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Mellow Tunes ~ Vol.153【Bruno Mars】

寒い日がこれだけ続く冬も珍しいというか、生まれて半世紀以上が経過しますが、正直なところあまり記憶がありません。もちろん南北に細長い日本列島ですから、寒冷地に居住する方々の生活と比較すれば、関東地方の冬は大したものではないのかもしれませんが。インフルエンザ等も猛威を振るっているようですので、皆様どうかご自愛ください。
先週降った雪も、あまり日当たりのよくない場所では、まだまだ存在感がありますね。

 

 
さて、先日の記事「AC Tunes Vol.63」Christopher Cross(クリストファー・クロス)の新譜をご紹介した際にも少し触れましたが、昨日(現地時間1/28)『第60回』と節目の年となる【グラミー賞授賞式】が、今回から会場をこれまでの西海岸のLAから、この時期は極寒の東海岸はNYの「マディソン・スクエア・ガーデン」に移し、予定通り開催され無事に式典を終えました。
今回のグラミーは、世界中で売れに売れたアルバム『24K Magic』を引っさげ、もはや主要部門含めなんと「7部門」(最優秀レコード賞/最優秀楽曲賞/最優秀アルバム賞/最優秀R&Bパフォーマンス賞/最優秀R&Bソング賞/最優秀R&Bアルバム賞/最優秀アルバム技術賞)にノミネートされている、『BRUNO MARS』(ブルーノ・マーズ)による受賞が、いったい何部門を制覇するかといったところに、否が応でもフォーカスが当てらていました。インターネットの普及により、リアル・タイムで「GRAMMY公式サイト」で受賞の状況を窺っていた音楽ファンも、当然ながら世界中に沢山いらしたことでしょう。

 

 

そして気になる結果ですが、ふたを開けてみれば「やはり」としか言葉が出てこないほどの、「ブルーノ」の文字通りの【独壇場】となりました。アーティストであるブルーノ本人が受賞したのが「6部門」、そしてエンジニア・技術者らに贈られる「Best Engineered Album, Non-Classical (最優秀アルバム技術賞)」も含め、計「7部門制覇」という偉業をやってのけました。予想はしていたものの、結果として、ノミネートされた全部門で受賞という快挙は、そうそう簡単にできることではありません。

プエルトリコ系の父とフィリピン系の母との間に生まれ、僅か6歳頃から故郷のハワイで観光客を相手に、大好きなアーティストのモノマネを中心にステージで数え切れない経験を積んできたことや、本格的な活動を視野にアメリカ本土に渡り、やがてあの名門レーヴェルの「MOTOWN」と契約に至るも、さっぱり売れずに契約解除となったなど、幾つかの苦い経験と過去があってこそのサクセス・ストーリー。そして、アルバム製作にも尽力してくれた彼にとっての「HERO」である「Babyface」はじめ、多大な影響を受けた「Jam & Louis」「Teddy Riley」ら偉大な先駆者たちの名前を挙げて、「そんな彼らに感謝したい」と「Best Album of The Year」の受賞スピーチを終えたブルーノの言葉を聞いて、彼やバンドの面々の現在の人気がどうこうというよりも、彼の持つ才能はもちろんであるけれども、「人間性」であるとか、ダンスを見れば一目瞭然「見えないところでの努力」だとか、そんな『苦労人の姿』も華やかさの陰に見え隠れしているような気がしてなりません。そして何より賞賛されるべきは、難解なことをリスナーやオーディエンスに投げかけることなく、「音楽」という日本語がそうであるように、「音」を「楽しむ」といった、ポピュラー・ミュージックにとってある意味「当たり前」で「普遍的」なことを、気心の知れたバンド・メンバー「The Hooligans」(ザ・フーリガンズ)たちとのオーディエンスをあっと言わせるダンス・パフォーマンスをはじめ、パワフルで圧倒的なステージ・アクトを実現できたことに他ならないと思います。ライブのチケットが入手できないのも、よく理解できますね。

