Category Archives: “AC Tunes” series

AC Tunes ~ Vol.69【Kenny Rankin】

いつもご訪問ありがとうございます。
7月も既に半ばとなりましたが、例年とは比べようもない暑い夏の日が続いています。
西日本豪雨で被災された地域では、地域住民の方々はじめこの三連休を利用して復興ボランティア活動に当たっていらっしゃる皆様方におかれましては、くれぐれも熱中症等にはお気を付けください。
忙しい中であっても時には手を休めて、冷たい飲み物などで喉を潤しながら、ゆったりとしたメロウな音楽を聴きながら、しばしの間クール・ダウンしてください。気持に余裕がないときにこそ、そんなひと時も必要ですから。

 

 

 

さて今日ご紹介する楽曲は、「A.O.R.」(Adult-oriented Rock)という言葉がまだ何処にも存在していなかった1970年代初頭から、自身の出身地である米国・ニューヨークを拠点にマイペースで大人向けの『Adult Contemporary Music』を展開してきたアーティスト、「Kenny Rankin」(ケニー・ランキン)による作品群です。
僕がケニーを初めて聴いたのは、実店舗の「Mellows」がOPENした直後なので、今から7年ほど前になります。後にお店の常連となる、「ジャンルカ」さんというニックネームのお客様よりアルバムを数枚紹介していただいたのが、ケニーとの出逢いでした。奇遇にも大学の先輩にあたる「ジャンルカ」さんは、「UKフォーク・ロック」の権威と言って差し支えないほどの知識を有していらして、カフェのカウンター越しに、ずいぶんと未知のアーティストや作品を教えていただきました。彼の編集したプレイ・リストは、今でも僕の愛聴リストとなっています。閉店後はなかなかお会いする機会がないままですが、お元気でお過ごしだとよいのですが。

 


Track-01: Lost Up In Loving You
Track-02: You Are So Beautiful
Track-03: More Than You Know
by Kenny Rankin

 

残念なことにケニー・ランキンは、2009年に69歳で逝去されていますが、現代になって彼の遺した作品群が、何度目かのリヴァイバル・ブームを引き起こしているようです。
いいものはそうやって、世代・時代を超えて継承されてゆくということですね。

 

 

AC Tunes ~ Vol.68【Original Love】

いつもご訪問ありがとうございます。
毎日暑いですね。
観測史上最も早い「梅雨明け」となった「関東甲信」地方ですが、もう梅雨明けということは、その分夏が長くなるということなんでしょうか。「夏嫌い」の僕としては、正直あまり歓迎できない状況ですが。

 

 

 

さて梅雨明けのニュースと共に、サッカー日本代表の16強入りが決定しました。現地のスタジアムで、TVで試合中継を見ていた人々、そしてチーム関係者なにより選手たち一人ひとりがそれぞれの立場で感じていたかもしれない「どこか釈然としない」気持は、大いに理解できます。ですが、WORLD CUP 出場常連国である「イタリア・オランダ・アメリカ」でさえ今大会への出場が叶わなかった、4年に一度しか開催されないその大舞台で、世界中の誰もが驚嘆するような賭けに出た「西野監督」のゲームプランには舌を巻くばかりでした。非常に高次元での「判断」を要求される難しい試合状況であったことは明白な事実であり、賛否両論いろいろとあるようですが、スポーツは結果がすべて。監督の下した判断と、それを理解し実行した選手たちに、決勝トーナメント進出という「幸運」が舞い込んだだけのことでしょう。さてこれからは、負ければ即敗退のトーナメント。これまでの戦いで得た知恵と勇気・経験を総動員して、ポーランドとの試合内容を忘れさせるような、攻撃的なサッカー見せて欲しいと願います。

 

「雨」にまつわる作品をもう少し取り上げることができるかと思っていたのですが、こんなに早い「梅雨明け」ではねぇ。ちょっと予想もしないほどの早さでしたからね、本当に。なので、今回はすこしUPな選曲でいこうかと思います。

