Monthly Archives: December 2019

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019 Vol.9【A Few Good Men】

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いつも通りの慌ただしい年の瀬ではありますが、忙しい時にこそ「音楽」に耳を傾けたり、令和元年最後の満月「コールド・ムーン」が照らす夜空を眺めてみるとか、ちょっとした余裕を持ちたいもの。

 

 

毎年冬の恒例企画となりました、「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019」「第九夜」の今回は、90年代に時代を席巻した「Babyface」と相方の「Antonio “L.A.” Reid」によるプロデュース・チームが主催する『La Face』レーベルからデビューした4人組の男性ヴォーカル・グループ『A Few Good Men』の作品をご紹介。

『La Face』レーベルとしては実力派の若手コーラス・グループのデビューだったにも関わらず、1994年発売のデビュー・アルバム「A Thang For You」のリース直後に権利関係で揉めた末に、アルバムは回収の憂き目に会ってしまう。翌1995年に大半の曲を差し替えてリリースされた『Take A Dip』で出直しとなったものの、実力を認められながらもそのまま解散となってしまった、あまりに不運な実力派のコーラス・グループ、それが『A Few Good Men』でした。

そんな彼らが『La Face』レーベルから1993年にリリースされた Holiday Album『A La Face Family Christmas』に残したしたクリスマス・ソングの一曲が、今回ご紹介する『Merry Christmas My Dear』です。

 


A Few Good Men – “Merry Christmas My Dear”
(album: A Laface Family Christmas – 1993)

 

『A Few Good Men』が残した(公式には)唯一のアルバムとなる『Take A Dip』には、当サイトではおなじみの音楽プロデューサー「松尾潔」さんが強く推薦する、「ベイビーフェイス」とその盟友「ダリル・シモンズ」が手掛けた珠玉のバラッド作品『Have I Never』が収録されています。興味を持たれた方はぜひ聴いてみてください。

とは書いたものの、過去記事をチェックしてみたら「Mellow Tunes」シリーズでも取り上げていなかったので、クリスマス・ソングではないけれど、やはり稀に出逢えるレヴェルの素晴らしい「Slow Jam」なので、ついでにUPしておきます。こちらもぜひご鑑賞ください。

 

A Few Good Men – “Have I Never”
(album: Take A Dip – 1995)
 

 

 

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019 Vol.8【Crissi Cochrane】

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冬は比較的天候が安定するものだとずっと思っていたのですが、どうもここのところ気温の乱高下が激しいですね。雪がよく似合う寒さに強いはずの「寒椿」でさえ、なんだか寒そうな表情。どうか風邪など召されませんよう、暖かくしてお過ごしください。

 

 
冬の恒例企画「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019「第八夜」の今回は、前夜に引き続き女性アーティストの作品をご紹介します。
 
『Crissi Cochrane』 (クリッシ・コクラン) は、カナダ・オンタリオ州のウィンザーを拠点に、インディーズで活動中の女性シンガー・ソングライター。もともとはPOP寄りの作風からスタートしたという彼女のアーティストとしての経歴ですが、ここ数年で聴くことのできる楽曲やヴォーカル・スタイルは、彼女の Official HP にも記してある通り「Jazz, Blues, Bossa Nova, and Soul」からの多大な影響が見てとれます。

カナダ拠点とはいっても、ウィンザーという街はオンタリオ湖に注ぎ込む Detroit River を挟んだ国境の対岸には、米国「R&B/Soul」の聖地「MOTOWN」で有名な「デトロイト」が目と鼻の先にあるという事実も、もしも「後天的な DNA」なんてものがあるのであれば、それら「黒人音楽」の数々がごく当たり前のように、彼女自身のルーツになっていったのではないでしょうか。現代に至っては、もはや「R&B/Soul」というのは、出自が「アフロ・アメリカン」であるという重要性は、音楽的には良い意味で、徐々に希薄となってきていますからね。
そんな「ソウルフル」なヴォーカルを聴かせる彼女ですが、過去にもこのシリーズで取り上げたことのある、「The Emotions」(ジ・エモーションズ) による『What Do The Lonely Do At Christmas』を、「パティ・ラベル」「アンソニー・ハミルトン」に代表されるようなカヴァーとは一味違う解釈とアプローチで、「クリッシ」が独自のカヴァーを成し遂げました。