時折ブルーノのことを揶揄したりする人たちも散見されますが、1980-90年代に流行したサウンドを意図的に再現した音作りだって、その時代のファッション等のカルチャーを復活させたのだって、「偽者」や「偽物」だったら僕らの世代も含め、世界中がここまでは支持しません。そこには彼なりの高度で独自の「咀嚼」と緻密な「計算」が存在し、それらの音楽たちは感覚的かつロジカルに組み立てられ、世に送り出された「産物」と言えるのではないでしょうか。
かつて来日した際のTV番組内のインタビューの中で、日本が誇る偉大な音楽家「山下達郎」氏の国宝級のアカペラ3部作である『On The Street Corner 1-3』をインタビュアー役の女子アナからプレゼントされ、1・2作目は持ってるけど、3作目が手に入らず探していたんだと、すごく喜んでいたのを見た際、このフレキシブルな感性とあらゆる音楽への愛情や敬意を持つ姿勢が、ブルーノをここまで押し上げてきたんだなと、妙に納得してしまったことがありました。

 

 

なによりとにかく、『24K Magic』「最優秀アルバム賞」を受賞したことは、この音楽配信が中心の時代に、とてつもなく大きな『楔』を打ち込んだといっても過言ではないでしょう。過去記事で何度も取り上げたけれど、故人となった「PRINCE」が、2015年グラミーの「Album of The Year」のプレゼンターで壇上に立った際に、「みんなアルバムって覚えてるかい?アルバムってまだまだ大事なんだよ。」と、居合わせた観衆やTVカメラの向こう側の世界中のリスナーに語りかけたことで、大変話題になりました。(詳しくこちらへ) なので、今回のブルーノの本作品の受賞については、音楽家や関係者たちがずっと危惧していたことへの、音楽界とリスナーからの一つの回答だと、僕個人としては信じたいなって思います。もしも彼の永年のアイドル的存在だった「マイケル」「プリンス」が存命であったなら、それはきっと最大級の賛辞を惜しまなかったことでしょう。

昨今国内のSONYでもアナログ盤のプレスとリリースが再開されたように、本来は収録曲数に限界のあるアナログ盤の「アルバム」には、せいぜい8~9曲で収録時間45分程の限られたスペースに、アーティストそれぞれの想いやストーリーがきゅっと凝縮されているもの。収録作品に対して厳選に厳選を重ね完成した『24K Magic』も、そのセオリーを踏襲し「アルバム」の価値を極限にまで高めてくれたブルーノの本作品の「Album of The Year」受賞は、当然の結果にきまってる。と思われた方、ぜったいに大勢いらっしゃるはずですよね。

『24K Magic』Bruno Marsもまだよく知らないという方のために、Playlist をUPしました。良質なものに「遅すぎる」ということはありません。ぜひともご覧ください。

 


“Bruno Mars” Speech at The 60th Grammy Awards
& some PV

 

Bruno Mars に関する過去記事は、こちらへどうぞ。

また、今年も現地に行かれていらっしゃる音楽プロデューサーの「松尾潔」さんから、きっと来週または再来週の自身のFMラジオ番組内で、詳しいお話を聞くことができるのではと、楽しみに期待しております。

 

Mellow Tunes ~ Vol.111 【Bruno Mars】

グラミー賞を過去7度も獲得し、文字通り Jazz Vocalist の伝説となった、アル・ジャロウ(Al Jarreau)の訃報が伝えられる中、現地時間2/12に執り行われた2017第59回グラミー賞授賞式は、英国人アーティストの「Adele(アデル)」が主要部門を総なめするといった結果で、音楽の夢の祭典は幕を閉じた。

 

毎年気にしているわけではないけれど、トランプ氏が大統領になって最初のグラミー賞授賞式ということもあって、自分も含め世界中から大きな注目を集めていたのは間違いない事実であろう。多くの参加・受賞アーティストからも「人種」「国籍」にまつわる「偏見や差別」を否定する類のメッセージが、これほど目立ったグラミーも珍しかったのではないだろうか。
結果として多くの部門でのグラミーを受賞した「白人」アーティストである「アデル」から、さながら一騎打ちの様相を呈していた「黒人」アーティストである「ビヨンセ」への感動的なメッセージが発せられたのも、今の国際社会で問題視されている合衆国大統領へのシニカルなメッセージと捉えられなくもない。少し前に行われたスーパーボウルのハーフ・タイム・ショーで、大観衆に同様のメッセージを送った「レディ・ガガ」のパーフォーマンスも、大々的に世界に向けて発信されていたのも記憶に新しい。

