaming -1996)

 

※ダリル・ホール関連記事についてはこちらへどうぞ。

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.116 【Hall & Oates】

なんだかんだで、約一ヶ月ぶりの更新です。
更新お休み中は、多くのブログ・リーダーからのメールや、私はやっていませんが「FB」でのシェア等で、サポートいただきありがとうございました。こうして書いている間にも、何人もの方が「まだか、まだか」とアクセスしてくださっているようで、ちょっと焦ります。
そんなこんなで、あっという間に季節も駆け足で春から初夏と思われるような勢いで、日々進んでいるようです。気がつけばもうすぐそこに「雨の季節」の足音が聞こえてきています。
体調は一進一退というか、調子のいい時もよくない時もありますが、ゆっくりと付き合っていくほかないようです。季節の変わり目は要注意かもしれません。

しばらく音楽を聴くのも辛い状況があったので、気晴らしにコンデジ・カメラを持ち歩いて、散歩しながら「季節の小さな変化」をちょっとずつ切り取っていました。だいぶ貯まってきてるので、少しずつ記事中にCUT-INしていこうかと考えてます。

 

 

 
 

 

耳鳴りのせいもあって、デジタルの音がこの頃やけに耳に不快な感じでまとわりつくので、中・高生の頃から必死で30年位取り溜めていまだに捨てられない何百というカセット・テープの音源の一部に久々に触れてみたら、デジタルに慣れてしまった耳にとって、アナログの少しこもったような音がとても優しく感じられ、なんとも意外な発見でした。僕らの子供たちの若い世代の間では、80年代のカルチャーが本格的なブームとなっているようで、ファッションとかだけでなく音楽の世界でも、アナログ・レコード・プレイヤー、カセット・デッキやラジカセあるいはかつてのカセットの「WALKMAN」的なポータブルのプレイヤーも、マニアの間では売れているらしい。事実米国だけでなく日本国内でも、多くのプロ・アーティストがアルバムをアナログLPレコードはもちろんのこと、カセットでリリースするケースもずいぶん増えてきているという。「無い物」を求めたり、過去の流行がまた巡るというのは、いつの時代も変わらないらしい。面白い現象だと思う。

懐かしい70-80年代の音楽をカセットテープを通して聴いて思ったのが、やっぱりこの時代の音楽は当然のことながら肌に馴染むし、現代の混沌とした国際情勢など感じることもなく、純粋に音楽を、「文字通り」楽しんでいたなって改めて思いました。これから紹介するPVの中でのひとコマではないけれど、小学生の頃から世界中の短波ラジオが聴けるラジ・カセで、毎日毎晩こうして米国や欧州の音楽を探してたことを、ほんとに懐かしく思い出しました。(涙)

このブログでも何度も取り上げてきた、僕の大好きなアーティストである、Daryl Hall & John Oates(ダリル・ホール&ジョン・オーツ)もそんな時代にスーパーな活躍をした、ビッグ・アーティストの一組なのは、皆さん知っての通り。
更新をお待たせしてしまったことに因んで、今回は彼らの1979年の大ヒット作品『Wait for Me』を取り上げてみます。

 

Daryl Hall & John Oates – “Wait For Me”
(album: X-Static – 1979)
 

 そして、かつて「Mellow Tunes ~ Vol.23」でも度取り上げたことのある、白人とは到底思えないダリルのソウル・ミュージックへの愛情とリスペクトを感じる、ソウル・フレイヴァー溢れる作品『What’s In Your World』を聴きたくなりました。こちらはダリルのソロ・アルバムからです。


DARYL HALL – “What’s In Your World”
(album: Can’t Stop Dreaming – 1996)

 

作品のリリースの頻度はスロウになってきたとはいえ、二人ともいい歳の取りかたをしていて羨ましい限り。まだまだ頑張って欲しいものです。

 

 

Hall & Oates と黒人音楽について

Hall & Oates が現在来日公演中だそうですね。
行かれる方にとっては、ライブのクオリティが非常に高い次元の人たちなので、きっと期待できるんじゃないでしょうか。
しかしまあ、80年代に青春期を過ごした世代の人たちにとっては、忘れられないほどの強烈な存在のデュオですね。マイケル・ジャクソン同様に、当時から流行が始まったMTVのPV(promotion video)のさきがけともいえます。