 


Crissi Cochrane – “What Do The Lonely Do at Christmas” – 2016
(Official Music Video)

 

これまでは、オリジナルの「エモーションズ」を超えるものは、自分にとっては出てこないと思っていましたが、彼女の弾き語りの際のトレードマークなっているフェンダー製のエレキ・ギター「ジャガー」の音色で彩られた『What Do The Lonely Do At Christmas』は、MUSIC VIDEO 同様にひたすらシンプルで 美しいかぎり。これはひとつの出逢いと言っても過言ではありません。ご興味を持たれた方は、下記のリンクへどうぞ。

Crissi Cochrane – YouTube channel ↓
https://www.youtube.com/channel/UC-jOU0fZXjjkcoRDO1VkqSA
Crissi Cochrane – official Site ↓
https://www.crissicochrane.com/

 

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019 Vol.7【Avery*Sunshine】

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極端に冷え込んだと思えば、また突然「小春日和」な陽気になってみたり、なんだか師走の世相とシンクロするような気候の変化で、体調を崩されている方も多いようです。皆様くれぐれもご自愛ください。

 

 

今年で「Season 9」を迎えた、冬の恒例企画「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019」ですが、意図したわけではないものの、5回ほど続けて「男性シンガー」が続きましたので、「第七夜」の今回は女性アーティストの作品をご紹介します。
『Avery*Sunshine』(エイヴリー・サンシャイン)こと「Denise White」(デニース・ホワイト)は、米国・ペンシルバニア州出身の現在44歳。今ではアトランタを拠点に活動する、下積み時代が長かった、遅咲きの実力派「R&B/Soul」シンガー/ソングライター/ピアニストとして知られています。2010年にデビューするまでに、舞台『ドリームガールズ』でコーラス・ディレクターを務めたり、2009年に「オバマ大統領」就任時のプライベート・イベントで堂々たるパフォーマンスを披露したりと、その活躍の場を徐々に広げていきました。

「チャカ・カーン」「ロイ・エアーズ」といった大御所からの信頼も厚い、そんな「エイヴリー」が2015年にシングル・リリースしたクリスマス・ソング、『Never Knew Christmas』をお届けします。

 


Avery*Sunshine – “Never Knew Christmas” (2015)

いやあ、実にシンプルでオーガニックな作風のオリジナル・ホリデイ・ソングで、トラディショナルな「R&B/Soul」らしい様式美を堪能できますね。これぞまさにMellow なクリスマス・ソング」というべき作品ではないでしょうか。

 

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019 Vol.6【Julian Vaughn】

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さて「Season 9」を迎えた、冬の恒例企画「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019」ですが、五夜も「男性シンガー」が続きましたので、この辺でちょっと「箸休め」的にインストゥルメンタルな「Smooth Jazz」のカテゴリーから一曲ご紹介します。

 

 

『Julian Vaughn』(ジュリアン・ヴォーン)は、「R&B」よりは人気がないかもしれませんが、米国ではすでに強固なカテゴリと確実なファン層を持つ「Smooth Jazz」(スムーズ・ジャズ)界では、期待の若手ベーシストです。2009年に他界してしまった元NBAのプロバスケットボール選手であり、その一方でユニークでスムーズなベース・プレイヤーとして人気を博した、『Wayman Tisdale』(ウェイマン・ティスデイル)という天から二物を与えられたアーティストがいました。その「ウェイマン」と入れ替わるように、2010年に颯爽と Smooth Jazz シーンに登場した「ジュリアン・ヴォーン」は、明らかに「ウェイマン」の影響を受けたフォロワーであることは誰もが認めるところです。ベースでメロディを歌うように軽やかにプレイする奏法は、「ウェイマン」以前にも「Stanley Clarke」(スタンリー・クラーク)などが有名ですが、「ジュリアン」のベースにはもっと「歌心」みたいなものを感じるから不思議です。