先日たまたま「YouTube」ですこし懐かしい邦楽をいろいろ検索していたら、1990年代に大変な活躍をした「Original Love」の代表作である、『接吻 -kiss-』(1993年リリース)のMVに、久しぶりに出逢いました。「Original Love」は1995年以降からはヴォーカルの「田島貴男」氏によるソロ・ユニットとして活動中ですが、当時ドラマの主題歌に起用された本作品は、田島氏のヴォーカル・スタイルや自身が醸し出す独特の大人の男の色香も手伝い、大変なヒット作品となりました。どことなく「山下達郎」氏の名曲「甘く危険な香り」にも似た作風とリズムは、同作品と並び、日本のPOPS史上、大人向けの「Love Song」として、後世に残る作品になったに違いありません。

 

『接吻 -kiss-』 / ORIGINAL LOVE [PV] – (1993)

 

 

AC Tunes ~ Vol.67【NOBU CAINE】

いつもご訪問ありがとうございます。
久しぶりの「AC Tunes」シリーズの更新です。このシリーズでは、R&B/Soul 等のいわゆる「Black Music」から少しばかり離れ、カテゴリーを問わずあくまで大人向けの「Adult Contemporary」なアーティストや作品をご紹介しております。僕自身が10代後半の若い頃に夢中になった「AOR」であったり「FUSION」などのカテゴリーを取り上げることが多いのですが、近頃は更新するのにも、PCのキーボードに向うだけの、感情を揺さぶられるアーティストや作品に出逢う機会が少なくなってきたと感じていたところでした。

そんな矢先に吉報が届きました。
【NOBU CAINE】が約18年ぶりにアルバムをリリース!
いやあ、遂にキタかぁ、といった感じですね。なにより特筆すべきは、TWINドラムス / TWIN キー・ボード編成で、それはそれはもう80年代の重厚なFUSIONサウンドが蘇生したとも言えるほどの、超一流のセッション・ミュージシャンの面々による熱く分厚い音の塊が、聴く者たちの耳を容赦なく襲ってきます。以下、所属レーヴェルの「KING RECORDS」の Official Trailer、そして【CD Journal.com】の記事をご参照ください。

 


「Asian Blow」トレイラー/NOBU CAINE

 

パーカッショニスト・斉藤ノヴが率いるインストゥルメンタル・バンド、NOBU CAINE(ノブ・ケイン)が結成30周年を記念して、約18年ぶりとなるニュー・アルバム『今ここにあるべき百戦錬磨 ~7人~』を5月16日にリリース。収録曲より「Midnight Circus」「Asian Blow」がハイレゾ配信サイト「e-onkyo Music」にて独占先行配信中。
NOBU CAINE は、角松敏生のツアー参加メンバーが集い、1988年に東京・六本木 PIT INNにてイベント〈斉藤ノヴ・セッション〉を行ったことをきっかけに結成し、同年にアルバム『NOBU CAINE』を発表。メンバー・チェンジを繰り返しながらも活動を続け、第6期メンバーとなる現在は、斉藤ノヴ(per)、村上“ポンタ”秀一(ds)、山内陽一朗(ds)、重実 徹(key)、宮崎裕介(key)、福原将宣(g)、川崎哲平(b)らが在籍。

 


「Midnight Circus」MV/NOBU CAINE

 

尚、アルバム『今ここにあるべき百戦錬磨 ~7人~』のタイトルおよびアートワークは、ノヴさんの奥方の「夏木マリ」さんがプロデュースを担当されたとのこと。今にして思えば、あの「サザン・オール・スターズ」の衝撃的デビュー曲の「勝手にシンドバッド」も、ノヴさんの編曲・プロデュースなしには存在しなかったわけですから、日本の音楽界への貢献度は多大なものがありますね。余談ですが、斉藤ノヴさんは、こんな素人の僕のサイトを時折訪問してくださっているようで、本当にありがたく思います。

