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Mellow Tunes ~ Vol.146【Seal】

大好きな秋が深まり行くのを、自分自身の五感をフルに使って感じながら、そして物思いに耽っているうちに、気がつけばあっと言う間に11月も10日が過ぎてしまった。

 

 

毎年11月が来ると、今はもうない実店舗の「Mellows」のOPEN直前の立ち上げに孤軍奮闘していた出来事だとか、翌年同時期の店舗CLOSE時の大きな喪失感を伴った後処理に直面していた頃のあれこれを、どうしても思い出すことが多くなる。そんなこともあって、ここ数年の10月から11月に切り替わる時期は、なんだか気持ちが妙にざわつき落ち着きがなくなるような気がするのも、ある意味仕方のないことなのかもしれない。
今年も残すところあと2ヶ月を切ってしまったわけで、年々月日が経過するのが早くなる気がして仕方がない。歳を重ねるというのはこういうことなのかなと、ふと空を見上げてひとつため息をつく。もう冬が、すぐそこまでやってきているようだ。

 

 

そんな深まる秋の中、もうヴェテラン・シンガーの域に到達した Seal(シール)の最新作のリリースの知らせが、遠くUKより届いた。世界的にも評価の高かったSOULの珠玉のスタンダード作品の数々をカヴァーした2008年の「SOUL」そして2011年の「SOUL 2」に続いて、今回はJAZZのスタンダード作品のカヴァー・アルバム、その名も『STANDARDSの発表と相成った。
本作は、英国・ロンドン出身で、ブラジル系の父とナイジェリア人の母の間に生まれたシールにとって、幼少の頃から聴き馴染んできたフランク・シナトラ、ナット・キング・コール、エラ・フィッツジェラルド、ニーナ・シモンらJAZZのレジェンドたちへの、トリビュート・アルバムといった構成になっている。
奇遇なことに僕も彼と同じ1963年生まれで、作品の性質上とはいえ、現在54歳と多くの人生経験を積んだシールのヴォーカルは、若き日の頃のそれよりもずっと角が取れていて、また違った魅力に満ち溢れている。個人的には、聴けたらラッキーと思っていた『My Funny Valentine』のカヴァーが、文句なしに素晴らしい。
まずは、欧州でのNEWSとアルバム全体の内容のトレイラーを要チェック。

 


Grammy winner Seal pays tribute to Sinatra, Fitzgerald and Cole in new album
(euronews)

 


Seal Standards – The New Album

 
そんな JAZZ STANDARDS COVER ALBUM から、時節柄ぴったりな『Autumn Leaves』(枯葉)をピック・アップ。
 


Seal – Autumn Leaves (Official Audio)
(album: STANDARDS – 2017)

「SEAL」この人も 「One & Only」な代えの利かないレアなアーティストの一人。興味のある方は過去記事をどうぞご覧ください。

 

 

 

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.80 【Sweet Soul / SEAL】

早いもので『Mellow Tunes』シリーズも、この回で80回目となるんですね。とりあえず「ナンバー」付けといてよかったなって感じです。それにしても、よく飽きずにやってるなと自分でも半ば呆れながらも感心している次第です。ちょっとお休みしましょうかね。

さて、前回のAC Tunes ~ Vol.13で、60代半ばを過ぎこれまで以上に「プロデューサー」としての円熟度がどんどん増している様子の「David Foster (デイヴィッド・フォスター)」のことを取り上げました。記事を書くにあたり、色々とWEBを駆使して調べていましたら、かなり多くの興味深いアーティストのプロデュースをしていたのに改めて気付かされました。

