Daily Archives: 2019/07/05

Mellow Classics ~ Vol.14【Diane Keaton】

いつもご訪問ありがとうございます。
すでに終わった「G20」の頃から、列島各地で梅雨前線が活発化しているようです。
まだもう少し続きそうな「雨の季節」ですが、風情のある雨の風景はよいのですが、何事に於いてもほどほどがよろしいかと思いますが、なかなかうまくいかないものです。

 

 

さてこんな雨の季節になると、雨の中わざわざ外へ出かけるよりも、むしろ自宅やお部屋で「音楽」や「映画」などを鑑賞される方も沢山いらっしゃるのでは。

今回の「懐かしい一曲」は、先般の記事でも少し触れましたが、僕が中学2年の頃に公開され、1977年のアカデミー賞を総なめと言っていいくらいの「4部門」のオスカーを獲得した、十代の頃より敬愛する「Woody Allen」(ウディ・アレン)監督・主演の映画『Annie Hall』(アニー・ホール)から、主演女優である「Diane Keaton」(ダイアン・キートン)による劇中歌を取り上げてみたいと思います。

 

 

僕ら50代以上の世代においては、「ウディ・アレン」「ダイアン・キートン」というのは、当時の米国映画界における役者としての「ゴールデン・コンビ」であり、また「ファッション・アイコン」的な存在でした。その他のアレン監督の作品がそうであるように、彼とは切っても切れない「New York」を舞台に描いた恋愛コメディの本作品の中で、二人の着こなす「ラルフ・ローレン」の、とりわけダイアンの「マニッシュ」な着こなしは、当時世界中でトレンドの最先端になりましたね。映画のロケ地である「ブルックリン」や「コニー・アイランド」を、作品の公開から10年が経過した頃に、大ファンの僕が訪れたのは言うまでもありません。「フォルクス・ワーゲン・ビートル」の「カブリオレ」も、あの頃人気が再燃するというきっかけにもなっていました。

 

 

Some Scenes from “Annie Hall” (1977)
“Seems Like Old Times” performed by Diane Keaton
 

初めて「アレン監督」作品に触れた方はみな一様に驚きますが、劇中で歩道を通行中の人々であったり、映画館で鑑賞している「観客」に向けて語り掛けてゆく、あのオリジナリティに溢れ、途切れることのない「シームレス」な撮影技法による一連の流れは、まったくもって「見事」としか言いようがなく、登場人物をアニメ化したパートなども含め、当時中学生の僕はとても斬新な表現方法に腰を抜かすほどでした。
「フィジカル」よりも「メンタル」な側面を重要視。徹底したアイロニカルでシニカルな作風は、「難解」な映画作品として受け取られることも多く、アクションものやファンタジーとかが好みの層からは「鬱陶しい」と敬遠されるアレン監督の作品群ですが、そういった人たちは放っておけばいいのですよ。「Jazz」が嫌いな人でなければ、彼の製作する映画も理解できるはずだと感じているのは、きっと僕だけではないでしょう。なにせ映画の主人公同様に、シネマの都「Hollywood」がある「西海岸」の「L.A.」には行きたがらず、アカデミー賞授賞式の日は、自身の愛する「東海岸」の「New York」のジャズ・クラブで、まるで他人事のように、一晩中クラリネットを演奏してたような人ですからね。そんなところが、「Jazz」的で、彼の最大の魅力でもあります。

 
いくつかの大好きなシーンのプレイリストの最後に、映画タイトルでもある『アニー・ホール』役を演じ、女優志望でナイト・クラブのシンガー役で主演の「ダイアン・キートン」が歌う、「メロウなスタンダード・ナンバー」の『Seems Like Old Times』が、この映画をより味わい深いものに仕立て上げていたのは、観ていただければよく分かりますね。

 

 

 

まだご覧になっていない方は、どうぞご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

[追記]
映画への情熱が途切れることのない、とにかく多作家の「ウディ・アレン」ですが、僕は全作品とまでは言い切れないものの、国内では視聴・入手が困難なごく一部の旧作品を除き、彼のほぼすべての作品を中学生の時分から長いこと鑑賞してきました。21世紀に入り、アレン監督自身は出演してはいないものの、『アニー・ホール』以来の大傑作と評価の高い、2011年 アカデミー脚本賞を受賞した 『ミッドナイト・イン・パリ』の出来が、お世辞抜きに最高に素晴らしいので、こちらもぜひお薦めしたい作品です。内容は、ノスタルジックなファンタジー作品です。ある意味、本人が主演していない「現代版アニー・ホール」的な位置付けの作品と言えるかもしれません。アレン監督自身にとっても、これを超える作品を制作するのはもはや至難の業かもしれません。『ミッドナイト・イン・パリ』はそれほどの名作といえるでしょう。

[あらすじ]
俳優「オーウェン・ウィルソン」が演じる、 映画脚本家で処女小説の執筆に悪戦苦闘中の物語の主役「ギル・ペンダー」は、婚約者の「イネス」 (レイチェル・マクアダムス) とその裕福な両親とともに、パリを訪れる。パリ滞在中のある日の夜中、主人公は街の一角でアンティーク・カーに乗った男女からパーティーに誘われる。そして着いた先は、ジャン・コクトー主催のパーティー会場。フィッツジェラルド夫妻、ヘミングウェイ、ダリにピカソといった、あまたの文化人たちが目指し集った、「黄金時代」と称された1920年代の「パリ」に、主人公の「ギル」はタイム・スリップしたのだった。

 


映画『ミッドナイト・イン・パリ』予告編

 

『ミッドナイト・イン・パリ』「Amazon Prime」でも今なら無料視聴できるようなので、お時間のある時にでもぜひ。
また、アレン監督の作品には、ある意味予習・復習も重要だったりする作品も少なくありません。そんな慎重派の方にはまずはこちらの映画評論家の解説をどうぞ。