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Mellow Tunes ~ Vol.239【松尾潔のメロウな夜間授業】

いつもご訪問ありがとうございます。
メロウな「R&B/Soul Music」をこよなく愛する人々にとって、そんな音楽たちがもっとも似合う「晩秋」という季節になりました。
(「Twitter / Facebook / Instagram」等、更新にスピード感のある「SNS」については、あいにく導入しておりませんので、リアル・タイムの情報提供ができず、ごめんさなさい。)
さて、昨晩のことになりますが、慌ただしい月曜の仕事をやっつけた後電車に飛び乗り、そんな秋も深まりつつある、東京は日比谷「ミッドタウン」に初めてやって参りました。すでにクリスマスのイルミネーションが華やかで、久々に圧倒的で人工的な美の数々に触れ、ちょっと感動。
回想すること30年以上も前、新卒で社会人一年生としてスタートを切ったのが、すぐ近くの日本のビジネスの中枢と言われる丸の内・大手町だったことや、また銀座のオフィスにも通勤してた時期もあったりと、記憶の中の昔の脳内マップとはだいぶ様相が異なる現在の日比谷エリア再開発後の様子に、しばしの間びっくりでした。とはいえ、空港に転勤するまでは都内各所でそれなりの時間を過ごした経験からか、少し歩いているうちに道を思い出してきて一安心。昔はスマホなんてなかったですからねぇ。まあ、それはともかく本題に。

 

 

今回の訪問の目的は、東京ミッドタウン日比谷の「ビルボードカフェ&ダイニング」で11/18よりスタートしたこちらのイベント。

当サイトでもずっと応援させていただいている、今年で「Season 10」 を迎えた大人のためのラジオ・ミュージック・プログラム『松尾潔のメロウな夜』でおなじみの、音楽プロデューサー『松尾潔』さんのトーク・ライヴ・イヴェント、題して『松尾潔のメロウな夜間授業~R&Bの愉しみ~』が本日よりスタート。これから月に一度、「R&B/Soul」界のレジェンド・アーティストを取り上げ、今後計10回の公演を実施予定だそうです。詳細はこちらへ)

 

 

初回の公演「ベイビーフェイスと<メロウという名の魔法>」に集まったのは、おそらく平均年齢は50歳辺りとなるであろう、自分と同世代のいわゆる「R&B/Soul Music」をこよなく愛する「大人」の面々が店内満席の約100名以上。中にはよくメディアでお目にかかれる音楽ジャーナリストやアーティストの方々初め、とにかくそんな業界の方々も含め共通するのは「R&B」好きであると同時に、松尾さんの熱烈支持者の集まりといったところでしょうか。

 

 

「メロウな夜間授業」が始まるまでに、松尾さん考案の「Babyface」が過去にプロデュースした楽曲のタイトルが冠されたオリジナル・メニューの食事の提供もあったり、なにより店内の「BGM」は完全に松尾氏の世界観で満たされた、まるでソウル・バー的な至福の空間と化していました。

休憩を挟み前後半に分けて進行された、トークが絶好調な松尾さんの講座は、言うなれば『メロ夜~大人のための夜間課外授業』的な内容で、松尾さんが「iTunes」でプレイした楽曲やアルバムをノートにメモしている方も沢山いたりして、なんともほのぼのとしていて「あたたかい大人の集まり」といったのが、とても印象的な初回でした。ラストには、松尾さんがその場でセレクトした『ベイビーフェイスのメロウな楽曲TOP10』の緊急発表があり、松尾さんならではの選曲に、参加されたお客さん一同、「すごい」「思いつかない」「そうくるか」などなど、もちろんいい意味で大きな反響がありました。

 そして、僕自身も含め多くの参加者がこんな貴重な講座だからこそ教えてもらい初めて知った、「ベイビーフェイス」「マイケル・ジャクソン」がコラボした、スパイク・リー監督の映画『Get On The Bus』(1996年公開) の中で使用された貴重な作品『On The Line』を取り上げておきましょう。大物二人のコラボだけに、映画公開当時はサントラへ盤への収録が権利関係の複雑さから実現できなかったそうです。そんなエピソードも沢山披露されました。