複数の「Smooth Jazz」系アーティストによるオムニバスのクリスマス・アルバムから、ジュリアン流の古典『Silent Night』のカヴァーをお楽しみください。

 


Julian Vaughn – “Silent Night”
(album: Carols – The Sound of Christmas – 2019)

 

気になった方はどうぞ彼の Official HP へどうぞ。

 

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019 Vol.5【Kirk Franklin】

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寒くなってきましたね。関東地方でも、予報通り「初雪」の観測があったようです。
僕はどちらかというと、12月の生まれなので、この「冬」特有のキリッとした澄み渡る空気感が嫌いではありません。音楽ひとつ聴いてみても、四季の中でもっとも音がクリアに聴こえてくるような気がします。

 

 

冬の恒例企画「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019」第五夜は、今年の夏頃に一度ご紹介したことのある『Kirk Franklin』(カーク・フランクリン)の作品を取り上げます。
アフロ・アメリカンの宗教的な歴史と供に寄り添うように、古くから存在する、いわゆる伝統的な「ゴスペル」ミュージックに、より洗練されたアレンジが施されたサウンドや、「Hip-Hop」の要素を取り入れたスタイルである「Urban/Contemporary Gospel」というモダンで新しいフォーマットを用いた、「カーク・フランクリン」独自のアプローチによって産み出された作品群に対して、各方面から称賛の声が止むことがありません。(詳しくは過去記事「Mellow Tunes ~ Vol.232」をご参照ください)

「Kirk Franklin」「Kirk Franklin & The Family」名義でリリースしたクリスマス・アルバム『Christmas』から、『There’s No Christmas Without You』のご紹介です。大所帯のゴスペル・クワイア「The Family」の分厚いコーラスに、心が動かされぬ人はいないことでしょう。本当に心底聴き惚れてしまいます。

 


Kirk Franklin & The Family – “There’s No Christmas Without You”
(album: Christmas – 1995)

 

 

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019 Vol.4【KEM】

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今週末は、列島各地で「初雪」を観測する可能性が高いそうです。
風邪やインフルエンザも流行の兆しが顕著なので、どうぞ暖かくして週末をお過ごしください。

 

 

冬の恒例企画「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019」第四夜は、過去記事の検索結果によれば、前回ご紹介の『Ty Causey』同様に、これまで一度も取り上げたことがなかったアーティスト『KEM』の作品をご紹介。
『KEM』(ケム)こと「Kim Owens」は、今年で50歳になる米国・ミシガン州ポンティアック出身のシンガーソング・ライター/プロデューサー。カテゴリー面では「R&B/Soul/Neo Soul/Jazz」と多岐に渡ってカテゴライズされる「KEM」のマルチな才能の中でも、とりわけそのシルキー&スムーズでジェントルなヴォーカル・スタイルは、米国内では「R&B/Soul」界のゴッド・ファーザー「Ronald Isley」(ロナルド・アイズレー)の数少ない後継者の一人と呼ばれるほどの実力派。なのに、ここ日本では知る人は一部のマニアばかりで、想像以上に無名であることに驚かされる、決して少なくないヴェテラン実力派アーティストの一人と言えるかもしれません。
さて、「KEM」2012年にリリースした「Holiday Album」『What Christmas Means』は、古典であるクリスマス・スタンダードとオリジナル作品を程よくMIXしたアルバムです。そんなアルバムの中から「Kem / Melanie Rutherford」による共作の『A Christmas Song For You』をPICK-UP。アコースティックで優しい音作りに、PVの内容と同様の、まるで暖炉のような暖かさを実感。

 


Kem – “A Christmas Song For You”
(album: What Christmas Means – 2012)

 