 

今回取り上げる『Bruno Mars』は、世界的規模で大変なセンセーションと売上等あらゆる記録を更新中の New Album 『24K Magic』が、アルバムの発売時期が2017年度のグラミーのノミネートから外れていて来年2018年度の審査対象となることから、今回は客演といったかたちで、授賞式を大いに盛り上げたようだ。

もうすでにYouTubeなど多くの動画サイトにUPされているように、昨年亡くなったPrince(プリンス)を追悼するトリビュート・コーナーで、映画「PURPLE RAIN」でもお馴染みのかつてのプリンスの盟友「Morris Day(モリス・デイ)」率いる「The Time」と競演を果たした。紫のスーツと映画の中で使用された白いエレキ・ギターを携え、名曲「Let’s Go Crazy」をプリンスと縁の深いミュージシャンたちと演奏する様は、まさに現代を代表するスターそのものだった。圧巻のラストのギターソロもそうだが、幼い頃からマイケル・ジャクソンプリンスがアイドルだった現在31歳となったブルーノは、故プリンス同様に歌だけでなく、ドラム等多くの楽器もすごいレヴェルで演奏してしまう。もっとも一番飛び抜けているのは、復活させた1980-90年代のサウンドとその圧倒的なダンス・パフォーマンスに他ならない。

ブルーノのおかげで、『メロディ』『グルーヴ』が大事にされていた時代の音楽が、現代に戻ってきたのは間違いのない事実であって、あの『New Edition』の復活等、80年-90年代に活躍した世代のアーティストが世界的にも見直されてきているムードが充満しているように感じるのは、かつての全盛時を知る者なら誰も否定しないであろう。ブルーノによるこの功績は、本当に大きい。ある意味ノーベル賞モノといってもいいくらいだ。Babyface がソング・ライティングとプロデュースに協力した「To Good To Say GoodBye」など、メロディやコーラスを大切にした作品にはとても好感が持てるし、ブルーノのように影響力を持ったアーティストが、こういった傾向を前面に押し出していくことは、大変有意義なチャレンジであり、個人的にもこのサイトを利用して全面的に応援したい。

 

Bruno Mars : To Good To Say GoodBye [24K MAGIC]

 

 

Bruno Mars – 24K Magic [American Music Awards Performance]

 

 
プエルトリコ人の父とフィリピン人の母親の間に生まれ、マイケルやプリンスに憧れてハワイで育ったブルーノの存在を見ても、「米国」という国の持つその多様性がこれだけのアーティストを育んだ、ひとつの答えではないだろうか。「移民」がとか「人種」がとか、自分の国の歴史を否定しかねないことになりやしませんか。どこかの国の首脳と、のんきにゴルフなんかやってる場合じゃないだろうに。

 

 

Masterの今これが聴きたい ~ Vol.20【Bruno Mars】

3月に入ってからの不安定な気候と猛威を振るう憎き「花粉」などのせいで、しばらく記事をUpする気にもなれずにいたら、あっという間にお彼岸の時期がやってきてしまいました。これはいけないと思いつつ、さっそく最近よく聴いているアーティストの作品を続けてご紹介しようかと思います。

 

Bruno-Mars3

 

プエルトリコ人の父とフィリピン人の母の間に生まれ、今年で30歳となる Bruno Mars(ブルーノ・マーズ – 本名: Peter Gene Hernandez)は米国ハワイの出身で、2010年にアルバム『Doo-Wops & Hooligans』でのデビュー以来破竹の快進撃を続けている、非常に稀な才能に恵まれたシンガーでありソング・ライターであり、そしてプロデューサーでもありミュージシャンでもあります。
幼い頃から多大な影響を受けたという故人のマイケル・ジャクソンのまるで再来と表現されることも多いブルーノですが、彼の作り出す音楽は1970~80年代の古きよき時代のFUNK/SOUL/DISCO 等の名残りを彷彿させるサウンドが最大の特徴であり魅力となっています。

