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Mellow Tunes ~ Vol.210【Ella Mai / H.E.R】

いつもご訪問ありがとうございます。
しばらくぶりの更新ですが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
2月も中旬となると、「真冬」と「早春」がせめぎ合いを見せるような、そんな日々が多くなってくるものです。

 

 

 

太平洋の向こう米国L.A.では、恒例の「第61回グラミー賞授賞式」が、現地時間2/10に盛大にとり行われました。トランプ政権になってからの「グラミー賞」も「アカデミー賞」も、いやでも米国内の政局や社会情勢を反映するかのような、そんなちょっと日本に住んでいるとわからないような、デリケートなファクターによる影響が、今年の受賞作品・アーティストにも見受けられるような印象を持ちました。

とはいえ、当サイトでも取り上げ応援していた、『Ella Mai』『H.E.R.』が順当にそれぞれ受賞したのは、とても嬉しい知らせでした。

 


Ella Mai – Boo’d Up
Best R&B Song (最優秀 R&Bソング)

 


H.E.R. Featuring Daniel Caesar – Best Part
Best R&B Performance (最優秀R&Bパフォーマンス)

 

次世代を担う、若き「メロウな歌姫」二人の受賞に乾杯。

 

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.205【Friday Night Plans】

新年明けましておめでとうございます。
いつもご訪問ありがとうございます。今年も一年、どうぞよろしくお願いいたします。

賀状を毎年くださる旧来からの知人の皆さま、毎年ご丁寧にありがとうございます。実店舗をCLOSE後は、年末年始が多忙な組織に属していることもあり、誠に恐縮ではございますが、ここ数年は知人の皆様への賀状でのご挨拶は遠慮させていただいております。この場をお借りして、年末・年頭のご挨拶と代えさせていただいておりますので、どうぞご了承くださいませ。

 

 

さて、なんだか今年の「R&B」シーンは、従来「Black Music」(黒人音楽)のルーツとなっていた、アーティスト自身のオリジン(出自)を「アフリカ」に持たない人たちによる、ジャンル(カテゴリー)の形成がこれまで以上に進化していくような、そんな兆候を強く感じます。この件については、昨年末の『松尾潔のメロウな夜』の番組の中で松尾さんが「鋭い指摘」をされていました。

事実、本家の米国では、英国出身の『Ella Mai』(エラ・メイ)や新たに『H.E.R.』のアーティスト・ネームでシーン躍り出た「Gabi Wilson」(ギャビー・ウィルソン)、そして極めつけは今や超BIGな存在となった『Bruno Mars』(ブルーノ・マーズ)など、直接的な出自をアフリカに持たないアーティストが増えてきました。世代交代が進めば当然といえばその通りなのですが、かつて「SOUL」と呼ばれたカテゴリーの呼称が「R&B」と呼ばれるようになって久しいですが、いよいよこのカテゴリーもアーティストの「多国籍化」が本格的に進んできているようです。
かねてより申し上げていますが、正直なところ僕は体質が合わないので、極端に「HIP-HOP」然としたアーティストやその作品群を好んで聴くことはほとんどありません。敢えてここで詳しくは言及しませんが、聴かない理由は、かつて「Quincy Jones」や「Jam & Lewis」といった「Black Music」の一時代を築き上げたプロデューサーたちが「HIP-HOP」に対して抱いていた感覚と同様のものです。とはいえ、現代(いま)の音楽を目の前にした際、ある程度「HIP-HOP」の要素が入っているのは時代の潮流であり、メロディアスあるいはメロディックに処理された楽曲の中には、好意的に受け取ることができるアーティストや作品が、明らかに増えてきているのは間違いないようです。