でも意外なことに、本来は黒人音楽に傾倒していた二人にとってSOULに対して真っ向勝負で挑むことは、当時の所属レコード会社や聴衆からさえも許される雰囲気ではなかったようです。とにかく「よりPOPでより売れる作品を」といった、よくあるケースに二人とも相当なストレスを感じていたというのは、結構有名な話です。
先日NHKの「SONGS」という番組でも彼らの特集をやってましたが、フィラデルフィア育ちの二人にとっては、“Philly Soul” (フィラデルフィア・ソウル)と言うカテゴリーがソウルやR&Bの世界にはっきりと確実に存在しているように、そんな音楽を素直にやれることが唯一の願いだったようです。

僕もこのブログの中で Boz Scaggs を紹介した際にちょっと触れましたが、「Blue Eyed Soul」つまりは青い目をした白人がやるソウルなどという黒人サイドから見た差別的な表現を込めたカテゴリーが、かつて存在した時期があったのは事実で、実際に都内の大手のレコードショップあたりでも商品がそうジャンル分けされ並べられていた時代がありました。「サウンドやヴォーカルがソウルフルで、それが好きでやってるんだったら肌の色なんて関係ないじゃないか。素直に聞けよ‥」と心中で彼ら同様にそのカテゴライズをあまりにばかばかしいと思っていたのは、当時黒人音楽の魅力にどっぷりと首まで浸かっていた僕も同じ考えでした。

だってそんなこと言ってたら、僕が良く紹介するモダン・ジャズの巨星である白人ピアニストのビル・エヴァンスでさえ否定されてしまうわけですからね。アメリカ南部で産声を上げたジャズだって中西部シカゴ周辺で花開いたブルースだって、すべて元はといえばアフリカから奴隷として売られ、連れて来られた黒人たちの悲しくつらい生活を癒すために生まれてきた音楽や文化であるわけですよね。それゆえ、アフリカン・アメリカンの彼らからみれば主人である白人たちに対して積年の恨みがあるからこそ、白人にジャズをはじめ黒人音楽ができるわけないと主張したい気持ちはよく理解できます。それでも黒人音楽とは懐が深く、ジャズを愛している白人ミュージシャンをちゃんと受け入れ、現代では日本人も含め数多くの人種がそれを演じたり聴いたりして楽しむことができているわけです。だからこそ先日のグラミー賞でも、日本人のジャズのアーティストの健闘振りを見れば、それが良く理解できます。

なんだかちょっと熱くなりすぎました・・反省。
だいぶ話が遠回りしちゃいましたが、話を Hall & Oates に戻します。
今では立派なSOULアーティストとしてカテゴライズされているダリル・ホールが、満を持してソロ名義で1993年にリリースしたフィラデルフィア・ソウルがたっぷりと詰め込まれたアルバム、“Soul Alone” から1曲紹介させてください。どこからどう聴いても、黒人アーティストの作品としか聴こえません。それだけソウル・ミュージックを愛してるんですね。

 

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Daryl Hall / “I’m In A Philly Mood”

 

そうそう日本人でも、僕も個人的に応援している「久保田利伸」というアーティストがいますが、彼も同じで「どうして自分は黒人として生まれてこなかったんだろう・・」と若い頃に本気で悩んだことがあると、インタビューで語っていたのを思い出しました。

そういえば今思い出しましたけど、僕も20代の中頃に訪れたニューヨークで、それに近い感情を持ったことがありました。繰り返しになりますが、10代の後半で Soulミュージックに興味を持った僕は、ある意味自然な流れで黒人音楽のルーツでもあるジャズにも自然と傾倒していったわけですが、どうしても多くのモダンジャズの名作が録音されたNYCのジャズ・クラブをこの目で見て感じたくなり、25歳の時に半分仕事絡みでNYCを訪れることができました。JAZZの聖地とも形容される「Village Vanguard」「Blue Note」を始め、多くのJAZZクラブを回ることができました。

