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Mellow Tunes ~ Vol.35【心穏かに / Boz Scaggs】

先日ジャズのスタンダードをいとも簡単にさらりと歌いこなしてしまった、Boz Scaggs (ボズ・スキャッグス)の新譜発表のニュースを取り上げましたが、いよいよリリースされました。待望のニューアルバムは、その名も “MEMPHIS”

 

Memphis
新譜の色使いが偶然当ブログとかぶって、ちょっとウレシイ

 

いやはや、本当に BOZ というアーティストには毎度々「いい意味で期待を裏切られるなぁ」って感想ですね。いったい全体どれだけの「引き出し」を持ってるのか、頭の中を覗いてみたいくらいです。とはいえ、以前に Hall & Oates についての記事でも書きましたが、(僕自身はあまり好きな表現ではないけれど)Blue Eyed Soul の先駆けみたいな存在の人なので、新譜については「本当に Soul や R&B をこよなく愛しているんだなあ」という彼の熱い想いがビンビンに伝わってくる作品内容となっています。オハイオ出身・テキサス育ちで、学生時代にスティーヴ・ミラーと出逢いブルース・バンドを組んでいた時代があったり、グラミー受賞の洗練されたAORのお手本とも言われる彼の代表作「Silk Digrees」の中に収録された名曲 “Low Down” にいたっては、グラミーの最優秀”R&B”楽曲賞を受賞してるくらいですから、そのルーツがアメリカ南部のソウルや中西部のブルースにあるというのは、マニアにとってはよく知られているところです。

ここのところレーベルを替えながらも二作続けてJAZZのスタンダードをやりましたから、ちょっと「原点回帰」の意味も含め、今回の “MEMPHIS” に繋がってきたのかと、ファンなら容易に想像がつきます。

それにしても、1944年生まれですから今年で69歳を迎えるこの人のまったく衰えぬ音楽活動への意欲と枯渇しない才能には、賛辞を送るべきではないでしょうか。

そんな Boz が新作の中で取り上げたのは、ちょっとレイドバックした緩く心地よいリズムの Soul Classic ナンバー『Love On A Two Way Street』。花粉はゴメンですが、春の訪れのような心穏かになる耳に心地良い出来映えとなっています。

 


Boz Scaggs / “Love On A Two Way Street”  (album: MEMPHIS – 2013)

 

ちなみにオリジナルの The Moments のVer.はこちら。聴き比べてみるのもまた一興ですね。