Michael Jackson and Babyface – “On The Line”
(soundtrack from the 1996 movie “Get On The Bus” directed by Spike Lee)

 

とかく責任をいろいろ背負い込む世代の大人の皆さんにとっては尚更のこと、週に一度のラジオの「メロ夜」も、月に一度の「メロウな夜間授業」も、ひとときの贅沢であり「明日への糧」となることに、異論を唱える人など皆無でしょう。幸運にも参加できる環境にある方は、ぜひご自身でご体験ください。「R&B/Soul」を愛する、東京からは遠方にお住まいの方であっても、旅費を工面してでも参加価値のある集いであることは、自信を持ってお勧めいたします。

また、こんな素敵な講座を可能にするのも、なによりも素晴らしい音響設備(特にスピーカーの音)や、居心地の良い環境をしっかりと演出してくれるスペースと運営体制があってこそ。会場のスタッフそしてバックヤードやキッチンでお仕事をされていらっしゃる皆さんの、なかなか見えにくい手厚いサポートにも感激。そんな『billboard cafe & dining』さんのリンクは、ウィジェットにも貼っておきますので、ご訪問される方は参考にしてください。

 

*次回の『松尾潔のメロウな夜間授業~R&Bの愉しみ~』
第2回『スティーヴィー・ワンダーと「モータウン・レコード」』は12/16(月)開催予定です。

 

「追記」
松尾さんがご自身の「Twitter」に当記事をUPしてくださいました。ありがとうございます。しかも盟友の「安部潤」さんのコメントまで頂戴して、たいへん感激しております。
また、キャリアのピークを迎えつつある「CHEMISTRY」を支えている和田昌哉さん、川口大輔さんのお二人にも、当日会場で少しお話しできたりと、貴重なお時間を頂戴し、ありがとうございました。お二人のソロ作品にも大いに期待しています。近いうちに当サイトでも、作品をご紹介させていただきます。

 

 

 

AC Tunes ~ Vol.74【Jun Abe】

いつもご訪問ありがとうございます。
冬の足音がひたひたと近づいてくるのが、聞こえてくるようです。そしてこんな時期の夕暮れ時には、いつにも増して言葉を失いそうなくらいの「Magic Hour」が訪れることがあります。
数日前に、少し遠くまでドライブをして、時おり訪れる撮影スポットで、そんな時間をしばらくの間、音楽を聴きながら待っていました。
雲一つない秋晴れの黄昏時の空間の南西150km先に、美しい日本を象徴するシルエットが浮かび上がりました。呆気にとられるほどの美しさに、痛く感動しました。重いのがネックなので、一眼や高価なコンデジも使わず、いつも愛用してるFUJIのごく普通のコンデジで、露出とホワイトバランスを調整しただけの一枚です。

 

 

さて今回の「AC Tunes」では、これまでもずっと取り上げてみたかった、日本を代表する鍵盤奏者であり、また同時にアレンジャーでありプロデューサーでもある、「安部潤」さんをご紹介させてください。とはいっても、あまりにマルチなご活躍ゆえに、活動のほんの一部しか紹介できませんが、ここ数年は多くの著名な国内アーティストのプロデュースやアレンジャーとしての活動に軸足を置いていらっしゃるようです。ご自身のバンドを率いたソロ活動のアルバムのリリースも待たれるところではありますが、僕個人としては、同郷福岡の同級生でもある「松尾潔」さんのプロデュースされるアーティストの作品におけるアレンジ、例えば「鈴木雅之」氏の Super Mellow な傑作バラッド『53F』などに見られるその「メロウネス」に、ひたすら酔いしれてしまうリスナーの一人だということを告白いたします。