問題はその後、当時は犯罪発生率で悪名高きハーレム地区にある、黒人音楽というかソウルの殿堂とも言われる「Apollo Theater(アポロ・シアター)」を訪れたときでした。
東洋人が一人でハーレムを歩いていること自体が危険なのですが、当時は僕も若くどうしてもそこを見ておかないといけないという強い想いがあり、危険を承知で行ってみました。地図を片手になんとか見つけて入り口を入ろうとした時、『Go away, yellow guy !!』黄色い肌をした奴らが来るとこじゃないんだよ‥ わかるかい、ニイチャン・・みたいな感じで、入り口周辺でたむろしていたギャング風の黒人青年たちから容赦ない罵声を浴びたのでした。彼らからすれば、なんで俺たちの音楽をアジアのやつらが聴くんだよ?知りもしないくせに・・とそんなふうでした。知ってるアーティストの名前を伝え、曲を伝え鼻歌まで歌うと、よくそんなアルバムまで知ってるなって感じで少し打ち解けた途端に、ライブをやっている時間帯ではなかったけれど、『よしついて来い』と言われ一緒に中に入り親切なことに中をちょっとだけ案内してくれました。やっぱり音楽に国境はなかったんです。
何を言いたかったかというと、要は先入観やつまらない枠は取っ払ってしまえということです。

ついでに、Billy Paul (ビリー・ポール)の名曲 “Me & Mrs Jones” を熱く歌い上げるダリル・ホールのYouTubeからの動画も張っておきます。
70年代に発表されたフィリー・ソウル界の名プロデューサーコンビ、ギャンブル&ハフによるこの作品を超えるものは、なかなか出てこないですね。恐るべき Super Mellow な不倫ソングです。
よろしければこちらもお楽しみ下さい。

 


Daryl Hall / “Me and Mrs. Jones” (1994)

 


Billy Paul(ビリー・ポール)のオリジナルは、いつの時代に聴いてもSuper  Mellowです。

 

 

 

AC Tunes ~ Vol.71【Jeff Lorber / The Jeff Lorber Fusion】

いつもご訪問ありがとうございます。
関東地方では、昨年末からかれこれ20日間近く雨が降っていません。空気が乾燥する季節とはいえ、これほどまでにお湿りがないのも困りものです。そのせいか、インフルエンザはじめウィルス性の疾患が流行のピークに差し掛かっているようですので、皆様どうかご自愛ください。

 

 

 

さて、2019年はこれまで更新がかなりマイペースだった、『大人が聴いてリラックスできる音楽』を標榜する『AC Tunes』のシリーズも、徐々に充実させていきたいところです。『FUSION』(Smooth Jazz)分野で活躍するアーティストたちに関しては、ヴォーカル抜きのインストルメンタルな楽曲が大半を占めることもあり、日本人アーティストがガチンコで世界の大物アーティストと真っ向勝負ができる、唯一のカテゴリーといってもいいかもしれません。アーティストの国内外を問わず、知りうる限りのいろんな方々を、もっともっとこのシリーズで取り上げてゆければと考えています。

この記事をUPする際、FUSION界の大御所である「彼」の名前を当サイト内で検索したら、なんと一度も取り上げておらず、正直自分でもびっくりでした。これはいけませんね。高校生の頃から40年近くも絶え間なく聴き続けているにも関わらず、一度も紹介していないとは反省の極みです。なんだかそんなアーティストがあまりに多すぎて、もう自己嫌悪に陥りそうです。お詫びのしるしに、初登場の今回は、「彼」こと『ジェフ・ローバー』(Jeff Lorber)、そして活動が長年に渡る自身のユニット『ジェフ・ローバー・フュージョン』(The Jeff Lorber Fusion)の作品群をプレイリストにてご紹介します。

