Daily Archives: 2020/04/06

Mellow Classics ~ Vol.38【Bill Withers ~ R.I.P.】

世界中が「コロナ禍」で騒然としている中で、長い R&B/Soul の歴史の中でも、レジェンド中のレジェンドとして幅広いジャンルの多くの現役アーティストからも、熱狂的なリスペクトを集めてきた『Bill Withers』が、3/30日に米国・LAで亡くなった。享年81歳。患っていた心臓の病気に起因するものだということを伝え聞き、コロナ・ウィルスによるものでなかったことが、多くファンのにとっては、ある意味唯一の救いかもしれない。

 

 

振り返れば、高校2~3年の頃に凄まじい勢いで流行した、人気サックスプレイヤー「Grover Washington Jr.」のアルバム「WINELIGHT」に収録された20世紀の傑作『Just the Two of Us』が、僕自身にとって「ビル・ウィザーズ」との出逢いだった。
AM/FMラジオはもちろん、ふらっと入った喫茶店で、不定期に輸入盤のレコード探しで実家のある埼玉から都内に出かけた先の「渋谷」や「お茶の水」辺りの路上でも、後に都内の大学に通う日々のとにかくいたる場所で、『クリスタルの恋人たち』とちょっと赤面してしまいそうな邦題の付いた『Just the Two of Us』は、数年間は街のBGMであるかのように、常に耳に入ってくる作品だったことを、今でも鮮明に記憶している。
FUSION 音楽が大流行していた当時から、大好きだったサックス・プレイヤーの「ナベサダ」こと「渡辺貞夫」氏の、レコーディングやツアー・メンバーとしてクレジットされていた「ラルフ・マクドナルド」「リチャード・ティー」「スティーヴ・ガッド」「エリック・ゲイル」らを筆頭に、若き日の「マーカス・ミラー」を含めNY の第一線級のスタジオ・ミュージシャンたちがこぞって参加した「グローヴァー・ワシントン・ジュニア」の最大ヒットアルバムとなった「WINELIGHT」とは、そんな意味でも僕自身にとってはとにかく特別な想いのあるアルバムだ。そして、「ビル・ウィザーズ」の「唯一無二」のヴォーカルに出逢った衝撃は、当時多感な18歳前後の自分にとっては、ある意味その後「Soul」「Jazz」といった黒人音楽への扉を開かれたような、そんな印象が今となっては強く残っている。

 


Track-1: Grover Washington Jr. – Just the Two of Us (feat. Bill Withers) – 1980
Track-2: Toshi Kubota Ft.Caron Wheeler – Just The Two Of Us – 1991

「久保田利伸」氏の同楽曲のカヴァーについては、「松尾さん」のラジオ番組「メロウな夜」での談話・エピソードが印象的です。ぜひご一読を。

 

多くの音楽好きな人々が同じ道を辿るように、僕自身「ビル・ウィザーズ」の音楽を遡っていくうちに、実質的にはとても短いといわれる彼の活動期間である約15年間にリリースされた、10作にも満たないアルバムすべてに触れることになるわけだけど、R&B/Soul の歴史を辿るロード・ムービーをずっと鑑賞しているような感覚を持たずにはいられない。

そんな彼が遺してくれた、“Ain’t No Sunshine” (1971), “Grandma’s Hands” (1971), “Use Me” (1972), “Lean on Me” (1972), “Lovely Day” (1977)といった誰しもが挙げる名曲の数々の中でも、僕がいちばん愛して止まないのが『Hello Like Before』。古くは「ナンシー・ウィルソン」だとか、最近では「ホセ・ジェイムズ」だとか、多くのアーティストによるカヴァーも発表されているけれど、やはりオリジナルの持つ素晴らしさにはなかなか抗えないもの。

 


Track-1: Bill Withers – “Hello Like Before”
(album: Making Music – 1971)
Track-2: Bill Withers – “Let Me Be the One You Need”
(album: Menagerie – 1977)

 

Soul Music の素晴らしい世界へと導いてくれたレジェンド「ビル・ウィザーズ」の、ご冥福を心よりお祈りします。素敵な音楽の数々を、ありがとうございました。

Rest In Peace, Bill ..

『Bill Withers』についてご興味を持たれた方は、よろしければ過去記事などもご覧ください。

 

我が国の名ばかりリーダーとは違って、こんな時にこんなメッセージを出せる、元米国大統領の「バラク・オバマ」氏の偉大さに、改めて感動。

 

さて現実の世界では、まさに「緊急事態宣言」前夜でありますが、仕事を休むことができないので、この辺りにしておきます。Key Word は『Stay Home』ですよ。