【雑記】 アメリカよ、何処へ

2017年が明けてから、初めての更新です。

心地よい音楽を紹介することを中心に構成したこのサイト(ブログ)では、本来の目的からは遠いカテゴリーにある「政治的な話題」などは敢えて避けてきたのですが、今回は一言自分のサイトから意見を発しておきたいという思いに駆られたので、あえて発言しておきます。

 

 

『人は、これまで聴いてきた音楽、読んできた本、そして観てきた映画でできている。』
そんな言葉を時々耳にすることがあるけれど、とりわけ「カルチャー(文化)」という意味では、まさにその言葉の通りだと、50を過ぎた今、僕自身まったく同感する思いだ。

このブログの中でも何度となく触れてきたように、僕らの世代のほとんどの人々は、米国発の音楽であったり、映画であったり、アメリカン・カジュアルなファッション等に多大な影響を受けて育ってきたものだ。例えば自分を例にしてみれば、音楽的にはアメリカン・ポップス~ウェストコースト・ロック~ソウル(R&B)~ジャズへ向かい、映画は奇才「ウディ・アレン」監督作品の数々、そして小説は「ヘミング・ウェイ」や「片岡義男」と、それこそ米国のカルチャーをシャワーのように浴びて育ったといっても、決して過言ではない。
気がつけば、大学を卒業してすぐに勤めた邦人系企業と、会社員を辞め独立して始めた「Mellows」での準備・営業期間を除けば、社会に出て30年のうち四半世紀にあたる25年という歳月を、現在も含め米国籍の企業で過ごしてきたことになる。

思い起こせば、1991年ブッシュ(父)政権時突然勃発した中東での「湾岸戦争」による対米国へのテロの懸念から、急に取りやめになった米国本土への出張であるとか、2001年ブッシュ(息子)政権時に起きた忌まわしきNYでの「9.11」のアルカイダによる同時多発テロの際、成田を出発した自社機も含め米国へ向かっていた旅客機のほとんどが緊急リターンしてきて空港が大パニックになったことなど、海の向こうとはいえど米国で発生する多くの出来事に一喜一憂する日々を永く過ごしてきた。

そんなわけで、ある意味、米国文化にどっぷりと漬かっているような人生と言えなくもない。おそらくそのルーツは、自分の中で自然に育ってしまった「アメリカン・カルチャー」への憧れのようなものに、結局は行き着くのではないかと思っている。まあ、戦後生まれの僕らより上の世代の人々は誰しも、皆似たような体験を持っているのではないだろうか。

そんな米国で、明日現地時間1/20に、史上最低支持率の第45代合衆国大統領が就任予定となっている。
ビジネスの世界で大成功してきたトランプ次期大統領ではあるが、こと政治の面では素人であり未知数と言われている。「未知数」とは肯定的な見地からの表現であって、裏を返せば「不安」と「無知」を暗示しているのは明白だ。
「アメリカン・ドリーム」などというワクワクする言葉が踊った時代がかつてあった、自由主義の象徴である米国で、票を多く獲得した候補者が選ばれることのない、あまりに不可解な代理人制度による選挙制度が未だに存在していることが、自分には到底理解できない。今や「月」どころか宇宙に衛星を打ち上げ、国際宇宙ステーションまでもが存在するような高度に発展した現代社会の中で、日本も含めこの国では女性が大統領や首相に選ばれることがまだ実現されていない。やはり、どこがが、何かが、おかしい。そこには、ジェンダーであるとか人種であるとか、そういった問題が見え隠れしているのは否めない事実だ。そこに寛容の姿勢を見せることのできない人物に、あらゆる人種と移民を受け入れてきた歴史を背景にここまで発展してきた「合衆国」はおろか、ましてや世界のリーダーが務まるとは思えない。まだ確証がないにせよ、ロシア政府まで巻き込んだサイバー空間での不正疑惑も含め、まるでカンニングをしてテストで一番を取るような行為となんら変わらないではないか。「恥を知れ」と言いたいものだ。

 

 

先般、第74回ゴールデン・グローブ賞でセシル・B・デミル賞を受賞した女優「メリル・ストリープ」が、 「障がいを持つ記者のモノマネで爆笑をとるとは、国家の頂点に立つ人間のやることでしょうか?」と、トランプ次期大統領を批判するスピーチを行ったことに対し、自身のツイッターで『最も過大評価されている女優のひとり』とやり返したそうだが、本当にこんな次元の人物で、世界をリードしなければならない超大国のトップが務まるのだろうか。はなはだ疑問でならない。ツイッターとはいえ、これから要職に就こうとしている人間が成す行為としては、あまりに軽率すぎてお話しにならない。本来であれば、世界中で最も言葉を選んで発言せねばならない立場にあるはずなのにだ。だいたいツイッターなどにいちいちしかも即座に反論しているような時点で、もはやアウトじゃないだろうか。