キャリアの割には寡作で知られる「KEM」の作品には、「ゴスペル」寄りであったり大人のための「センシュアル」な内容の楽曲も少なくなく、響いた方々には「YouTube」などで、彼の多様な作品群を聴いてみて欲しいと思います。
しかしながら、長いこと聴いてきてるのに、いまだに取り上げていないアーティストが多過ぎて、なんだか少々反省気味です。そんなことも考慮しながら、今後の選曲を薦めたいと思います。

 

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019 Vol.3【Ty Causey】

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朝晩の冷え込みが「冬」のものに大きく変化したことだとか、日中の陽ざしにありがたみを感じる、冬の入り口の今日この頃です。
師走に入り、皆様も多忙な日々を過ごされていらっしゃることと思います。そんな一年でもっとも慌ただしい時期であると同時に、年に一度の「Holiday Season」ですから、この時期に魅力を増す「Holiday Song」の数々を、お時間のある時にでも楽しんでいただければ幸いです。

 

 

冬の恒例企画の「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019」第三夜は、自分の記憶が正しければ、当サイトでは初登場となるアーティスト『Ty Causey』(タイ・コージー)の作品をご紹介。
2004年のデビュー以来、ほぼ毎年のようにアルバムを既に14作リリースし、着実にキャリアを積み上げ、今では実力派シンガーとして知られています。90年代の王道的な「R&B」のサウンドをベースにした URBAN な独自の路線は、今や「Smooth Jazz」のカテゴリーでは知らぬファンはいないほどです。残念なことに、日本国内ではこのカテゴリーのアーティストは、70-80年代の「Fusion」全盛期と比較すると、現代では軽視される傾向があり、これだけのキャリアがあるにも関わらず、おそらく彼の存在を知る日本人は正直とても少ないのではないかと思うのです。
いろいろ調べてみると、過去に「久保田利伸」氏のツアーのコーラス隊の一人として招聘されたこともあるようです。確かにこの人のバック・コーラスは、とても久保田氏のフロウやサウンドと親和性が高いような気がします。流石の人選だなと思います。

それでは『Ty Causey』2015年にリリースした Holiday Album 「Christmas Flow」より、アルバム・タイトル作品『Christmas Flow』をご堪能ください。

 


Ty Causey – “Christmas Flow”
(album: Christmas Flow – 2015)

 

『Ty Causey』は、昨年(2018年)にはその名も『Mr. Mellow』というタイトルのアルバムもリリースしてますので、気になる方は彼の Official Site をチェックしてみてください。大半のアルバムがフル尺で試聴可能です。

 

 

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019 Vol.2【R. Kelly】

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冬の恒例企画の「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019」の第二夜は、この人の登場です。

波乱万丈な私生活に関しては、今更あれこれ言っても仕方なし。しっかりと社会的な責任を果たした後に、また自身が輝けるミュージック・シーンに、再び戻って来ればいい。そう思っている人は、世界中に沢山いるはずだ。

 


R. Kelly – A Love Letter Christmas
(album: Love Letter – 2010)

 

「僕が、口癖の様に言うのは、音楽に罪はない。その人の生き様と、その人が作ってる音楽は全く別物だって言うのが、僕の30年間貫き通してる主旨だから。」とは、国内音楽界の至宝「山下達郎」氏の言葉。
まったくもって、同感。

『Mute R. Kelly』なんて、クソくらえ。天才『ケルズ』の復活を、ひたすら待つだけだ。

 

 

 

Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019 Vol.1【Keith Sweat】

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12月に入って、世界中の街角から沢山のクリスマス・ソング (Holiday Song) が流れてくる季節になりました。
「Google 翻訳」の機能などが充実してきていることで、ありがたいことに、毎年世界中のビジターからご訪問いただく「Holiday Season」恒例の企画『Mellow なクリスマス・ソング』ですが、なんだかんだで今年で「9シーズン」目となりました。(11月下旬から昨年以前の特集へのアクセスが急増してきて、なんだかすごいプレッシャーとなっています。)

