web statisticsblog statistics

Mellow Classics ~ Vol.10【Taylor Dayne】

いつもご訪問ありがとうございます。
気付けばあっという間の「6月」。そろそろ「雨の季節」の到来。
不快な湿気だとかいろいろありますが、僕は子供の頃から、この国特有の「雨の季節」が嫌いではありません。

 

 

理由としてはいくつかありますが、まずは好きな植物の代表格の「紫陽花」「花菖蒲」といった梅雨時に美しく咲き誇る花々を、雨の降る中ぼーっと眺めているのが、幼少の頃よりとても好きで、そんな時間は自分にとって、本当に愛おしい時間なのです。そして、傍らには好きな「音楽たち」と、「梅雨寒」にすこしばかり感謝したくなるような「一杯の温かい珈琲」があれば、そこは至極の空間となります。きっとお分かりいただける方も多いのでは。

さて、5/27と6/3と二週に渡りON-AIRとなりました、「山下達郎」氏がゲストに招かれた『松尾潔のメロウな夜』ですが、日本中の多くの音楽好きな方々がお聴きになられたことと思います。
旧知の仲であるお二人のトークは、終始和やかであり、松尾さんの「音楽ライター」時代に磨き上げられた天才的な「インタヴュー」の手法が、普段は聞けないような「達郎さん」の貴重なエピソード等を引き出しており、「さすがだな」と、唸ってしまう2回の放送でした。本当に貴重なお話が聴けて嬉しかったです。

そんな、リスペクトするお二人に敬意を表して、放送が終了するまでの間、しばらく更新をストップしておりましたが、そろそろ再開いたしましょう。

今回で早「Vol.10」となる『Mellow Classics』シリーズですが、いつもは黒人アーティスト・作品の紹介が多いのですが、今回は白人のアーティストのご紹介です。

『Taylor Dayne』(テイラー・デイン)は、僕と同世代の1962年生まれの、米国ニューヨーク・ロングアイランド出身の、1980年代後半から90年代にかけて活躍した、女性ポップシンガー。女優としての活動経験もある「テイラー」ですが、ラジオ等でヴォーカルだけを一聴すると、そのハスキーでソウルフルな声に、黒人女性シンガーだと感じることになんら不思議なことはありません。MVを視聴して初めて、「えっ、白人シンガーなの」と、認識を新たにすることがあってもおかしくありませんね。

そんな彼女が、1990年に放った「全米チャート1位」を記録したシングル『Love Will Lead You Back』ですが、作品のリリースから30年が経過した現在、改めて聴けば聴くほどに、美しいバラッドなのを痛感します。現代では、こういったスケール感の大きい楽曲がヒットしたりラジオなどから流れてくることがほとんどなくなってきているのが少々残念ですが、音楽とは「時代を映す鏡」みたいなものなので、それも仕方のないことなのでしょう。

 


Taylor Dayne – “Love Will Lead You Back”
(album: Can’t Fight Fate – 1989)

 

女性の立場でのロマンティックで切なく、そして壮大なバラッドを書かせたら誰にも負けない、本作品のソング・ライターである「Diane Warren」(ダイアン・ウォーレン)は、もともと同じ「Arista」レーヴェルで売り出し中だった「Whitney Houston」(ホイットニー・ヒューストン)を想定して書いた作品だったという、その後のこぼれ話は有名です。当時の社長「Clive Davis」(クライヴ・デイヴィス)の、「『テイラー』がレコーディングすべき作品」との英断により、結果として「テイラー」としてもアルバム『Can’t Fight Fate』からの、彼女自身としても「全米チャートを制覇した」最大のヒット作品として、POPS史に名を刻むことになりました。