さて前置きが長くなりましたが、2019年最初の「Mellow Tunes」の今回は、昨年末に駆け込みでご紹介した、『Friday Night Plans』を改めて取り上げます。
僕が彼女の存在を知ったのは、「松尾潔」さんのTwitterで紹介されていた「Plastic Love(プラスティック・ラブ)」のカヴァーがきっかけだと、以前の記事でお伝えした通り。また、数日前の晦日に放送された「山下達郎」さんのFM番組「サンデー・ソング・ブック」の中で、年末恒例のゲスト出演中の奥方「竹内まりや」さんと共に、「Plastic Love(プラスティック・ラブ)」の話題に触れ、優れたカヴァーの2作品を紹介するとして、今月下旬より配信される予定の『tofubeats』によるカヴァーと共に、『Friday Night Plans』によるカヴァーもOn-Airされました。特に『Friday Night Plans』のカヴァーに関しては、「まりや」さん本人が「すごく素敵な声」と絶賛されていました。

『Friday Night Plans』は、東京都出身、今年で23才になるアーティスト。日本人の父とフィリピン人でシンガーの母を両親に持つ、そんな彼女が昨年6月にLA滞在中、現地で制作された作品(全4曲)を収録したEP『LOCATION – Los Angeles』から2曲ほどご紹介。
UPなものもBalladもどちらも素晴らしい出来で、彼女の才能の片鱗を否応なく感じ取ることができるでしょう。今後も要注目ですね。

 


Meet Us In The Park We Used To Play.
(EP: “LOCATION – Los Angeles” – 2018)

 


Fall In Love With You In Every 4AM.
(EP: “LOCATION – Los Angeles” – 2018)

 

先の話題に戻るようですが、『H.E.R.』こと「Gabi Wilson」(ギャビー・ウィルソン)、『Bruno Mars』(ブルーノ・マーズ)、そして『Friday Night Plans』と、これらの三人に共通するのが、母親がフィリピンの方であるという事実なんですね。これは単なる偶然ではなく、きっと必然であって、母国語と同様に英語を話す環境が、「世界」というステージ(舞台)を視野に入れたとき、我々日本人とはその差が、大きなアドヴァンテージとなって出てくるのではないかと、そんなことを強く意識した昨今の「R&B」シーンです。

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.203【Friday Night Plans】

いつもご訪問ありがとうございます。
三連休も終わり今日がクリスマスですが、暦の関係で世の中は早くも年末ムードにシフト・チェンジしたような印象ですね。平成最後の今年もあと少し。頑張りましょう。

おっとそういえば、クリスマス当日の今日は「George Michael」(ジョージ・マイケル)の命日でしたね。あなたの遺した「Last Christmas」が世界中の街角から聴こえてきます。
Rest In Pease, George…

 

 
「Plastic Love」(プラスティック・ラブ)といえば、僕ら50代以上の世代の人たちにとっては周知の、「竹内まりや」さんの1984年にリリースされた通算6枚目のアルバム『VARIETY』(ヴァラエティ)に収録された、国内POPS史に燦然と輝く名曲です。作詞作曲はご本人、編曲・アレンジ・プロデュースはご主人の「山下達郎」氏なのは、当ブログを訪問される方々であれば、もはや説明は不要かと思われます。

僕も『Plastic Love』には並々ならぬ想い入れがあり、本楽曲中まりやさん本人と一緒にバック・コーラスを担当し、圧倒的な存在感を放っている「大貫妙子」さんの大ファンでもあったので、この作品が世に出たときは本当にエキサイトしたのをよく覚えています。アルバム発売の翌年1985年(33年前)には、当時流行していた「45回転12インチシングル盤」も追加リリースされました。山下達郎氏ががっぷり四つで取り組んだ12インチシングル盤の「B面」には新たに施された「New Re-Mix Ver.」が、そして「A面」には9分を超える「Extended Club Mix」が収録され、NY辺りの街中のSE(効果音)なども散りばめられており、よく都内のClubやDiscoで耳にする機会も多かった、非常に優れたマスタリングが施された素晴らしい音質の12インチシングル盤でした。限定何枚プレスされたのかちょっとわからないのですが、とにかく当時入手できた人は大変少なくて、僕の周りの音楽好きの連中も手に入れられなかった人たちがほとんどでした。僕はといえば、当時大学の帰りに寄るのが日課だった、今はなき宇田川町のタワー・レコード渋谷店の馴染みの店員さんに頼んでキープしてもらい、発売当日に速攻で購入した記憶があります。