ブルーノの現在最大のヒットとなっているだろうと疑う余地のない、世界中で大変な話題となった2013年リリースの2作目のアルバム『Unorthodox Jukebox』に収録された『Treasure』は、彼のバンドメンバーとの圧巻のステージ・パフォーマンスが有名で、その場に居合わせたオーディエンスはもう興奮のるつぼと化しています。2013年に行われた Billboard Music Awards 2013 での「Jackson 5」を意識したパーフォーマンスは、もうすでに伝説となってしまったかのようです。170cmに満たないブルーノがどう見てもいちばん目立つことからも、ダンサーとしても超一流のブルーノに驚きを隠せないことでしょう。

 


Treasure – Bruno Mars Billboard Music Awards 2013

 

2014年の「SUPER BOWL」のハーフタイム・ショーで見せつけた圧倒的なパフォーマンスも、えらいことになっていますね。こちらでは、ブルーノがマイケル・ジャクソンの「Beat It」に影響を受けて生まれた楽曲『Locked Out Of Heaven』をオープニングで演じています。そして『Treasure』へとなだれ込む様は、もうすでに稀代のエンターテイナーと呼んで差し支えない水準に達していますね。歌い踊る彼の姿に、マイケルやプリンスそしてジェイムズ・ブラウンが見えてきやしませんか。これを「カッコイイ」と言わずしてなんと表現すべきでしょうか。いやぁ、ブルーノ恐るべし。

 


“Super Bowl 48” – Bruno Mars-Full Performance Halftime Show

 

マイケル亡き後の「Super Star」がなかなか出現してこなかった米国はもちろん世界の SHOW BIZ 界にとって、大変なタレントを持った「救世主」がようやく現れたような印象を受けるのはきっと僕だけではないでしょう。これからますます目が離せないアーティストの一人です。
 

 

AC Tunes ~ Vol.63【Christopher Cross】

寒さのピークに伴い、毎年日本経済が停滞する時期の「2月」が、もう目の前まで迫ってきました。空気も澄み切って、空の美しさだけは格別な季節です。

 

 

そんな寒い季節の海の向こうでの恒例行事といえば、【グラミー賞授賞式】と、音楽好きの間では割とHOTな話題で盛り上がる時期でもあります。今回から開催地をこれまでの西海岸のLAから、この時期は極寒の東海岸はNYの「マディソン・スクエア・ガーデン」に移し、現地時間1/28に開催されるとのこと。今回のグラミーは『第60回』と節目の年となるそうで、世界中で売れに売れたアルバム『24K Magic』を引っさげ、もはや主要部門含めなんと「7部門」(最優秀レコード賞/最優秀楽曲賞/最優秀アルバム賞/最優秀R&Bパフォーマンス賞/最優秀R&Bソング賞/最優秀R&Bアルバム賞/最優秀アルバム技術賞)にノミネートされている、『BRUNO MARS』(ブルーノ・マーズ)による受賞が、いったい何部門を制覇するかが気にになるところではありますが、結果を楽しみに待ちたいと思います。
※[1/28-29の現地速報によれば、ノミネートされた全部門で受賞とのこと。”Best Engineered Album, Non-Classical”(最優秀アルバム技術賞)も含めて計7部門制覇はなんという快挙!]