 

 

例年ご訪問いただいている熱心なブログ・リーダーの方であればご記憶にあるかもしれませんが、昨年の『Mellow なクリスマス・ソング ~ 2018』に関しては、近親者が旅立ったこともあり、僕自身いろいろと思うところもあり、昨年は敢えて選曲作業はせずに、過去の『Mellow なクリスマス・ソング』シリーズから、「ダイジェスト版」として編集した「プレイ・リスト」を幾つかUPさせていただきました。
年も変わり、今年の『2019年』ヴァージョンでは、作品(楽曲)を特定することなく、そして敢えて古典や定番(スタンダード)となっている作品は極力除外して、いくつかの作品をご紹介していく予定です。雰囲気としては、大変ご好評をいただきました『Mellow なクリスマス・ソング ~ 2017』のような流れになりそうです。まだ選曲作業中なので、なんとも言えませんが、「Soul/R&B Holidays」な感じに、まとまりそうな感じです。解説も短い時もあれば、長い時もあるかもしれませんが、松尾さんではありませんがそれもまた「風まかせ」的に進めてゆこうと考えています。

さて『Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019』幕開けとなる初回の今夜は、当サイトでも何度かご登場いただいている「Soul/R&B」の重鎮の地位に上り詰めた感さえある、『Keith Sweat』(キース・スウェット)2007年にリリースしたクリスマス・アルバム『A Christmas Of Love』から、「キースの魅力のすべてが凝縮された」と言っても過言ではない彼のオリジナル作品、『Nothing Like Christmas』 をお届けします。

 


Keith Sweat – “Nothing Like Christmas”
(album: A Christmas Of Love -2007)

 

初めて彼の音楽に触れたという方もいらっしゃるかもしれませんが、「キース」あるいはキース関連の過去記事へのリンクはこちらへどうぞ。

また、当サイトでもずっとサポートさせていただいています音楽プロデューサー「松尾潔」さんが、11月にスタートさせた「大人のための夜間講座」『松尾潔のメロウな夜間授業 〜R&Bの愉しみ〜』でも、来年2月に第4回目のテーマとして『キース・スウェットと「ニュー・ジャック・スウィング」』といった講座が予定されています。気になる方は参加されてみてはいかがでしょうか。

 

そしてこちらは、2年前に比較的反響とアクセスの多かった『Mellow なクリスマス・ソング ~ 2017』【総集編】のプレイ・リストです。よろしければ、併せてお楽しみください。


『Mellow なクリスマス・ソング ~ 2017』【総集編】

 

 

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.243【Daisuke Kawaguchi】

いつもご訪問ありがとうございます。
クリスマスのイルミネーションなどを車窓から見かけるにつけ、季節が足早に冬の「Holiday Season」に向かって一気に進んでいくのを感じる、いつもの12月の入り口。それでもなお、やはり極端に人工的なものよりも、僕にとっては自然現象のナチュラルな美しさの方が、むしろ魅力的に感じてしまう。たぶん、いつもどこか「Mellow」な音を求めているのも、きっと根っこは同じことなのかもしれません。

 

 

さて、先日参加させていただいた『松尾潔のメロウな夜間授業~R&Bの愉しみ~』の会場で、松尾さんが「ケミ御三家」(豊島吉宏氏・和田昌哉氏・川口大輔氏)と呼ぶ「チーム・CHEMISTRY」の屋台骨を支える、和田さんと川口さんと幸運にも少しお話をする機会がありました。「和田」さんに関しては、ちょうどよいタイミングでご自身の新曲のリリースがありましたので、先に記事にさせていただきました。
そして今回の「Mellow Tunes ~ Vol.243」でご紹介させていただく『川口大輔』さんは、シンガー・ソングライター/作曲家/作詞家/編曲家/キーボーディスト/音楽プロデューサーと、マルチな才能を持ちあわせた、和田さん同様に稀有なアーティストです。また、初期の「松尾潔」氏プロデュース作品群より、まさに右腕となってずっと支えて続けている存在であることは、前出の「和田昌哉」さんと同様の存在ですね。
2002年の日韓共催FIFAワールド・カップの公式ソングとして川口さんが作曲を手掛けた『Let’s Get Together Now』は、韓国で公式に放送された初めての日本語詞の歌としても歴史的な首位を獲得し、当時大きな話題となったことを記憶されている方も多いのでは。