 

 

Track 01: Mariya Takeuchi “Plastic Love” (original) 1984
Track 02: Mariya Takeuchi “Plastic Love” (Extended Club Mix) 1985
 

間もなく2019年とあれから35年近くが経過する現在でも、僕のターン・テーブルに乗るアナログ盤としては、「”Never Too Much” – Luther Vandoross」「”The Nightfly” – Donald Fagen」に次ぐ頻度といえるくらい、今でもよく聴いてますね。とにかくですね、マスタリングされた音質が素晴らしいんですよ。さすが音職人でもある「達郎」さんの仕事ぶりです。なので、現在では海外からの入手を希望するマニアも多くて、オークションでも程度のいいものはかなりの値がついているそうです。もちろん、僕は誰にも譲りませんよ。悪しからず。
オリジナルの楽曲のリリースから35年近くが経過した現在、『Plastic Love』は国内はもとより、海外での評価も日を追うごとに上昇し続けていて、YouTubeを筆頭に各種動画サイトでも大変な再生回数がカウントされているようです。

さてさてご紹介が遅れてしまいましたが、そんな状況の中で、先日音楽プロデューサーの「松尾潔」さんが自身のTwitterで紹介していたのが、こちらのアーティスト、『Friday Night Plans』です。(多忙で記事更新の時間が取れず、取りあえずPCモードで閲覧すれば見られるように、右側ウィジェットに動画だけは貼付けておいたので、視聴された方も多いかと思います)

「Friday Night Plansが、竹内まりやの名曲「Plastic Love(プラスティック・ラブ)」のカバーをリリースした。」
(詳細については、こちらの音楽レビューサイト【Real Sound】をご覧ください)

 

Friday Night Plans – ‘Plastic Love’ – 2018
Cover Version (Original Song by Mariya Takeuchi)
 

「2018年にこの楽曲が録音されていたとしたら」という視点から制作した、というプロデュースを担当した「Tepppei」氏が語るように、原曲へのリスペクトから楽曲のテイストを変えず、実にクールに響く彼女のヴォーカルの魅力を最大限に引き出すことに成功しています。
前述の「松尾潔」さんが昨晩の「メロウな夜」の番組中で言及してらっしゃいましたが、ここ数年で世界中を席巻する勢いの、「次世代R&B」アーティストの筆頭と言われて久しい『Ella Mai』『H.E.R.』と同様に、「アフリカン・アメリカン」ではない有望なアーティストの登場に、今後も要注目ですね。

Friday Night Plans」の新旧リリース楽曲については「SOUNDCLOUD」へGo

 

 

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.168【Daniel Caesar】

いつもご訪問ありがとうございます。
事故以来、ちょっと仕事以外でキー・ボードを叩くのがシンドイ時があって、なかなか更新できずにすみません。
まもなく新緑の5月も終わろうとしていますが、例年よりも早い春の到来からすべてが前倒しで、個人的には心底嫌いな暑い季節が、ちらちらとすぐ目の前に見え隠れしているような、ここ最近の関東地方の気候です。暑い季節には、正直なところ「Mellow」な音楽は不向きであり、やはり肌寒い秋から冬にかけてが「旬」であり「Best Season」であることは間違いありません。「早く秋が来ないか」と、もうそんなことを考えている不届き者です。
日中はもう夏のようですが、夜明け前などは気温もぐっと下がって、朝焼けなどが美しい時期でもありますね。

 

 