どうやら世界的にも、「FUSION」サウンドが復活の兆しを見せているような印象を強く受ける昨今ですが、国内外を問わず他のミュージシャンやアーティストにも期待したいところです。

 

 

AC Tunes ~ Vol.66【PAPIK & FRIENDS】

いつもご訪問ありがとうございます。
例年より一週間ほど早い「桜」の開花の便りが、列島各地から皆さんのところにも届いていることと思います。この時期あちこちで見かける「ユキヤナギ」の、白い波のようなうねりに圧倒されたりもします。
まさに「春爛漫」といった、陽気の日が続いておりますが、この季節を機に進学や就職と、これまでと生活がガラッと変わる方も多いことでしょう。新たな環境の下でも、当サイトへの変わらぬご愛顧、感謝いたしますと共に、花粉の季節でもあります故どうかお身体ご自愛ください。

 

 

 

 

さて今回の「AC Tunes」の更新も、前回・前々回も取り上げた、イタリア人のキーボーディスト/コンポーザー/アレンジャー、そしてプロデューサーとして大活躍の「Papik」こと「Nerio Poggi」(ネリオ・ポッジ)の作品を、懲りずにまたUPしたいと思います。
なかなか当サイト史上、同一アーティストの作品を3回も連続して取り上げることはこれまでもなかったのですが、この季節に聴いていて心地よいサウンドに、思わず耳と心が奪われます。おそらくイタリア語によるリリックの意味がさっぱり分からないにも関わらず、ラテン語を起源とした言語の持つ「響き」が新鮮で、妙に肌に馴染む感じです。こういった一昔前のリラックスしたサウンドは、もう米国などでは見つけることができないので、もはや欧州辺りで掘り起こすしかないのかなと、そんな印象を受ける今日この頃です。

それでは、春らしい軽快な作品「RACCONTAMI DI TE」をどうぞ。楽曲によって Vocalist を変幻自在に代えてくるのは、もはや PAPIK のお家芸であり真骨頂ともいえます。いつも控えめで裏方に徹し、キーボードを弾いている PAPIK はもちろんのこと、アダルトなヴォーカルを披露する「PACO DI MASO」、そしてイタリア国内のJAZZ界では定評のあるハーモニカ奏者の「GIUSEPPE MILICI」による、二人のコラボレーションとパフォーマンスが光ります。

 


PAPIK & FRIENDS – “RACCONTAMI DI TE” feat PACO DI MASO

 

 

AC Tunes ~ Vol.65【PAPIK & FRIENDS】

せっかく例年よりずいぶんと早い桜の開花のニュースが、列島各地から伝えられたかと思いきや、よくある「桜」が咲いた直後の「なごり雪」の舞うお天気となりました。
完全な季節の切り替え作業には、あと数日が必要だったようです。

 

 

 
さて久々の「AC Tunes」の更新ですが、前回の「Mellow Tunes ~ Vol.162」で取り上げた、イタリア人のキーボーディスト/コンポーザー/アレンジャー、そしてプロデューサーとして大活躍の「Papik」こと「Nerio Poggi」(ネリオ・ポッジ)ですが、記事をUPしたところ世界のあちこちからもアクセスが急増したところを見ると、やはりかなりの人気アーティストのようです。そんなわけで、今回は「AC Tunes」シリーズで、定評のあるLIVE動画を引き続き取り上げてみようかと思います。圧倒的に大人向けの作品群と、それに見合う「音作り」を意識していることは間違いないですから。

 

 

  1. PAPIK feat. Francesca Gramegna – “Anonimo Veneziano (Cuore cosa fai)”
2. PAPIK feat. Alessandro Pitoni – “Tienimi Dentro Te”

 

次回あたりは、PAPIKの春らしい軽快な楽曲も紹介してみるつもりです。乞うご期待。

 