Seal - Seal II『SEAL(シール)』という英国出身のソウル系のアーティストをご存知でしょうか。
ブラジル系の父とナイジェリア人の母を持つ彼は、『Kiss From a Rose』という美しい楽曲が映画『バットマン・フォーエヴァー』で採用され、作品が収録されたアルバム「Seal II」は世界的に大きなセールスを記録し、後にグラミーを受賞するに至りました。それ以降はあまり大きな話題となることもなくベスト盤やライブ盤をリリースしたりしていましたが、その彼に「ソウル・クラッシック」を集めたアルバムのプロデュースに協力したのが、何を隠そうその人「デイヴィッド・フォスター」でした。

seal-soul2008年にリリースされたシールのオリジナル・アルバムとしては6作目となったその名も『SOUL』は、フォスター氏のマジックにより素晴らしい作品となりました。そしてもう一作品を挟んだかたちで2011年にリリースされた期待の第2弾『SOUL 2』は、デイヴィッド・フォスターはもちろんのこと過去にグラミーを共に受賞した盟友トレヴァー・ホーンも参加した贅沢な「Wプロデュース」作品となりました。もともとソウルフルでハスキーなVocalを聴かせてくれる孤高のシンガーといった印象の強い「シール」にとっては、良い面を引き出してくれたとても内容の濃いアルバムとなったことでしょう。
おそらくこんな流れで、デイヴィッド・フォスターは前回取り上げたRuben Studdard(ルーベン・スタッタード)の作品のプロデュースに繋がっていったのかなと、そんな風に想像できますね。

フィリー・ソウル(フィラデルフィア・ソウル)の数ある名曲の中でも、ビリー・ポールの「Me & Mrs.Jones」と並び双璧と言える、それはそれは MellowSweet「Soul Classic」な作品、メイジャー・ハリスの「Love Won’t Let Me Wait」を歌い上げる「シール」のヴォーカルにはもう降参です。この作品のベスト・カヴァーはやはりルーサー・ヴァンドロスよるものが最高だと個人的には思いますが、シールも素晴らしいの一言です。
僕としてはは2作目の『Soul 2』の方が、選曲もさることながら「シール」自身が実に自然体で「ソウル・クラッシック」を表現しているように感じられて、もう絶対にお薦めです。「聴かなきゃ損」だとまで言っておきます。(笑)

 


Seal / “Love Won’t Let Me Wait” (album: Soul 2 – 2011)

 

いやはやカテゴリーを問わず成功に導いてしまう、デイヴィッド・フォスター氏のアイディアとプロデュース振りには驚くばかりです。まだまだ彼の動向から目が離せません。願わくば、「ダリル・ホール」とか「ジョージ・マイケル」による、同様な「ソウル・クラッシック」を集めた作品をどうしても聴いてみたいと思いませんか。

 

 

Mellow Classics ~ Vol.41【Love Won’t Let Me Wait】

関東甲信では「梅雨入り」が発表されてから、ちょうど今日で一週間。僅か一週間とはいえ、米国から火が付いた抗議運動『Black Lives Matter』の世界的な波及など、実に世界が大きく動いた印象が強い今日この頃です。一方国内に目を向ければ、与党から尻尾を切られたばかりの悪徳政治家夫妻が今日逮捕されるに至りました。いったい、安倍政権になって何人の政治家が逮捕されたり、何人の大臣が不祥事で更迭されたんでしょう。「悪人しか政治家にはなれない」と、子供たちに教えているような惨状です。逃げ続けている輩も、内心は戦々恐々としていることでしょう。

 

 

そんな話題とは裏腹に、「雨の季節」の代名詞「紫陽花」が、日を追うごとに美しさを増してきています。これだから、「雨」「Rain」と親和性がよいとされる「Soul Music」は、秋から冬にかけてと同じくらいの、いわゆる「ベスト・シーズン」と言えるでしょう。

