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Mellow Tunes ~ Vol.134【James Vargas / Kirk Bailey】

だんだんと、幾つかの台風をやり過ごしていくうちに、「秋」がメロウ(mellow)になっていくのを感じます。これからの「秋から冬」にかけてが、当ブログでご紹介する音楽の数々にとっては、言ってみれば『旬』みたいなものです。
すこしばかり肌寒い「夜」が長くなるこれからの季節には、やはり大人向けの「音」が必要不可欠で、不思議なことに音楽を聴くための「耳」が繊細に反応するのも、この季節ならではといった感じがします。
 

 

 

今回は、かつては「Fusion」と呼ばれ現代では「Smooth Jazz」と称されるカテゴリーに属する、Saxophonist を二人ご紹介します。もはや米国の国民的サックス奏者となってしまった「Kenny G」がメジャーになるにつれ、このカテゴリーのサックス奏者は、大方のプレイヤーが楽曲に応じて「テナー」と「ソプラノ」を上手く使い分けて、演奏なりレコーディングをすることが多いですが、こちらの二人もその典型的なスタイルのようです。近いうちに取り上げる予定ですが、このカテゴリーで今一番勢いのある米国のサックス奏者『Boney James』(ボニー・ジェイムス)なども、やはり両刀使いで、もっともセールスが見込めるアーティストの一人ですね。
 
さてまずは一人目、英国出身のサックス奏者「James Vargas」(ジェイムス・ヴァーガス)のご紹介。 同じ「Smooth Jazz」分野の人気キーボーディスト「Oli Silk」に見出された彼が2004年にリリースした、自身の名を冠した唯一のオリジナル・リーダー・アルバムから、Super Mellowな『Curtain Call』を。Jamesにいたっては、その後自身のリーダー・アルバムのリリースがありませんが、ぜひ新作を聴いてみたいと思うアーティストです。

 

James Vargas – “Curtain Call”
(album: James Vargas – 2004)

 

そして2作品目は、今年4月にリリースされた米国NYはQueens出身のサックス奏者『Kirk Bailey』(カーク・ベイリー)による、これまた大人向けのメロウな作品『Saxy Smooth』を。
おそらくこれが初のリーダー・アルバムだと思われますが、今後の安定的なアルバムの発表を期待いたします。
なにせ現代のこのカテゴリーにおいては、世界的なセールスが実現できないが故に、売れないとずっと下積みが続いてしまうようなところがあるので、個人的にはぜひとも期待したいところです。

 

 


Kirk Bailey – “Saxy Smooth”
(album: Saxy Smooth – 2017)