僕らの息子の世代くらいの若いブログ・リーダーの方も増えてきていますので、取りあえず簡単な紹介をしておきます。

[Profile]
「ジェフ・ローバー」(Jeff Lorber、1952年11月4日 – 66歳)はペンシルベニア州フィラデルフィア出身のスムーズ・ジャズ/フュージョンのキーボーディストでプロデューサー、コンポーザー。ファンキーなサウンドと、斬新なコード進行が特徴。本人も、クールなコードチェンジを常に意識した曲作りをしていると語っている。古くから「スムーズ・ジャズの雛形」とでもいうべき音楽を演奏している。「ケニー・G」(当時はケニー・ゴーレリック名義で)や「デイヴ・コーズ」「アート・ポーター」などの人気サックス奏者が彼のグループから輩出された。
[Biography]
1952年生まれ。4歳よりクラシック・ピアノを演奏し始め、9歳よりジャズを演奏し始める。「バークリー音楽大学」に入学、卒業後の1977年に自己バンド「ジェフ・ローバー・フュージョン」を結成し、同名のアルバムでデビュー。1979年にアリスタ・レコードと契約し、「Water Sign」をリリース。1981年にグループ活動を休止、翌年に「It’s a Fact」でソロ・デビューをする。1986年にはワーナー・ブラザース・レコードと契約、「Private Passion」をリリース。このアルバムはヒットするが、レーベル側と彼の意向の不一致により、暫くリーダー作を出さず、プロデューサーやコンポーザーとして活躍する。
2010年には初期の自身のバンド「ジェフ・ローバー・フュージョン」を、ベース奏者「ジミー・ハスリップ」(Jimmy Haslip)の新加入、サックス奏者「エリック・マリエンサル」(Eric Marienthal)の参加によりリユニオンし、「Now Is the Time」をリリースした。グラミーでは過去に7度のノミネートがあるが、2017年リリースのアルバム「Prototype」で第60回グラミー賞「Best Contemporary Instrumental Album」を初受賞。
(出典: Wikipedia)

ざっくりとですが、こんな多彩な音楽家の方ですね。また、80年代には後にビッグ・アーティストに成長した「キャリン・ホワイト」(Karyn White)「エリック・ベネイ」(Eric Benét)も、ジェフに見出されたヴォーカリストとして有名です。前出の3名の大物サックス奏者、「ケニー・G」「デイヴ・コーズ」そして「アート・ポーター(故人)」等も、彼の元から巣立ったことで知られるように、ジャズ界の帝王「マイルス・デイヴィス」に劣らぬほどの、まさに目利きの音楽家であり素晴らしい育成者であることに間違いありません。

 

Jeff Lorber / The Jeff Lorber Fusion – Hit Medley
 

ジェフ・ローバーの創り出す作品群には、「美しいソウル・ミュージック」として米国の「Black Music」史に燦然と輝く「フィリー・ソウル」(フィラデルフィア・ソウル)というカテゴリーが誕生した「フィラデルフィア」の出身だけに、一聴すればお分かりの通り、『ダリル・ホール&ジョン・オーツ』(Daryl Hall & John Oates)らと同様に、『SOUL MUSIC』からの強い影響であるとか「愛情」を感じさせる作品が目立ちます。
いやぁ、改めてこの記事をUPするにあたり、過去の作品からほぼ全作のアルバムを聴きましたが、この人の才能は枯渇することが無いようです。2010年の「ジェフ・ローバー・フュージョン」リユニオンの際に加入した、かつてフュージョン・ミュージック全盛期に良きライヴァルでもあった元「イエロージャケッツ」(The Yellowjackets)の核となるベーシストの「ジミー・ハスリップ」(Jimmy Haslip)の参加により、これまでの以上にリズム隊に厚みが出て、相乗効果が計り知れないほどで、サウンド面でのオプションが増えてきているような印象を受けます。過去の作品よりも、明らかに「グルーヴ感」増幅されてきていますね。その一方で、重鎮「ジミー」の後釜に就いた新ベーシストの「フェリックス・パストリアス」(かの天才ベーシスト「ジャコ・パストリアス」の息子が加入した「イエロージャケッツ」は、方向性が定まらず未だにうまくいっていないとの噂が絶えないようです。
それにしても、「ジェフ」「ジミー」共に60代半ばを過ぎて尚、いまだに時代と共に「進化」し続けているところが凄いですね。まだまだ頑張ってもらいたい、そんなファースト・クラスの鍵盤奏者レジェンドの一人「ジェフ・ローバー」のご紹介でした。