さて久々に更新の「Mellow Classics」シリーズですが、古くからの「Soul」ファンの方々でしたら、記事のタイトルの曲名を見ただけで、炎天下のアイスクリームの如く、すでに溶け始めていることでしょう。先日、米国の【SoulTracks】のサイトで紹介されていたのが、『Tony Walk』(トニー・ウォーク)という男性R&Bシンガーによる、Soul Classic の名曲として誉れ高い【Love Won’t Let Me Wait】のカヴァー。
「He has worked over the years with such stars as Aretha Franklin, Billy Preston, Andrae Crouch, Etta James, Miki Howard, and Vesta Williams …」(記事より抜粋)という経歴ながら、バック・コーラス歴が長かったのか、ソロ・シンガーとしての作品のリリースは、おそらく分かっている範囲で、これが3曲目になるのでしょうか。とにかく情報が少ないのですが、近々 Soul Classics を集めたカヴァー・アルバムをリリース予定だそうで、個人的には期待したいアーティストです。

とても Sensual (官能的)なオリジナル作品をヒットさせたのは、ご存知「デルフォニックス」の元メンバー、「Major Harris」(メジャー・ハリス)でしたが、やはり広くこの作品の素晴らしさを世に広めたのは、今年の7/1で「没後15年」になるみんな大好きな「Luther Vandross」による1988年のカヴァーだったと思います。

そんな「トニー」さんの【Love Won’t Let Me Wait】のカヴァーですが、2年前に「ルーサー」のトリビュートアルバム「Ruben Sings Luther: A Tribute」をリリースしている「Ruben Studdard」(ルーベン・スタッダード)が取り入れたのと同じような、「ルーサー・バージョン」を踏襲した、アレンジと歌いっぷりですね。「ルーベンの声は似てるし上手いんだけど、ちょっと違うんだようなぁ..」というウルサ型の貴兄に、ぜひとも聴いていただきたい新たなカヴァーです。

 

Tony Walk – “Love won’t let me wait”
 

さあ、いかがでしたか。どちらかというと、現代のメインストリーム系の「R&B」にもフィットしそうな「トニー」の声質ですが、国内のアーティストでしたら、既にルーサーのカヴァーをされている「和田昌哉」さんですとか「DAISUKE」さんなら、近い感じのカヴァーが実現可能だと思います。ちょっと聴いてみたいですね。

僕も愛して止まない【Love Won’t Let Me Wait】ですが、「過去記事」でも何度か紹介したアーティストのカヴァー、そしてやはり5年前に故人となった「メジャー・ハリス」のオリジナルも含めて PLAYLIST にしてみました。こんなのも、「雨の季節」の過ごし方の一つです。短い時間ですが、Mellow な時間をお楽しみください。

 


Track-1: Luther Vandross – Love Won’t Let Me Wait (from Live at Wembley)
Track-2: Ruben Studdard – Love Won’t Let Me Wait (Ruben Sings Luther: A Tribute)
Track-3: Seal – Love Won’t Let Me Wait (Soul 2)
Track-4: Major Harris – Love Won’t Let Me Wait (original)
*ご注意*4曲目のオリジナルは、イヤフォンまたは小音量にて
電車内では特にお気をつけください(笑

この楽曲ついては、ご同輩の皆様がよくご存知の通り、プロ・アマ問わず、たいへん多くの世界中のアーティストたちがカヴァーしています。歌ものだけでなく、インストものでのカヴァーが多いことはよく知られています。なんといっても、「ルーサー」版のソプラノ・サックス・ソロなど、あれだけで泣けてきますし、無理はありません、このグルーヴとメロディですからね。
もし「Twitter」での反応などがよければ、これ一曲だけで「シリーズ化」もありかな、なんて考えています。

 

RMKS:
すでにお知らせの通り、5月末より「Twitter」をスタートいたしました。ブログ記事は下調べだとかも含め、UPするまでにどうしても時間を要するため、時短が必要とされる時は、「Twitter」 上での発信が増えつつあります。ただ、ブログ上では瞬時に伝えきれないような情報など、「時事問題」等々クロス・オーバーなトピックもあるので、うまく使い分けができたらと試行錯誤しております。時間に追われる、勤め人の悲しい性ですが、どうかご了承ください。