ファーストクラスのキーボード奏者であると同時にメロウな楽曲のプロデュースに長じた「安部潤」さんに絶大な信頼を寄せて制作された、僕が若い頃より敬愛するサックス奏者で、「T-SQUARE」「伊東たけし」氏のソロ・アルバム『Mellow Madness』の完成度は、世界的にもとても高い評価を得ていることで知られています。2000年にリリースされた『Mellow Madness』には、Soul/R&B ミュージックをこよなく愛する伊東氏の選りすぐりの、Stevie Wonder / Marvin Gaye / Quincy Jones といった大物アーティストのスタンダード・ナンバーの多くが収録され、なかでもアルバムのラストを飾る「Bill Withers」のバラッドの名曲『Hello Like Before』における、安部さんの編曲の凄さには、もう最上級の賛辞しかありません。この楽曲は世界中でこれまで多くのアーティストがカヴァーしていますが、ヴォーカルがないのにも関わらず、世界一のカヴァーだと、僕自身は感じています。この作品をずっとずっとWeb上で探し続けてましたが、ようやく数日前に英国・ロンドンに拠点を置く『Mixcloud』で一曲通しで聴けるストリーミング音源を見つけましたので、まだ聴かれたことのない方にやっとお届けできることを、嬉しく思います。

 
(MCの後に続くプレイリストの一曲目に『Hello Like Before』が収録されています)

 

そして、僕個人としても国内サックス・プレイヤーとして一番期待を寄せる『中園亜美』さんのアルバムのプロデュースにおいては、安部さんはまるで「ジェフ・ローバー」(Jeff Lorber)と、姿が重なり合います。

 


Track 1: Give Me A Sign / Jun Abe & J – Jazz Super Band
Track 2: World Connection / Ami Nakazono

 


(作詞: 葛谷葉子・松尾潔 / 作曲: 葛谷葉子 / 編曲: 安部潤)


(album: Walk Around – 2012)

 

これは安部さんの作品に限ったことではなくて、できればもっと多くの楽曲を紹介したいと思っても、音楽を取り巻く総合的な環境だとかレーヴェルの統廃合や再編等もあり、また最も守られねばならないアーティストの方々の著作権の保護という観点からも、とりわけ身近な「YouTube」からは、国内はもちろん国際的にも大手の「Sony」系列所属のアーティストの作品群は、どんどん削除されているようです。「Amazon」「Apple」「Spotify」等、「配信」または「サブスクリプション」で、真っ先に購入するのを厭わない熱心な音楽ファンばかりならば、アーティストはじめ制作側にとって一番有難いのは間違いありません。もちろんそれがいちばん理想的なんですが、このサイトを訪問してくださる方々は、年齢・性別・国籍・言語に至るまで多種多様であり、まずは作品に触れてみてもらうのが「第一義」として捉えております。少し高価な美味しい食べ物だって「試食」して初めて、納得した上で財布の紐が緩むもの。このサイトを通じて知り得たアーティストの「一曲」が、やがて「アルバム」購入となり、そして「公演」参加に繋がってくれたら、僕としては本望です。その辺りをご理解いただけると幸いです。

 

 

 

AC Tunes ~ Vol.73【Michael Lington】

いつもご訪問ありがとうございます。そして更新がスロウでゴメンナサイ。
11月もすでに半ば。自然が豊かな公園を訪れる度、季節がいよいよ「冬」に向かって舵を切った様子が、そこかしこに見受けられる頃になってきました。銀杏のキイロも今が見頃でしょうか。

 

 

 

今年で50歳になった、北欧デンマークコペンハーゲン出身の 「Michael Lington」(マイケル・リントン)は、米国のいわゆるスムーズ・ジャズ界では、今もっとも人気のあるサックス・プレイヤーの一人です。4年以上前になりますが、過去にも一度「AC Tunes ~ Vol.32」で、このカテゴリー(Smooth Jazz)のアーティストからオファーが絶えることのない人気 Vocalist「Kenny Lattimore」(ケニー・ラティモア)をゲスト・ヴォーカリストに迎えたナンバー『Gonna Love You Tonite』を取り上げています。

今回は、それより少し遡って、2008年にリリースされた彼のリーダー・アルバム『Stay With Me』から、人気ギタリストの「Paul Jackson, Jr.」をフィーチャしたオリジナル作品の『Hey You (feat. Paul Jackson, Jr.)』と、あの「ポール・マッカートニー」「Paul McCartney and Wings」時代の1973年に放った、20世紀を代表するバラッドの名曲『My Love』の素晴らしいカヴァーをご紹介。
(参考までに、ポールのオリジナルは Mellows 営業当時のこちら記事へ)

