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AC Tunes ~ Vol.37【土岐麻子 ~ Shalamar】

あまりいい表現ではありませんが、「なんだよこのクソ暑さは‥」と毎日無意識にボヤいているうちに、暦はあっという間に【8月】に突入してしまいました。ついこのあいだ年が明けたかと思えば、もう今年も残すところ5ヶ月をきってしまったわけです。どんどん時の経過が早くなっていくと感じるのは、「やっぱり歳を取ったから」と、同年代の皆さんは口を揃えてそう言います。確かに70~80年代のサウンドがやけに恋しくなるのも、もしかしたらどこかそれと似たような感覚なのかもしれません。

 

toki asako現代の大人の国内女性シンガー代表と言ってもよい「土岐麻子」さんの7/29にリリースされたばかりの新曲『セ・ラ・ヴィ ~女は愛に忙しい~』が、この頃よくFMラジオでかかっているのを耳にする機会が多くなってきました。今年で39歳になる彼女の声質やヴォーカル・スタイルに完璧にマッチした80年代をモチーフにした本作品は、なんだかとても懐かしさと愛おしさを憶えるサウンドで満たされており、彼女の作品をすべて聴いているわけではないとはいえ、おそらく今後彼女の代表作として永遠に語り継がれていくのだろうと思えるほどの素晴らしい作品となっています。そしてこの暑い季節に聴く彼女の声は、一服の清涼剤のようでとても心地よく耳に届きます。
PVが所属のavexから公開されており、二人の「オネエ」を両脇に携え歌い踊るPVの内容もとても良い出来で、歌詞にも登場する「今宵リクエストは、シャラマー(Shalamar)」という一節に、80年代当時の音楽ムーブメントを知る世代にとっては涙モンのキー・ワードも多数挿入されており、「ウーン、よく分かってるな~この人」と唸ってしまいそうになります。

まあまずはとにかく、その心地よい80’sの世界にどうぞ。何度もリプレイしてしまうかも。

 


土岐麻子 / 「セ・ラ・ヴィ ~女は愛に忙しい~」PV from avex

 

ちなみに彼女のお父上は、当ブログ記事でも何度か取り上げたこともある国内では屈指のSAX奏者であり、日本が世界に誇ったあの伝説のFUSIONバンド『Chickenshack(チキン・シャック)』 のリーダーでもある「土岐英史」氏であることは、よく知られた事実です。興味のある方はぜひ過去記事をご覧ください。親子でJAZZのアルバムもリリースしてますが、やはり血は水より濃いということなのでしょう。

そして歌詞に登場する「シャラマー(Shalamar)」ですが、主に80年代世界中を席巻したDisco/Funk/R&B系の米国の超人気バンドでありました。Howard Hewett(ハワード・ヒューイット)と Jody Watley(ジョディ・ワトリー)の男女ツイン・ヴォーカルにダンサー兼コーラスの Jeffrey Daniel(ジェフリー・ダニエル)による3人のグループ構成で、ジョディとジェフリーはもともとはあの有名なブラック・ミュージック専門番組『Soul Train』のレギュラー・ダンサーであったこともあり、ユニットとしてのパフォーマンスには大変評価が高かった印象があります。
解散後はそれぞれソロでも大成功を収めていて、特にダンサーのジェフリーはあのマイケル・ジャクソン「MOON WALK」をはじめ多くのダンス技術を伝授し、後のマイケルのダンス・パフォーマンスだけでなく、手袋・ジャケット等の衣装などにも多大な影響を与えた天才ダンサーとして、マイケル亡き後も語り継がれています。「Beat It / Bad /  Smooth Criminal」等マイケルの伝説のPVの数々に、振付師兼ダンサーとして自らも出演しているのは言うまでもありません。

ではそんな「シャラマー(Shalamar)」による、多くのカヴァーを生んだ伝説的ダンス・クラッシック作品の『A Night To Remember』をご紹介しましょう。土岐さんの『セ・ラ・ヴィ ~女は愛に忙しい~』の中で出てくる「Get Ready Tonight」だとか「待っているわ、私がいちばん輝ける曲よ」「大人の女は惑うことなく踊れるキラー・チューン」と歌っているのが、そうこの曲であることはほぼ間違いないでしょう。(後日歌詞を確認したところ、この曲のタイトル歌ってましたね。これは失礼しました)

 


Shalamar / “A Night To Remember” (album: Friends – 1982)

 

そしておまけは、ダンサーのジェフリーがマイケルにどれだけの影響を与えたかを比較編集した動画を投稿してる方がいましたので、そちらもどうぞ。どれもジェフリーが既にやっていたという事実は、大変興味深いものがありますよ。


Jeffrey Daniel & Michael Jackson