 

AC Tunes ~ Vol.64【Stone Foundation + Paul Weller】

いつもご訪問ありがとうございます。
お隣の韓国で開催中の冬季オリンピックもピークを過ぎ、2月も残すところあと一週間ほどとなりました。寒い日がまだまだ続くとはいうものの、自然界は徐々に春を受け容れる準備に取り掛かっているような印象を受けます。

 

 

「Adult Contemporary」な作品を紹介するシリーズの「AC Tunes」ですが、今回は英国・ウォリックシャー州を拠点とする8人編成の Soul/Jazz/Funk バンド『Stone Foundation』のご紹介。
バンドのリーダーでVocal/Guitar担当の Neil Lee Jones(ニール・ジョーンズ)を中心に2010年に結成された『Stone Foundation』は、翌年にアルバム・デビュー。アグレッシブなライヴ活動で人気と評価を徐々に高め、また米人気ドラマにも楽曲が使用されるなど、英国内外からも注目を浴びることに。2015年には初来日し、「フジロック」にも出演するなど、その実力と評価は折り紙つき。

 

 

そして2017年に入って間もなく、3作目となるアルバム『Street Rituals(ストリート・リチュアルズ)』をリリースしました。本作品へは、「The Jam」「The Style Council」の創始者でありUK音楽界では文字通りレジェンドとして国内外各方面から賞賛とリスペクトを集める、『Paul Weller(ポール・ウェラー)』が全面的なプロデュースの上Vocalとして3曲への参加を筆頭に、名門ソウル・レーベルSTAX の伝説的シンガー、William Bell (ウィリアム・ベル)、そして更に女性ベテランR&Bシンガーの Bettye LaVette (ベティ・ラヴェット)など、これまたレジェンド級のアーティストが参加した豪華なアルバムとなっています。

 

Stone Foundation – “Back In The Game” & “Your Balloon is Rising”
ft. Paul Weller + The Style Council – “You’re The Best Thing”
album: Street Rituals – 2017 / Café Bleu – 1984
 

僕自身も含め、現在50-60代の方々であれば、「The Style Council」に多大な影響を受けた世代であるのは言うまでもありません。才能の塊である Paul Weller(ポール・ウェラー)が、音楽の垣根を軽々と飛び越えて、どんなカテゴリーの音楽でもあっという間に自分のものにしてしまう程に、非常に多彩な彼自身の音楽的ルーツの一つでもある、R&B/Soul/Jazz/Funk へ立ち戻り、現代で活躍する『Stone Foundation』のようなアーティストへ、自らラヴ・コールしこの企画が世に出たという事実が、とても画期的であり嬉しく思いました。
そして久々に見るPVでの「ポール」の歌う姿は、かつて1980年代に世界を席巻した当時のまるで「ギリシャ彫刻」のようなルックスから、髪は白く薄くなりましたが刻まれた顔中の皺の数々といい、相当にカッコイイ歳の取り方をしていることが窺えるほどの、相変わらずのダンディさですよ。そして年輪と説得力を増したヴォーカルに、懐かしさと同時に新鮮さを憶えるくらいです。「いぶし銀」のようなという例えがよく言われますが、まさにそんな印象ですね。ポール自身の今後の音楽活動への影響も、少なからず出てくると想像できる、そんな貴重なコラボレーションでした。