 

 

そんな話題に事欠かない「グラミー」ですが、今から「37年」も前の「1981年」開催のグラミー賞で、デビュー・アルバム『Christopher Cross』(邦題: 「南から来た男」1979年発売)で、グラミー史上初の「主要4部門を含む5部門」を制覇したのが、時の新人アーティスト、Mr.フラミンゴこと『Christopher Cross』(クリストファー・クロス)でした。
僕らのような50代から上の世代の洋楽好きの方々であれば、誰でも一度は耳にしたであろう、あの「爽やかクリスタル・ヴォイス」で世界中のAOR (Adult Oriented Rock)ファンを虜にしたクリストファーが、昨年12月に3年振りに出したニュー・アルバム『Take Me As I Am』がかなりの話題となっているらしい。

僕の場合、R&B/SOUL/JAZZを初め『BLACK MUSIC』(黒人音楽)はもちろんのこと、学生時代にはこよなく愛聴していた、日本国内では『AOR』(Adult Oriented Rock)と呼ばれ認知されている、『Adult Contemporary』なカテゴリーの音楽も大好物でして、当サイトに於いて『AC Tunes』シリーズを設けているのも、そんな理由からです。
現在日本国内におけるこの分野の権威的な存在であり、音楽ライターであり各種プロデュース業も精力的にこなす『金澤寿和』さん主催のLight Mellow on the Webは、僕も度々訪れる内外でも有名なサイト(ブログ)で、「Adult Contemporary」なカテゴリーにおける、良質な音楽の情報を絶えず提供してくださっている、とても価値のあるサイトです。(金澤さん、当サイトへのご訪問いつもありがとうございます。)今回は金澤氏のサイトで、「クリストファー・クロス」の新譜の内容をしっかりと解説していただいたおかげで、大変興味深く新譜を聴くことができました。

金澤氏のレビューにもありましたが、新譜『Take Me As I Am』はシンガー・ソングライターの作品というよりは、ある意味とても「FUSION」的なアプローチを狙った、クリストファーのこだわりのギター・サウンドにフォーカスを当てた、実に聴き心地の良い、後味のよいアルバムにまとまっているような印象を受けました。少ない「Lyric」と印象的な「フレーズ」を繰り返すことと、ギター・ソロのパートをこれでもかと注入した結果生まれ出た作風が、なんだかこの現代において、強烈な新鮮さを感じました。

 


Christopher Cross – New Album “Take Me As I Am” (2017)
1. “Down to the Wire”
2. “Baby It’s All You”

 

前述のグラミー5部門制覇のデビュー・アルバム『Christopher Cross』(邦題: 南から来た男)のリリース時は、彼のヴィジュアルがレコードの売上げに影響を及ぼす可能性があるとのレコード会社によるマーケティング面での戦略から、しばらくの期間一切メディアに登場しなかったのは、もはや伝説となっています。事実、1983年の初来日時、日本武道館でのコンサートに僕自身も足を運びましたが、当時世界中を席巻していた米国西海岸出身の「West Coast Rock」系アーティストたちとはまったくイメージがかけ離れており、とにかくセンター・マイクの前でまったくアクションを取ることもなく、ただひたすらに歌うこととギターの演奏に集中していたそのステージ・アクトに、ある意味驚きを隠せなかったのを、もう35年が経過した今でも鮮明に思い出すことが出来ます。とにかく、ギターの演奏へのこだわりが凄いというのは、感じましたね。
新作で聴ける彼のギター・ソロからは、20代の半ばで初めて渡米した際、LAはじめ西海岸の高速道路、通称「Pacific Coast Highway」(California State Route 1)をドライヴした際の、生涯見たことのないような「青すぎる雲ひとつない空」や「美しく入り組んだ海岸線」の光景を呼び起こすような、そんな乾いた、そしてレイド・バックした『音』が聴こえてきて、すごく懐かしい気分になりました。青春時代を彼のサウンドで過ごした方も、そうでない若い世代の方も、ぜひ聴いてみて欲しいアルバムです。現在66歳となったクリストファーの、まさに『Timeless』なヴォーカルに、ただひたすらに「感謝」の思いが募ります。

 

[Remarks]
日本国内ではまだ新譜発売の準備ができてないようです。
こちらの「Official」へどうぞ。

 

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Mellow Tunes ~ Vol.148 【Best Mellow Tunes – 2017】

クリスマスも過ぎ、依然として冬らしい寒気団が列島を覆っています。
「冬至」を過ぎてからというもの、やはり不思議なもので、日没が少しずつゆっくりとなってきているような気がします。日没と日の出の直前は、空気が澄んでいるので、空の様子が相変らず美しいですね。

 

 