 

Michael Lington
Track 1: Hey You (feat. Paul Jackson, Jr.)
Track 2: My Love (cover)
(album: Stay With Me – 2008)
 

以前も書きましたが、この人のアルトの音色は「スムーズでメロウで、本当によく泣くなぁ」というのを、聴く度に感じます。1960年代の JAZZ が全盛期の頃より、JAZZ に対する理解と許容力が尋常でない「北欧諸国」からは、カタチは聴きやすく耳触りのいい「Smooth Jazz」がメイン・ストリームとなった現代であっても、素晴らしいアーティストがどんどん出てくる印象が強くあります。「Jazzy, But Not Jazz」などとこの分野の音楽やアーティストを揶揄する向きもあるようですが、聴いた人が感動するのであれば、それは「Good Music」にほかならないのですから、なんら気にする必要はないと思いますね。かつて「FUSION」サウンドが世界中を席巻してた時代から比べると、「Smooth Jazz」というカテゴリーが確立されて以降、もともと「黒人音楽」に源流を持つ「JAZZ」と「SOUL」がより深く融合するようになって、僕のようなどちらも愛する愛好家にすれば、むしろ好都合ですし、ありがたいくらいなもんです。

また余談ですが、以前からずっと申し上げていますが、このカテゴリーは日本人のアーティストが世界と真っ向勝負できるフィールドなので、とにかく「中園さん」を筆頭に国内のアーティストにもぜひ頑張って欲しいところです。

秋から冬にかけて、サックスの音色がことのほか恋しくなるから、不思議なものです。

 

 

 

AC Tunes ~ Vol.72【Leon Ayers Jr.】

いつもご訪問ありがとうございます。
10日振りくらいに訪れたいつもの公園の樹々の変化を見てみると、なんだかあっという間に「晩秋」が迫ってきているような印象があります。冬の足音が聞こえてきそうなほど、めっきり朝夕は冷え込んでまいりましたので、皆様風邪など召されぬよう、くれぐれもご自愛ください。

 

 

さて、iPod/iPhone あるいは DAP(デジタル・オーディオ・プレイヤー) などをシャッフル・モードで聴いていると、自分の記憶からほとんど消えかけていたような「アーティスト」や「楽曲」に、数年ぶりに再会することが多々あり、そんな瞬間が自分自身にとって、音楽を鑑賞する時の小さな楽しみになっています。管理しきれないほどの沢山の音源をお持ちの方であれば、「そうそう」と同意してくださる方も多いのでは。

仕事がお休みの今日、残り少ない「秋の風景」を切り取ろうと、イヤフォンで音楽を聴きながら写真を撮っていると、秋の風景に馴染む、ちょっと軽快でメロウな音が聴こえてきました。
久しぶりの更新となる『AC Tunes』シリーズの「Vol.72」は、米国の「Smooth Jazz」界では実力派で知られる『Leon Ayers Jr.』(レオン[リオン]エアーズ・ジュニア)という名前の、プロデューサーやコンポーザーとしても活躍している、キーボード・プレイヤーのご紹介です。
George Duke / Stevie Wonder / Oscar Peterson らに影響を受けたという彼の創り出す音楽を聴くと、「なるほど」と思わずうなずいてしまいます。名前の「Ayers」姓から、あの「Roy Ayers」との関連性が気になった方は、さすがの音楽通の方とお見受けしますが、彼の Official Bio によれば、特に身内ということはないようです。

 


Leon Ayers Jr. 
Track 1: “Blew Your Mind”
Track 2: “Get Into It”

(album: Here We Go – 2016)

 