今回の米国での「グラミー」のノミネート作品の多くが、 BLACK MUSIC(黒人音楽)の現代のカタチとなって久しい(もはや主流と言うべきか)「HIP-HOP」系のアーティストや彼らの作品群が、その多く占めたことは記憶に新しい事実です。かつての、米国から発信され世界中で一世を風靡した「R&B/Soul/Jazz/Funk」に確認できた、メロディックで叙情的でもある典型的なその「サウンド」は、例えば「UK SOUL」というカテゴリーの表現が存在するように、欧州の一地域である英国をはじめ、黒人音楽に寛容な北欧やオランダ・ドイツ・イタリア辺りでその遺伝子が少しずつ変化しながらも、確実に伝承されていっているような、そんな印象を受ける機会が増えてきました。そう、かつて「JAZZ」というカテゴリーが辿った道を、歩いているような気がしてなりません。『Stone Foundation』は特にそうですが、PVや画像をご覧の通り、ほとんどのメンバーの年齢が40-50代といったところからも分かるように、もちろん黒人音楽に限らずとも「良さを理解できる人たちが、再生を試みる」といった現象は、世界各地で人知れず起きているのではないでしょうか。

米国に出自を持ち、「アフロ・アメリカン」により産み出されたカテゴリーの「黒人音楽」が、世界各地に伝播され継承されていくという現象自体は、歓迎されるべきことであり諸手を挙げて大賛成です。
但しその反面、米国の「移民制度」に否定的な態度をあからさまに取る自国家のリーダーの方針に対する否定的な社会背景が影響していることで、RAP Music をはじめ体制や政治を批判するだけのメッセージ色の強い「Hip-Hop」な音楽だけが蔓延し、美しい響きで満たされたメロウな音楽たちが駆逐されていってしまうのには、ものすごく寂しい気がしてなりません。現大統領が就任後の1年間で、三度に渡る「銃乱射事件」が発生している米国内の悲しい現実なども、音楽界を取り巻くそういった社会情勢が、更に混沌とした状況を加速させていくような、そんな嫌な予感がしてなりません。
先日の「グラミー」を席巻した「Bruno Mars (ブルーノ・マーズ)」の大車輪ぶりも例外ではなく、今この現代において、かつての古き良き時代の「R&B/Soul」を再生させているアーティストは、いわゆる「アフリカ系アメリカ人」ではない人種に属する人たちが多いという現実が、それを如実に物語っています。とはいえ、一番重要なのはそういった現象が、ようやく「米国内」から発生してきているという事実です。僕自身としては、そんなムーブメントがここ日本も含め、世界の各地から勃発することを、大いに期待したところです。

 

 

AC Tunes ~ Vol.63【Christopher Cross】

寒さのピークに伴い、毎年日本経済が停滞する時期の「2月」が、もう目の前まで迫ってきました。空気も澄み切って、空の美しさだけは格別な季節です。

 

 

そんな寒い季節の海の向こうでの恒例行事といえば、【グラミー賞授賞式】と、音楽好きの間では割とHOTな話題で盛り上がる時期でもあります。今回から開催地をこれまでの西海岸のLAから、この時期は極寒の東海岸はNYの「マディソン・スクエア・ガーデン」に移し、現地時間1/28に開催されるとのこと。今回のグラミーは『第60回』と節目の年となるそうで、世界中で売れに売れたアルバム『24K Magic』を引っさげ、もはや主要部門含めなんと「7部門」(最優秀レコード賞/最優秀楽曲賞/最優秀アルバム賞/最優秀R&Bパフォーマンス賞/最優秀R&Bソング賞/最優秀R&Bアルバム賞/最優秀アルバム技術賞)にノミネートされている、『BRUNO MARS』(ブルーノ・マーズ)による受賞が、いったい何部門を制覇するかが気にになるところではありますが、結果を楽しみに待ちたいと思います。
※[1/28-29の現地速報によれば、ノミネートされた全部門で受賞とのこと。”Best Engineered Album, Non-Classical”(最優秀アルバム技術賞)も含めて計7部門制覇はなんという快挙!]