とにかく多くの著名なアーティストの作品の作曲/編曲そしてプロデュースを数多くこなしていらっしゃる川口さんの作品の中でも、僕がいちばん好きなのは、どうしても「スロウ・ミディアム」「メロウ」な作風の楽曲に集中してしまいます。なぜなら川口さんが創り出す、ことバラッド作品群におけるメロディ・ラインやコーラスが美しい楽曲が少なくなく、そんな作品たちを聴くたびに、現代における稀有な作曲家のお一人だと認識を新たにすることが度々あります。

 


DOUBLE -「ストレンジャー」
(album: Ballad Collection Mellow – 2010)

当サイトでもずっとサポートさせていただいている、今年で「Season 10」 を迎えた大人のためのラジオ・ミュージック・プログラム『松尾潔のメロウな夜』の中でも、過去にリクエストして、松尾さんに番組のオープニングで取り上げていただいたこともある『DOUBLE』『ストレンジャー』が、僕自身にとっては、数ある「松尾潔」氏プロデュース作品群の中で、(甲乙つけがたいですが)、最も愛する作品であることは、この作品のリリース以来変ずっと変わらない事実です。終わりかけの恋愛の情景をしっとりと描写する作詞は、もちろん「松尾潔」氏、そして作曲/編曲は「川口大輔」氏なのは、言うまでもありません。本作品において溢れ出るような「メロウネス」は、フィリー・ソウル界の大御所である「トム・ベル」や「ギャンブル&ハフ」あたりが制作にあたったのではと思えるほどの、ソフィスティケイテッドな流麗さを纏って、そっと佇んでいるような印象の作品です。
もともとはボサノヴァやサルサなどのバンドでのピアニストの経験であるとか、川口氏自身のルーツとなっているというラテンやブラジリアン・ミュージックの要素は、おそらくR&B/Soulに深淵な理解のある松尾氏との出逢いによって、CHEMISTRY ならぬ「化学反応」が生じたのではないかと、そんな印象を受けています。

さて、そんな川口氏の最近のお仕事の中でも特筆すべきは、なんといっても16年ぶりの松尾氏プロデュースの「CHMIESTRY」のニューアルバムに収録された『Heaven Only Knows』『数えきれない夜をくぐって』の作曲/編曲に尽きるのではないでしょうか。特に後者の『数えきれない夜をくぐって』という作品は、アルバムに収録する最後の一曲となったそうで、オーセンティックなソウル・マナーで満たされた本当に美しい Ballad / Slow Jam の仕上がりで、松尾氏が形容したように「ロバータ・フラック」が歌っても何の違和感さえないほどに磨き上げられた楽曲と言えるのではないでしょうか。もちろんケミの二人の歌ヂカラが更にそれを増幅しているわけですが。

 

CHEMISTRY 『Heaven Only Knows』-Music Video

 

 

そして、当サイトでも何度か取り上げている「土岐麻子」さんの多くのアルバムにも、川口さんの作曲・プロデュースの作品が多く収録されていますが、僕が中でもいちばん好きなのは、なんといってもスロウ・ミディアムのこの作品。うーん、やっぱり素晴らしい。


『僕は愛を語れない』
土岐麻子
 

それにしても、初対面の自分にきちんとした大人のマナーで対応してくださった「川口さん」「和田さん」お二人の素晴らしい人間性もそうですが、「松尾さん」は本当に素晴らしいブレインを抱えていらしゃると感じました。再始動後の「CHEMISTRY」への評価も含め、いいモノを創り出すには「やはり人あってこそ」と痛感した、今日この頃です。