個人的に言わせてもらえば、退任する「オバマ大統領」の雄弁で心に響くスピーチや慈悲深い声明文の数々、そして「メリル・ストリープ」の素晴らしい演技で心が大きく揺さぶられるほどの感動を受けたことは幾度もあるが、次期大統領の言葉に怒りを感じたことはあれども、ただの一度でも、1ミリでも心が動かされたことは皆無だ。これだけはこの場で発しておきたい。「あなたは明らかに間違っている」と。

かつて政治・経済・文化で世界をリードしてきた、あの強く魅力に満ち溢れ世界中から羨望の眼差しを集めていた頃の「古き良きアメリカ」に、果たして戻れるのだろうか。そうであって欲しいとは思うが、僕自身としてはとても懐疑的な思いを強くしている。

 


Player / “Baby Come Back” (1978)

 

 

悲しい知らせ 【George Michael ー 訃報】

George Michael (ジョージ・マイケル) まで、
亡くなってしまった。しかも、なんでこのクリスマスに..

 

2012 LONDON Olympic Games – Closing Ceremony

 

仕事から帰って、ブログの管理画面を覗くと、なぜかやたらに「ジョージ・マイケル」でのWORD検索で当サイトへ世界中から訪問する人が急増している様子なので、先日終えたばかりの今年の『Mellowなクリスマス・ソング~2016』で『Last Christmas(ラスト・クリスマス)』のカヴァーを取り上げた関係かと思っていたら...

「朝日デジタル」「ロイター」そしてあの「BBC」までもが、速報している。何かの間違いなんじゃないか。そう願いたい。

 

George Michael dies – BBC News

 

60年以上の歴史を誇る英国の権威ある音楽紙『NME(ニュー・ミュージカル・エクスプレス)』が運営する音楽サイト「NME.com」の日本版が次のように伝えている。

現地時間12月25日に亡くなったジョージ・マイケルだが、その死因について彼のマネージャーが語っている。
ジョージ・マイケルのマネージャーを務めるマイケル・リップマンは米『ビルボード』誌に「非常に打ちのめされています」と語っている。彼は現地時間のクリスマスの朝に電話を受けたとのことで、ジョージ・マイケルは「ベッドで穏やかに寝ているところ」を発見されたという。正確な亡くなった時刻は現時点では分からないものの、「まったく不審な点はなかった」とマイケル・リップマンは語っている。また、死因について心不全だと明かし、それは予期せぬものだっという。
ジョージ・マイケルの広報担当は次のような声明を発表している。「深い悲しみと共に、私たちの愛してきた息子であり、兄弟であり、友人であるジョージがクリスマスの時期に自宅で穏やかに息を引き取ったことを発表します。遺族はこの困難で動じやすい時期のためプライバシーの配慮を求めています。現時点でこれ以上のコメントはありません」    (出典:NME Japan

 

また同サイトによれば、元「THE BEATLES」ポール・マッカートニーは、ジョージ・マイケルの訃報を受け、自身のサイトのブログを更新して、次の声明を発表している。「ジョージ・マイケルのスウィートなソウル・ミュージックは突然の訃報の後も生き続けるだろう。一緒に共演したいくつかの機会のなかでも彼の偉大な才能は常に伝わってきて、彼の自分を卑下するユーモアのセンスはそうした機会をより楽しいものにしてくれたんだ」  (出典:NME Japan

 

 

George Michael – You Have Been Loved (Live)
 

もう今年はないだろうと思っていた矢先のことで、今年最大の個人的ショックな出来事だ。奇遇にも同じ1963年生まれで、明日自分も同じ53歳になるというこのタイミングで...本当に残念でならない。

詳細は時間が経過してからでないと何も分からないとは思うけど、この人は本当に繊細な感性の持ち主だったに違いない。そうでなければ、あれだけ聴衆の心の琴線に触れるような作品は生まれてくるはずがない。『You Have Been Loved』などはその際たる例だ。タイトル通り、ジョージあなたは世界中のファンから愛されていたし、これからも永遠にそうであることに変わりはないはず。でも、故プリンス同様に、世界はまた偉大なシンガーでありソング・ライターであるアーティストを失ってしまった。なんというこの忌まわしき2016年の幕引きだろうか。世界中の悲しみは当分のあいだ、癒えそうにもないだろう。

 

George Michael – The Long And Winding Road
(Live Royal Albert Hall 1999)

 


George Michael – Kissing A Fool

 


George Michael – Roxanne

 


George Michael – Everything She Wants

 

Queen & George Michael – Somebody To Love
(Freddie Mercury Tribute Concert ー 1992)

 

ジョージ、どうか安らかに眠ってください。 Rest In Peace ..