さて、今回の特集はいかがでしたでしょうか。次回の『AC Tunes』では、日本の「ジェフ・ローバー」(Jeff Lorber)と表現したいくらいのアーティストをご紹介予定です。乞うご期待。

 

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.102 【Billy Paul】

天才音楽家の Prince(プリンス)が天に召されてから、早いもので一ヶ月以上が経過しました。
あれから世界中のあちこちからUPされ続けるPrince関連の「YouTube」の動画などを鑑賞するにつけ、世界が失ってしまった一人のミュージシャンの才能の偉大さを痛感しています。自分にとっては、才能は認めてはいても、これまでそれほど好意を持って積極的に聴いてきたアーティストではなかっただけに、没後改めて視聴する彼の膨大な遺作の数とその完成度の高さに舌を巻くほどです。彼を表現する際によく言われますが、本当に「万華鏡」のような音楽性といえます。
エキセントリックな存在と捉えられがちなほどの強い個性と主張で知られた反面、困った人々を助けるために、「プリンスが提供したことを絶対に伏せることが唯一の条件」とした多数の多額の寄付を行っていたことなども、彼の死後徐々に明らかにされつつあります。そういった社会的貢献もしっかりとやっていたということが、「ただのアーティストとは全く違ったんだな」という思いを強くしている今日この頃です。まったくもって、すごい人ですよ、プリンスという人は。

 

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さてそのプリンス逝去のニュースが世界中を駆け巡っている間、彼が亡くなった3日後の4/24に、“Philly Soul” (フィラデルフィア・ソウル)一般的には「フィリー・ソウル」と呼ばれるカテゴリーにおける重鎮の Billy Paul (ビリー・ポール)逝去(満81歳没)のニュースが、ひっそりと世界中に配信されていたのに、どれだけのソウル・フリークの方が気付かれていたことでしょうか。
1970-80年代に台頭したPhiladelphia International Recordsを創立したスーパー・プロデューサー・コンビの「ギャンブル&ハフ」 (Gamble and Huff )によるプロデュースのもと、Billyが1972年に放った『Me and Mrs. Jones』は、その年ビル・ボードのチャートでも首位となり後にグラミーの受賞に繋がるほどの美しいバラッドとして、広く世に知られています。ソウル・ミュージックを愛する人にこの作品を知らない方はいないと思われますが、究極の Super Mellow な「不倫ソング」でもあり、儚く美しい作品としてきっと世紀を超えて歌い継がれていくことでしょう。
(この作品に関しては、Daryl Hall (ダリル・ホール)の記事で少し触れていますので、よろしければそちらをご覧ください)


Billy Paul / “Me and Mrs. Jones”

 

RIP Billy

 

Billy に関しては、81歳という年齢を思えば珍しくはないことですが、ここのところ当ブログにて立て続けにUPしている訃報記事を考えるにつけ、自分が若い頃に多大な影響を受けた欧米とりわけ米国を中心とした音楽・映画・芸術などのカルチャー(文化)を牽引し続けてきたいわゆる太平洋戦争終戦前後生まれの世代のアーティストたちが、そういった年齢に達してきている以上、残念ですがある意味仕方のないことと理解すべきなのでしょう。悲しいことに、R&B/SOUL界はまた一人の偉大なアーティストを失ってしまいました。

Billy, R.I.P.    どうぞ安らかに。

 


 

AC Tunes ~ Vol.38【Robin Thicke】

あっという間に9月も、もう中盤の入り口ですね。
現在列島の真ん中辺りを、太平洋側から日本海方面に突っ切って行こうとする台風18号が各地に多くの雨を降らせています。皆さんの地方におかれましても、沢山の注意報が出ているようですので、十分にお気をつけください。

 

2015 sep

 