 

 

Mellow Classics ~ Vol.40【People Get Ready】

全米各地や香港などが騒然としている中、気付けばそろそろ国内では「梅雨の走り」あるいは「入梅」の季節に。日中はもう真夏日に達するほど、蒸し暑い日が続いたりと、なんだかお天気も忙しい。

 

 

世界中がまだコロナ禍から依然として平常時に戻れない中で、米国では一人の黒人男性「George Floyd」(ジョージ・フロイド)氏の死をきっかけとして、この事件に端を発した大小様々な抗議活動が、全米だけでなく世界の主要都市にまで波及している。
白人至上主義の現大統領の下、全米各地でのデモは一部過激さを見せてはいるものの、これまでのそれとは違った様子も窺える。「暴力だけに訴えても、何の解決にもならない」といった、一歩進んだ印象を、メディアによる報道のあちらこちらで感じ取ることができる。こういう時こそ、「SNS」の理想的な利用が望まれる。「fb」社のザッカーバーグ氏が言い逃れをするように、誰がその判定をするのかについてはまだまだ議論の余地があるけれど、過激で誤った使い方と判断されるアカウントや言動は、たとえそれが合衆国大統領のものであっても、日本国首相であっても、規制や削除されて然るべきだと思う。運営側には勇気をもって対応してもらいたい。

 

こんな時に脳裏をよぎるのが、「公民権運動」が活発だった頃より民衆に常に寄り添ってきた歌『People Get Ready』だ。作者の『Curtis Mayfield』(カーティス・メイフィールド)が在籍した「The Impressions」がオリジナルをリリースしヒットさせたのが1965年だから、世に出てすでに「55年」という途方もない月日が流れている。にも拘わらず、いまだその当時と変わらぬ黒人への人種差別が、米国の現代の日常に当たり前のように横たわっている。実にやるせない。
とはいえ、黒人アーティストだけでなく白人アーティストによるカヴァーも少なくない、人種を超えて多くの民衆に届くこの楽曲は、力強い希望に溢れたリリックとメロウなメロディと共に、これからも世紀や時代を超えて未来永劫歌われ続けていくのであろう。

 


“People Get Ready” (1965)
Track-1:  Curtis Mayfield
Track-2:  Seal
Track-3:  Marc Jordan

1965年にリリースされた、ゴスペルの影響が濃厚なこのスピリチュアルな楽曲は、信仰について歌ったというだけではなく、その当時の黒人の社会的地位向上を目的とした「公民権運動」と、切っても切れない関係となった。

“People Get Ready”
さあみんな 用意はできたかい。列車がやって来る。荷物も切符もいらない。神に感謝さえすれば、約束の地に連れて行ってもらえる。信仰心こそが扉の鍵。でも希望を持たない罪人に席はない。ただ主に感謝するだけ。

Lyric:

People get ready, there’s a train a comin’
You don’t need no baggage, you just get on board
All you need is faith to hear the diesels hummin’
Don’t need no ticket, you just thank the Lord

People get ready for the train to Jordan
It’s picking up passengers from coast to coast
Faith is the key, open the doors and board ‘em
There’s hope for all among those loved the most.

There ain’t no room for the hopeless sinner
Who would hurt all mankind just to save his own
Have pity on those whose chances grow thinner
For there’s no hiding place against the Kingdom’s throne

So people get ready, there’s a train a comin’
You don’t need no baggage, you just get on board
All you need is faith to hear the diesels hummin’
Don’t need no ticket, you just thank the Lord

written by Curtis Mayfield

 

知っているご同輩の皆さんはもちろん、初めて触れた方も、『Someday We’ll All Be Free』と共に、ぜひあなたの大切な友人に教えてあげて欲しい。現実がそんな生易しいものではないのは分かっている。とはいえ、これらの作品を知っているかどうかということだけでも、人種差別撤廃に歩みを一歩進めることができるはずだから。