さてさてドタバタと例年の「暮れ」独特のリズムに忙殺されているうちに、あっという間に2017年も暮れてゆこうとしています。皆様、今年も相も変わらず、当ブログへの定期的なご訪問、ありがとうございました。

かつての実店舗「Mellows」のOPEN準備期間(2010年末)より継続している元マスターによる当Blogですが、これまでの投稿数が計700を超えており、おそらくほとんどの記事にその都度なんらかの「音楽作品」の紹介をしているので、もうずいぶんと沢山の楽曲を取り上げてきたことになります。
ここ数年は年末に、その年にご紹介した作品やアーティストの中から、【Best Mellow Tunes】として、作品のリリース時期に一切関係なく、その時点でよいと感じた「アーティスト」であり「作品」を、時代やカテゴリーに拘ることなく選択しています。新しいものだけがよいと言うのは大間違いで、残念なことに出逢う機会がないままに、自分の中で過去に流されていった作品の中に、キラッと光るダイヤのような作品と、長い時間を経てめぐり逢うことは、決して少なくありません。大抵の音楽好きの方であれば、容易にご理解いただけると思いますが、あくまで「私的なBEST」ですので、誤解なきようご了承ください。

敢えて順位はつけませんが、今年2017年に初めて出逢ったり、過去の作品群を掘り起こし作業中に再会したりした中で、『Mellow Tunes 』『AC Tunes』シリーズの記事としてUPした中からの、「アーティスト」や「楽曲」のご紹介となります。今回は、「Playlist」にしてみましたので、続けてご視聴いただけます。

 


【Best Mellow Tunes – 2017】
(From “cafe Mellows” ~ Master’s Blog【ANNEX】)

 

また各々の楽曲やアーティスト関連の記事は下記の通りです。気になったアーティストがいましたら、ぜひご参照ください。

 
AC Tunes ~ Vol.43 【Rumer】

Mellow Tunes ~ Vol.122【Incognito】

Mellow Tunes ~ Vol.111 【Bruno Mars】

Mellow Tunes ~ Vol.129【Prince】

Mellow Tunes ~ Vol.141【Sevyn Streeter】

Mellow Tunes ~ Vol.142【Avant ft. Keke Wyatt】

 

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Mellow Tunes ~ Vol.109 【Best Mellow Tunes 2016】

今年はカレンダーの関係で、23日の祝日から3連休という方も多いんでしょうか。そんなことも手伝ってか、「年の瀬だな」って感じる今年の師走です。

記事中でこれまで幾度となく書いてきたように、今年が明けてすぐに、ナタリー・コールの訃報から始まり、デヴィッド・ボウイ、グレン・フライ、モーリス・ホワイト、プリンス、トゥ-ツ・シールマンス、ロッド・テンパートン、カシーフそしてレオン・ラッセルと、ジャンルは違えども若い頃からいろんな意味で影響を受けた偉大なアーティストたちが次々と夜空の星となっていった、今まで経験したことのないような物悲しい2016年でした。

それくらい残念で涙も枯れ果てた思いで一杯だった2016年でしたが、そんな悲しい出来事があって、それがきっかけとなり初めて接することが可能になる、偉大なアーティストがいたりすることがよくあります。アートであったり小説であったり、また音楽であったり、初めて遭遇するアーティストや作品と出逢う瞬間とは、そんなことも少なくないのではないでしょうか。

「PRINCE」。そう彼こそが、僕にとってはまさにその存在だったといえます。
類まれな才能とエンターテイナーぶりは分かってはいたけれど、いろんな意味で妖しいプリンスとは、なんだか生理的に受容することが困難な存在でした。もっともそれは、彼のアーティストとしての初期のイメージに囚われすぎていた、いわゆる「先入観」からだったということは、今となってはまったく否定できない事実です。
プリンス逝去の後に、米国だけでなく世界中から連日のように発信された多くの追悼報道からも窺い知ることが出来るように、一音楽家としての才能・愛情・狂気・フィロソフィーなどに触れる機会が沢山ありました。米国史上初の黒人大統領であり、Jazz/Soul/R&B等黒人音楽がルーツとなった音楽に多大な関心と愛情を示した、今期で退任することが個人的にはとても悔やまれる「バラク・オバマ」合衆国大統領による、プリンス逝去の際に発した追悼コメントが、その存在のすべてを集約しているように思えるので、ここに紹介しておきたいと思います。