 

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.109 【Best Mellow Tunes 2016】

今年はカレンダーの関係で、23日の祝日から3連休という方も多いんでしょうか。そんなことも手伝ってか、「年の瀬だな」って感じる今年の師走です。

記事中でこれまで幾度となく書いてきたように、今年が明けてすぐに、ナタリー・コールの訃報から始まり、デヴィッド・ボウイ、グレン・フライ、モーリス・ホワイト、プリンス、トゥ-ツ・シールマンス、ロッド・テンパートン、カシーフそしてレオン・ラッセルと、ジャンルは違えども若い頃からいろんな意味で影響を受けた偉大なアーティストたちが次々と夜空の星となっていった、今まで経験したことのないような物悲しい2016年でした。

それくらい残念で涙も枯れ果てた思いで一杯だった2016年でしたが、そんな悲しい出来事があって、それがきっかけとなり初めて接することが可能になる、偉大なアーティストがいたりすることがよくあります。アートであったり小説であったり、また音楽であったり、初めて遭遇するアーティストや作品と出逢う瞬間とは、そんなことも少なくないのではないでしょうか。

「PRINCE」。そう彼こそが、僕にとってはまさにその存在だったといえます。
類まれな才能とエンターテイナーぶりは分かってはいたけれど、いろんな意味で妖しいプリンスとは、なんだか生理的に受容することが困難な存在でした。もっともそれは、彼のアーティストとしての初期のイメージに囚われすぎていた、いわゆる「先入観」からだったということは、今となってはまったく否定できない事実です。
プリンス逝去の後に、米国だけでなく世界中から連日のように発信された多くの追悼報道からも窺い知ることが出来るように、一音楽家としての才能・愛情・狂気・フィロソフィーなどに触れる機会が沢山ありました。米国史上初の黒人大統領であり、Jazz/Soul/R&B等黒人音楽がルーツとなった音楽に多大な関心と愛情を示した、今期で退任することが個人的にはとても悔やまれる「バラク・オバマ」合衆国大統領による、プリンス逝去の際に発した追悼コメントが、その存在のすべてを集約しているように思えるので、ここに紹介しておきたいと思います。

 


「今日、世界はクリエイティヴの象徴を失いました。」
「ミシェルと私は、プリンスの急逝を悼む世界中の何百万人というファンと共にあります。彼ほど鮮烈にポピュラー・ミュージックのサウンドと軌跡に影響を与え、その才能が数多くの人々に触れられたアーティストは僅かです。最も才能豊かで、最も多作な当代きってのミュージシャンとして、プリンスはすべてを手掛けました。ファンク、R&B、ロックンロール。彼は演奏の名手であり、素晴らしいバンドリーダーであり、衝撃的なパフォーマーでした」「『力強い魂はルールを超越する』。かつてプリンスはこう言いました――そして、彼ほど力強く、大胆でクリエイティヴな魂の持ち主はいませんでした。彼のご家族やバンドメンバー、そして彼を愛したすべての人に哀悼の意を表します」    
President Obama

以降、食わず嫌いだったプリンスの多くの作品に触れるにつけ、彼の万華鏡のように常に変化し続ける多彩な音楽性に打ちのめされてしまいました。本人の逝去後に世界中のコアなファンたちからuploadされ続ける際限のない動画や音源の数々は、「音楽配信」に否定的な態度を取り続けた最も著名なアーティストの一人であったプリンスにとって、もしも存命であったなら、この状況をどんな風に受け取るのでしょうか。
アーティストの伝えたいことが一瞬にして世界中に拡散できてしまうこんな情報化の時代だからこそ、プリンスは「CD/レコード」といったパッケージ、つまりは「アルバム」でしか伝えられないアーティスト側の想いに、ずっと拘り続けたのかもしれません。