さて久しぶりに更新する今回の「Mellow Tunes」ですが、昨年あたりから北米のみならず世界中から大変な注目を集めている、カナダはトロント出身のR&B界期待の New Star「Daniel Caesar」(ダニエル・シーザー)のご紹介です。ジャマイカ出身のゴスペル・シンガーを父親に持ち、幼少の頃からクワイア(聖歌隊)で鍛えられたダニエル・シーザーの音楽的なバック・グラウンドは、特にスロウ・ジャムにおいて顕著となり、極上のファルセットを伴ったその卓越したヴォーカル・スキルは、他を圧倒するほどのものがあります。昨年(2017年)、満を持してリリースされたスタジオ録音アルバムとしてのデビュー・アルバム『Freudian』は、音楽全般とりわけ「Black Music」に大変造詣が深くまたアーティストらへのリスペクトも決して忘れることのない、偉大な「Barack Obama」(バラク・オバマ)前大統領の「Favorite Song List 2017」に、作品がリストされていたことは、今でも語り草になっているくらい。オバマ前大統領は、二年前にも「プリンス」逝去にあたり、公式に出した追悼コメントに、世界中の音楽愛好家たちがその慈愛に満ちた言葉に感銘を受けたものでした。

勢いに乗ったダニエルのアルバム『Freudian』は、記憶に新しい今年1月末に行われた「第60回グラミー賞」において、最優秀 R&B アルバム賞へ、そして世界を驚愕させたシングル作品『Get You』最優秀 R&B パフォーマンス賞へと、堂々2部門においてグラミー賞にノミネートされました。
結果はといえば、過去記事で特集したように、まさに時代の寵児となった「Bruno Mars」(ブルーノ・マーズ)による6(7)部門制覇となったことは、皆さんの記憶にも新しいことでしょう。ブルーノの独壇場の舞台裏では、こんな作品もひっそりとノミネートされていたわけです。

「次世代R&B」を体現するアーティストの一人として注目を集める、まだ若干25歳のダニエルが、アルバムのリリース以前に先行して放った出世作『Get You』は、世界を震撼させるだけの楽曲であり、Lyricの内容はR&Bですから当然の如く「sensual(センシュアル)」(官能的)ものとなっておりますが、PVで堪能できるように、それはそれはアンビエントな世界を繰り広げています。かつての80-90年代でいうところの、まだまだ現役の偉大なアーティスト『SADE』で代表されるようなカテゴリー「Quiet Storm」の再来とも言えるのかなと、そんな印象が強く残りました。
とにかくこのグラミーにノミネートされた楽曲の特筆すべき点は、なんと言っても「音数」の少なさではないでしょうか。リズム隊の「ベース」「ドラムス」そして控えめな「ギター」によって構成され、あらゆる無駄な音を削ぎ落としたシンプルなサウンドに、あまりに美しいファルセットのヴォーカルが絡みつくように、静かに静かに独特のグルーヴがうねり続ける、そんな出色の出来の作品となっています。一見すると、ジャマイカの血の影響か、レゲエでも歌い出しそうなルックスですが、アルバムを通しで聴くと、この相当な実力に裏づけされたヴォーカル・スタイルそしてテクニックに、もう何十年も「Black Music」を聴き続けてきた僕も圧倒されっ放しでした。

 


01. Daniel Caesar – “Get You” ft. Kali Uchis [Official Video]
02. Daniel Caesar & H.E.R. – “Best Part”
(Both Songs from the album: Freudian – 2017)

 

今年3月に初来日予定だったダニエルの公演は、残念なことに中止となってしまったようですが、この人の今後の活動に注目したいところです。

以前からずっと申し上げているように、当ブログは最新の作品を中心に且つタイムリーに紹介するサイトではありません。たとえ「古い作品」であれ「すごく古い作品」であっても、僕自身が「これは素晴らしい」と感じたものを、その時点でご紹介していくというスタンスに、これまでもこれからも一切変わりはありません。音楽との付き合い方って、流行だけを追うよりも、そんなのんびりとした付き合い方の方が、絶対楽しいってものです。
人生を変えてしまうほどに、自分にとって大切な音楽に出逢うのに、「早い」も「遅い」もないのです。