 


「今日、世界はクリエイティヴの象徴を失いました。」
「ミシェルと私は、プリンスの急逝を悼む世界中の何百万人というファンと共にあります。彼ほど鮮烈にポピュラー・ミュージックのサウンドと軌跡に影響を与え、その才能が数多くの人々に触れられたアーティストは僅かです。最も才能豊かで、最も多作な当代きってのミュージシャンとして、プリンスはすべてを手掛けました。ファンク、R&B、ロックンロール。彼は演奏の名手であり、素晴らしいバンドリーダーであり、衝撃的なパフォーマーでした」「『力強い魂はルールを超越する』。かつてプリンスはこう言いました――そして、彼ほど力強く、大胆でクリエイティヴな魂の持ち主はいませんでした。彼のご家族やバンドメンバー、そして彼を愛したすべての人に哀悼の意を表します」    
President Obama

以降、食わず嫌いだったプリンスの多くの作品に触れるにつけ、彼の万華鏡のように常に変化し続ける多彩な音楽性に打ちのめされてしまいました。本人の逝去後に世界中のコアなファンたちからuploadされ続ける際限のない動画や音源の数々は、「音楽配信」に否定的な態度を取り続けた最も著名なアーティストの一人であったプリンスにとって、もしも存命であったなら、この状況をどんな風に受け取るのでしょうか。
アーティストの伝えたいことが一瞬にして世界中に拡散できてしまうこんな情報化の時代だからこそ、プリンスは「CD/レコード」といったパッケージ、つまりは「アルバム」でしか伝えられないアーティスト側の想いに、ずっと拘り続けたのかもしれません。

前置きが長くなりましたが、今年自分が出逢った感銘を受けた作品ですが、故プリンスが2008年実施の第50回「GRAMMY AWARDS」において『Best Male R&B Vocal Performance』を受賞していた、『Future Baby Mama』を取り上げたいと思います。2007年リリースのアルバム「Planet Earth」に収録された『Future Baby Mama』は、プリンスの慈愛のようなものが凝縮されているように思える、それは美しいバラッドです。ぜひ多くの人々に知っておいて欲しい、プリンスの作品です。
 


 

そして、Bruno Mars (ブルーノ・マーズ)による快進撃でも分かるように、80’s ~90’sの音楽がリバイバルしてきている風潮の中で、今年2016年リリースされたメロウな作品(音楽)を提供してくれるアーティストの中でも、ひときわ際立った新作を届けてくれたのが、もはやR&B界の重鎮とも言える「Keith Sweat(キース・スウェット)」でした。
実に約5年ぶりのスタジオ録音となる New Album 『Dress To Impress』ですが、立ち位置の軸がまったくブレないアーティストの代表みたいな彼ですが、本作はまさに10年に一度出るか出ないかの素晴らしいアルバム内容となっております。R&Bのラブソングのお手本のような作品Cant’ Let You Go、故ジェラルド・リヴァートをフィーチャしたLet’s Go To Bedでは「LSG」時代を懐かしく思い出すことができます。
個人的「Best Album of The Year 2016」と断言できるほどの、そんな秀作揃いの作品群の中でもひときわ輝くのが、今年の「Best Mellow Tunes 2016」に選んだ『Say』という楽曲です。

 


Keith Sweat / Say (album: Dress To Impress – 2016)

 

ピアノとささやかなストリングスだけで構成されたこの作品は、安定感のある歌唱力を持ったヴォーカリストでしか表現できない難しさがあると容易に想像でき、まさにキースの真骨頂を見せつけてくれます。
いつの時代も”same”であることにこだわり続けるキースのような貴重なアーティストには、未来永劫ずっと頑張っていただきたいものです。

以上、2016年に出会った個人的【Best Mellow Tunes 2016】でした。