前置きが長くなりましたが、今年自分が出逢った感銘を受けた作品ですが、故プリンスが2008年実施の第50回「GRAMMY AWARDS」において『Best Male R&B Vocal Performance』を受賞していた、『Future Baby Mama』を取り上げたいと思います。2007年リリースのアルバム「Planet Earth」に収録された『Future Baby Mama』は、プリンスの慈愛のようなものが凝縮されているように思える、それは美しいバラッドです。ぜひ多くの人々に知っておいて欲しい、プリンスの作品です。
 


 

そして、Bruno Mars (ブルーノ・マーズ)による快進撃でも分かるように、80’s ~90’sの音楽がリバイバルしてきている風潮の中で、今年2016年リリースされたメロウな作品(音楽)を提供してくれるアーティストの中でも、ひときわ際立った新作を届けてくれたのが、もはやR&B界の重鎮とも言える「Keith Sweat(キース・スウェット)」でした。
実に約5年ぶりのスタジオ録音となる New Album 『Dress To Impress』ですが、立ち位置の軸がまったくブレないアーティストの代表みたいな彼ですが、本作はまさに10年に一度出るか出ないかの素晴らしいアルバム内容となっております。R&Bのラブソングのお手本のような作品Cant’ Let You Go、故ジェラルド・リヴァートをフィーチャしたLet’s Go To Bedでは「LSG」時代を懐かしく思い出すことができます。
個人的「Best Album of The Year 2016」と断言できるほどの、そんな秀作揃いの作品群の中でもひときわ輝くのが、今年の「Best Mellow Tunes 2016」に選んだ『Say』という楽曲です。

 


Keith Sweat / Say (album: Dress To Impress – 2016)

 

ピアノとささやかなストリングスだけで構成されたこの作品は、安定感のある歌唱力を持ったヴォーカリストでしか表現できない難しさがあると容易に想像でき、まさにキースの真骨頂を見せつけてくれます。
いつの時代も”same”であることにこだわり続けるキースのような貴重なアーティストには、未来永劫ずっと頑張っていただきたいものです。

以上、2016年に出会った個人的【Best Mellow Tunes 2016】でした。

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2016 Vol.9

George Michael(ジョージ・マイケル)の不朽のクリスマス・ソング『Last Christmas (ラスト・クリスマス)』のカヴァー作品を取り上げご紹介してきた、今年の冬の恒例企画『Mellow なクリスマス・ソング ~ 2016』の第夜です。そしていよいよ、今日が最終回となります。
いろんな国、いろんなカテゴリー、そしていろんなアレンジの『Last Christmas』をご紹介してまいりましたが、いかがでしたか?
偉大なシンガーであると同時にソングライターでもある、George Michael(ジョージ・マイケル)によるこの Heart Warming な楽曲は、32年前(1984年)にリリースされて以来、世界中の各地で歌い継がれてきて、今では20世に産まれ出た最高のクリスマス・ソングのスタンダードのひとつとして、リスト・アップされる存在にまでなりました。

さて最終夜の今回は、大トリで我が日本が誇るアコースティック・ギタリストの「押尾コータロー」氏による『Last Christmas』のカヴァーをご紹介します。押尾氏といえば、オープン・チューニング、スラッピング、タッピング等を駆使した演奏スタイルは国外からも大きな賞賛を受けるほどで、もはや皆さんご承知の世界的なスーパー・ギタリストのひとりですね。当ブログでも、優しい音色シリーズの初回Vol.1で押尾氏による、ミニー・リパートンの名曲 「Lovin’ You」を紹介しております。

そんな彼がカヴァーする『Last Christmas』は、やはりどこかが違います。今年のVol.4で紹介したロシア出身のIgor Presnyakov (イゴール・プレスニャコフ)氏などとは違った演奏・アレンジなのは明白で、押尾氏のプレイもアレンジも、本当にその楽曲を慈しみ大切に大切に扱うその様は、常に観客であり聴衆に強く強く訴えかけてくるものがあります。まあ、とにかく「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2016」を締めくくる感動的な素晴らしいカヴァーを、十分にご堪能ください。

 


押尾コータロー(Kotaro Oshio) / Last Christmas

 
そんなこんなで、今年はVo.9で終了となりました「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2016」でしたが、ご訪問されたブログリーダーの方々におかれましては、仕事にプライベートに多忙なこの時期ですが、少しは息抜きになったでしょうか。個人的には、悪い風邪にやられてグッタリな自分ですが、皆さんのご意見・ご感想など気軽にメールでもいただけると嬉しく思います。