 

 

そんな話題に事欠かない「グラミー」ですが、今から「37年」も前の「1981年」開催のグラミー賞で、デビュー・アルバム『Christopher Cross』(邦題: 「南から来た男」1979年発売)で、グラミー史上初の「主要4部門を含む5部門」を制覇したのが、時の新人アーティスト、Mr.フラミンゴこと『Christopher Cross』(クリストファー・クロス)でした。
僕らのような50代から上の世代の洋楽好きの方々であれば、誰でも一度は耳にしたであろう、あの「爽やかクリスタル・ヴォイス」で世界中のAOR (Adult Oriented Rock)ファンを虜にしたクリストファーが、昨年12月に3年振りに出したニュー・アルバム『Take Me As I Am』がかなりの話題となっているらしい。

僕の場合、R&B/SOUL/JAZZを初め『BLACK MUSIC』(黒人音楽)はもちろんのこと、学生時代にはこよなく愛聴していた、日本国内では『AOR』(Adult Oriented Rock)と呼ばれ認知されている、『Adult Contemporary』なカテゴリーの音楽も大好物でして、当サイトに於いて『AC Tunes』シリーズを設けているのも、そんな理由からです。
現在日本国内におけるこの分野の権威的な存在であり、音楽ライターであり各種プロデュース業も精力的にこなす『金澤寿和』さん主催のLight Mellow on the Webは、僕も度々訪れる内外でも有名なサイト(ブログ)で、「Adult Contemporary」なカテゴリーにおける、良質な音楽の情報を絶えず提供してくださっている、とても価値のあるサイトです。(金澤さん、当サイトへのご訪問いつもありがとうございます。)今回は金澤氏のサイトで、「クリストファー・クロス」の新譜の内容をしっかりと解説していただいたおかげで、大変興味深く新譜を聴くことができました。

金澤氏のレビューにもありましたが、新譜『Take Me As I Am』はシンガー・ソングライターの作品というよりは、ある意味とても「FUSION」的なアプローチを狙った、クリストファーのこだわりのギター・サウンドにフォーカスを当てた、実に聴き心地の良い、後味のよいアルバムにまとまっているような印象を受けました。少ない「Lyric」と印象的な「フレーズ」を繰り返すことと、ギター・ソロのパートをこれでもかと注入した結果生まれ出た作風が、なんだかこの現代において、強烈な新鮮さを感じました。

 


Christopher Cross – New Album “Take Me As I Am” (2017)
1. “Down to the Wire”
2. “Baby It’s All You”

 

前述のグラミー5部門制覇のデビュー・アルバム『Christopher Cross』(邦題: 南から来た男)のリリース時は、彼のヴィジュアルがレコードの売上げに影響を及ぼす可能性があるとのレコード会社によるマーケティング面での戦略から、しばらくの期間一切メディアに登場しなかったのは、もはや伝説となっています。事実、1983年の初来日時、日本武道館でのコンサートに僕自身も足を運びましたが、当時世界中を席巻していた米国西海岸出身の「West Coast Rock」系アーティストたちとはまったくイメージがかけ離れており、とにかくセンター・マイクの前でまったくアクションを取ることもなく、ただひたすらに歌うこととギターの演奏に集中していたそのステージ・アクトに、ある意味驚きを隠せなかったのを、もう35年が経過した今でも鮮明に思い出すことが出来ます。とにかく、ギターの演奏へのこだわりが凄いというのは、感じましたね。
新作で聴ける彼のギター・ソロからは、20代の半ばで初めて渡米した際、LAはじめ西海岸の高速道路、通称「Pacific Coast Highway」(California State Route 1)をドライヴした際の、生涯見たことのないような「青すぎる雲ひとつない空」や「美しく入り組んだ海岸線」の光景を呼び起こすような、そんな乾いた、そしてレイド・バックした『音』が聴こえてきて、すごく懐かしい気分になりました。青春時代を彼のサウンドで過ごした方も、そうでない若い世代の方も、ぜひ聴いてみて欲しいアルバムです。現在66歳となったクリストファーの、まさに『Timeless』なヴォーカルに、ただひたすらに「感謝」の思いが募ります。

 

[Remarks]
日本国内ではまだ新譜発売の準備ができてないようです。
こちらの「Official」へどうぞ。

 

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