Robin ThickeAdult Contemporary な楽曲を継続的に紹介している「AC Tunes」シリーズで今回取り上げるのは、米国ではかなりポピュラーな男性アーティスト、 Robin Thicke(ロビン・シック)の作品です。
米国はロス出身で現在38歳のロビンですが、白人でありながらもカーティス・メイフィールドばりの艶のあるファルセットが特徴的で、地声で歌う声は映像見ずに聴いているとそれはまるであの Daryl Hall(ダリル・ホール)のようで、初めて耳にした人はルックスとヴォーカルとのギャップにいい意味での違和感を覚えるかもしれません。ロビンのサウンドを敢えてカテゴライズするのであれば「R&B」に振り分けられるのでしょうが、過去記事でも沢山取り上げてきたように、ダリル・ホールマイケル・マクドナルドそしてジョージ・マイケルなどと同じように、一昔前の表現とはいえ彼も「Blue Eyed Soul」と称されるカテゴリーのアーティストの一人といえるでしょう。(興味のある方は各アーティストの過去記事へのリンクをどうぞ)

2003年のデビュー以来いくつかのアルバムを除いて、僕の苦手な近年流行のヒップ・ホップ系のサウンドのみをベースにせず、彼が幼い頃からきっと聴き続けてきたであろうと思われる1970年~80年代のソウル・R&B・ファンク・ロックそしてポップスなどのエッセンスをうまく取り入れ独自の感性で調理したように思わせるそのスタイルは、今後も目が離せない存在となりそうです。今回取り上げる『Morning Sun』もそんなことを強く印象付ける作品です。

 


Robin Thicke / “Morning Sun” (single – 2015)

 

台風の影響で、朝の太陽(Morning Sun)を拝めるのももう少し先になりそうです。

 

 

AC Tunes ~ Vol.22 【Diane Birch】

7月ですね。「蒸し暑い日が続くなあ」なんて思っていたら、あっという間に2014年の折り返し地点を過ぎてしまいました。沖縄の方は梅雨が明けたそうで、このままだと関東地方も意外と早い梅雨明けとなるのでしょうか。とはいえ、我が家の庭のアジサイはまだまだ元気な様子です。

 

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LFDH当ブログでも何度も取り上げているように、僕は Daryl Hall(ダリル・ホール)が若い頃から大好きで、彼が2007年からスタートした『Live From Daryl’s House』をオフィシャル・ウェブ・サイトはもちろんのこと、YouTubeでもよく視聴して楽しませてもらっています。このプログラムは、タイトルの通り、毎回カテゴリーを超越して実にバラエティに富んだゲスト・ミュージシャンを彼の自宅のスタジオに招いて、リラックスした雰囲気にもかかわらず質の高いセッションを見せてくれる、言ってみれば「夢のような企画」なのです。ご興味のある方は、ぜひぜひチェックしてみてください。

 

今回ご紹介する「歌姫」の Diane Birch(ダイアン・バーチ)Bible Beltも、その LFDH (Live From Daryl’s House)に招かれた、近年世界が注目すべき米国出身の女性シンガー・ソングライターの一人です。
2009年にアルバム『Bible Belt』でデビューした彼女の最も際立った特徴は、なんといってもその独特な声と歌い回しにあると言えるでしょう。「キャロル・キングの再来」などと形容されることが多いようですが、僕個人としての印象はというと、「キャロル・キングの感性」と「スティーヴィー・ニックスの妖艶な気だるさ」と「リッキー・リー・ジョーンズの繊細さ」を足して3で割ったような感じとでも言いましょうか、彼女の作品を初めて聴いたときに、鳥肌が立つほどの物凄いインパクトを受けたのをよく覚えています。他にも「ローラ・ニーロ」「ジョニ・ミッチェル」「カーラ・ボノフ」「リンダ・ロンシュタット」など米国における女性シンガー・ソングライターの音楽を集結させたような、特に1970年代のサウンドを彷彿させるスタイルは、現代となっては本当に誰も真似のできない「One & Only」の稀有な存在のアーティストと言えるでしょう。

それでは、彼女のデビューアルバムに収録された『Nothing But A Miracle』をダリル・ホールと共演したものと、そしてオリジナルのPVを、もうご存知の方もそうでない方もどうぞお楽しみください。

 


“Nothing But A Miracle”- Diane Birch, Daryl Hall
(Live From Daryl’s House 10/15/09 www.lfdh.com)

 


Diane Birch / “Nothing But A Miracle” (album: Bible Belt – 2009)