それではまた来年。

 

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そうそう、またおまけになりますがこんなホンワカとした動画が、北欧スウェーデンで音楽コンポーザー兼ギタリストとして活躍されているという「Mr. P」こと「Philip Morris」氏(なんだかタバコの会社名みたいですが)が自宅で収録したという、Jazzギター・アレンジによるカヴァーが興味深いのと、Baby Santa のリアクションがあまりに可愛らしかったので、ついでにご紹介しておきましょう。

 

Mr. P (Philip Morris) /  Last Christmas (Jazz Guitar Cover)
 

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2016 Vol.8

George Michael(ジョージ・マイケル)の不朽のクリスマス・ソング『Last Christmas (ラスト・クリスマス)』のカヴァー作品を取り上げご紹介している、今年の冬の恒例企画『Mellow なクリスマス・ソング ~ 2016』の第夜です。

クリスマスももうそこまでやってきました。あっという間ですね。
さて、今回で8回目となる『Mellow なクリスマス・ソング ~ 2016』ですが、そろそろ次回あたりで完結となりそうです。
前回に引き続き、また英国出身のアーティストによるカヴァー作品となります。
Bethは自身のYouTubeチャンネルをベースに、2011年より世界中のPOPSのカヴァー・ヴァージョンをたくさん発表してきている、現在23歳の女性シンガーです。あくまで現段階でいえば、カヴァーに特化したアーティストといって差し支えないかもしれません。

UPテンポなものではなく、スロウな楽曲をソロ・ピアノだけあるいは本当に数少ない楽器の伴奏によるアレンジでカヴァーするのが、どうやら彼女の流儀のようです。この「Last Christmas」のカヴァーもピアノ伴奏をベースにしたアレンジで、とにかくシンプルかつピュアに表現しているところに好感が持てます。

 


Last Christmas – Wham cover – Beth

YouTube で曲を発表して世界中の人々に作品を視聴してもらった後に、iTunes/Google Play/Amazon MP3/Spotify 等で音源の販売に繋げるといった手法は、彼女だけでなくもはや現代に生きる世界中のアーティストの標準仕様になってきているのを実感します。そう、まさに日本が誇る「PPAP」のピコ太郎氏のように。

実は、昨年以前と同様に『Have Yourself a Merry Little Christmas』のカヴァーを今年も取り上げるならば、彼女のカヴァーを入れるつもりでした。ピアノだけの伴奏によるシンプルなアレンジがとてもいい感じです。ついでに動画を貼り付けておきますので、ぜひご視聴ください。

 

Have Yourself a Merry Little Christmas cover – Beth

 

繰り返しになりますが、やはり英国のアーティストはちと表現方法になにか違いがありますね。アーティストそれぞれの個性が浮き彫りになっているのが、不思議でありまた同時に魅力となっていますね。

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2016 Vol.7

George Michael(ジョージ・マイケル)の不朽のクリスマス・ソング『Last Christmas (ラスト・クリスマス)』のカヴァー作品を取り上げご紹介している、今年の冬の恒例企画『Mellow なクリスマス・ソング ~ 2016』の第夜です。

いったん「箸休め」代わりの映画の記事を挟みましたが、「Last Christmas」のカヴァーのご紹介に戻りましょう。
今回取り上げるのは、英国イングランド出身の、『Billie』こと ビリー・パイパー(Billie Piper)が、歌手デビューして間もない18年前、若干16歳で人気が絶頂期に発表した(英国内向け)シングル盤 “She Wants You” にカップリングされた、『Last Christmas』のカヴァーです。
参考までに、同シングル曲は英国だけでなく米国でも売り上げチャートTOP-10に入っていたようです。但し、米国や日本で発売されたエディションには、『B面』扱いの「Last Christmas」は含まれていなかったようです。
現在、彼女はシンガーとしての活動は休止しており、役者として活躍をしているようですが、レコーディング当時のまだあどけなさの残る印象の歌い回しには、どことなく新鮮味を感じます。

 


BILLIE PIPER: Last Christmas
(※イントロ前に木枯らしのSEが入っているので開始まで少しお待ちを)

 

こういったオリジナルの音源に忠実なアレンジも、やはり原曲の良さがしっかりと表現されていてとても好感の持てるカヴァーだと思います。そして、このカヴァーにもどこか英国人アーティスト独特のセンスが伺えるのが不思議なところです。