※前回「AC Tunes ~ Vol.71」で取り上げた「ジェフ・ローバー」の特集の際に、次回は「日本のジェフ・ローバー」をご紹介予定としておりましたが、僕がそう思い込んでいる国内屈指の鍵盤奏者でありまた同時にアレンジャーでありプロデューサーでもある「安部潤」さんの、紹介したい楽曲の音源の数々が、YouTube からどんどん削除されてしまっており、どうご紹介したらいいかと悩んでいるところです。楽しみにしていらした方々には、本当に申し訳ありませんでした。音源の権利・管理や複雑な日本国内の規制により、一般視聴者からもっとも身近な動画サイトを通じて紹介できないのは、少々残念です。誰にとっても、有料の「Spotify」等のサブスクリプション (会員制の定額サービス) が身近にあるというわけではないので、国内のレコード会社ももう少し柔軟な発想でプロモーションや運営をできやしないかと、そんなことを思う今日この頃です。なんだか、音楽がかつてより身近でないところに離れて行ってしまうような感覚を持つことが、この頃よくあります。

 

 

 

【雑記】Coffee Break ~ Vol.4【Blue in Green】

あっという間の11月。今年ももう残すところ、あと二ヶ月。なんと時の経つのが早いことか。
こんな幻想的な夕暮れ時の空が見られるのも、そう長くはないかもしれない。

 

Blue in Green

 

今日11月1日は、もし実店舗の『Mellows』が営業を続けていたならば、8回目の Birthday に当たる日。閉店後は毎年、この日が近づいて来ると、心にさざ波が立ち始め、かなり気持ちが沈みこんでしまう。最愛の店を CLOSE してから、自分にはどんな進捗があったのかどうなのかを、嫌でも自問自答する機会が訪れる。正直なところ、何もない、というのがいまの自分の心境だ。
とはいえ、お店を愛してくださったお客さんたちとの、「このサイトだけはCLOSEしないで欲しい」との約束だけは、なんとか守っていられることだけが唯一の救いであり、また自分自身にとっても「心の拠り所」となっているのは間違いない。
秋も深くなるにつれ、いろんな物思いに耽りがちとなるものだ。

 

 

実店舗「Mellows」の開業への大きなモチベーションとなった、敬愛する Jazz ピアニストの『Bill Evans』の遺した多数のアルバムの中でも、名作の誉れ高いアルバム『Portrait in Jazz』に収録された『Blue in Green』は、死して尚も Jazz 界の帝王として君臨する『Miles Davis』の作品としても、当然ながら今でも広く認知されている。エヴァンスのアルバムより8ヶ月ほど前にリリースされた、モダン・ジャズの金字塔であり「Jazz 音楽史上最高傑作」として21世紀に入っても尚セールスが落ちることのない、マイルスの代表作『Kind of Blue』にも、『Blue in Green』はもちろん収録されている。
リリース当初はマイルス本人の作曲となっていたが、エヴァンスが自身のアルバムに収録した際に二人の共作 (Miles Davis, Bill Evans) と表記したことから、その後は長く共作とされていた。しかしながら、近年公開されたエヴァンスの自伝映画の中で、レコーディングに関わった多くの周辺ミュージシャンや関係者の証言から、エヴァンスの作曲した作品であることが、二人が他界した後に判明している。

 

Miles Davis – “Blue in Green”
(album: Kind of Blue – 1959)

 

エヴァンスの1958年リリースのアルバム『Everybody Digs Bill Evans』に収録された、1940年代に「Leonard Bernstein」によって書かれた『Some Other Time』にインスパイアされ、生み出されたエヴァンスのオリジナル『Peace Piece』も、マイルスのアルバム『Kind of Blue』に収録された『Blue in Green』『Flamenco Sketches』も、当時の音楽ビジネス界の大人の複雑な事情はさておき、レコーディングから「60年」という途方もない時間が経過した現代においても、そのあまりに普遍的で美しいバラッドの完成度の高さに圧倒されてしまう。まさにエヴァンスがレコーディング・メンバーにいなかったら、あの完璧なカタチで『Kind of Blue』が世に出ることはなかったであろう。それを見越して、一度はマイルスの下を離れたエヴァンスを、レコーディングに再び呼び戻したマイルスの目利きぶりには、今更ながら驚かされてしまう。

 


Bill Evans – “Blue in Green”
(album: Portrait in Jazz – 1960)

 

『Blue in Green』は、そんな Jazz の世界ならではのエピソードなどはともかく、深まる秋の音楽鑑賞のプレイ・リストに、ぜひ加えていただきたい素晴らしい作品であることは言うまでもない。