Category Archives: Mellow Sounds [音楽あれこれ]

Mellow Tunes ~ Vol.236【Sabrina Starke】

いつもご訪問ありがとうございます。
ここ数日間、なんだか急に本格的な「秋」がやってきたような印象の関東地方です。
東日本での週末は、また「雨」の予報が出ています。
体調も崩しやすい季節の変わり目ですので、皆様くれぐれもご自愛ください。

 

 

「東日本大震災」が発生した8年前、ちょうどその年の今頃は、11月の開業に向けて、多忙な時期を過ごしていました。過去にあまり例を見ないほどの大災害直後ということもあり、心に傷を負った人々に、癒しの場を提供するのが、かつてあった実店舗『Mellows』の大きな目標へと、次第になっていきました。そして、心を込めて淹れた珈琲に、「メロウ」で「大人向けの音楽」を添えることも忘れずに。
経営上の判断から店舗をCLOSEし、今では Web 上の cafe 空間となった現在でも、その頃の想いに何ら変わりはありません。

長く険しい生涯において、辛かったり、苦しかったり、思い通りに事が運ばないということは、日常的についてまわること。そんな時、たった一曲の「音楽」に救われることって、誰の身にもおき得るものです。
止まない「雨」はありません。思わずもの思いに耽ってしまいそうな美しい「秋空」が、これからも毎日見られますよう。

「Bill Withers」 (ビル・ウィザーズ)の名曲『Hello Like Before』とは、本当に素敵なタイトルであり表現ですが、『Sabrina Starke』(サブリナ・スターク)のカヴァーは、近年では稀に見る好カヴァーとなりました。

 


Sabrina Starke – “Hello Like Before”
(album: Lean On Me – The Songs of Bill Withers – 2013)

 

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.235【Nao Yoshioka】

いつもご訪問ありがとうございます。
10月に入ってもまだ30度を超える日があるなんて、なんだか日本はもう既に亜熱帯化してきてるんでしょうか。そろそろ涼しくなってもらわないといけませんね。

 

 

昔から「R&B/SOUL」系の音楽にとってのベスト・シーズンと言われる「秋~冬」にかけて、本場米国では多くのアーティストが新作をリリースする慣習があり、その種の音楽の愛好家にとっては、改めて言うまでもない「期待のシーズン」のスタートでもあります。

米国NYに拠点を移し、生粋の日本人R&Bシンガーとして本場アメリカで活動を続けている『Nao Yoshioka』さんが、そんなベストシーズンの秋を待たずして8月中旬に、前作から約3年の時を経て、4作目となるアルバム『Undeniable』をリリースしました。
以前から個人的には注目していて、作品や動向は時折チェックしていましたが、彼女の作品を取り上げるのは当サイトにとっても今回が初めてとなります。
これまでの3作品とはだいぶ違ったアプローチで制作された印象のある新譜であり、アルバム制作前から、4作目にして明確な目標として公言する「グラミー賞ノミネート」へ向けて一歩ずつ歩みを進める彼女ですが、多くの一流スタッフのサポート得て、本当に素晴らしいアルバムが完成したと思います。

 

 

米国の「インディ・ソウル・チャート」で、第一弾シングルの『Got Me』チャート1位に到達するなど、米国内でも大きな反響を呼んでいるようです。

シングル・カットされた『Got Me』は、現代「R&B」のメイン・ストリームといって差し支えない『Ella Mai』『HER』に代表されるようなテイストの作品として、楽曲のクオリティとヴォーカル・ワークが際立っています。まずは、Official Music Video でご確認を。


Nao Yoshioka – “Got Me” (Official Video)
(album: Undeniable – 2019)

 

『Got Me』も素晴らしいのですが、僕個人としては、Jazzy で Groovy な作品『Celebrate』がイチ押しで、こちらの方が彼女本来の魅力が堪能できるような気がしてます。Jazz が好きな方々に訴求力絶大の、スキャットによるホーンとのインター・プレイは、もう鳥肌ものです。ぜひこちらも聴いてみていただきたい作品ですね。


Nao Yoshioka – “Celebrate”
(album: Undeniable – 2019)

 


Nao’s Diary #2 Opening for Eric Roberson in Philadelphia (09 OCT)

 

とにかく聴き応えのある作品揃いのニュー・アルバム『Undeniable』ですが、リンクを張っておきますので、ぜひチェックを。9/25からスタートした、グラミー会員による投票の動向が注目されます。「R&B/SOUL」を愛する同じ日本人として、心より応援しています。一度は歌うことを諦めかけたことがあるという、彼女の夢がどうか叶いますよう。

 

“TOWER RECORDS – ONLINE” ALBUM Release Info:
“Sweet Soul Records” Artist Information:
Twitter:
YouTube Channel:
Instagram:

 

 

 

 

 

Mellow Classics ~ Vol.22【Keith Sweat】

気がつけば今日から十月。
一年が過ぎていくのが、一年毎に早く感じるのは、気のせいなのか。
高層建築物で溢れるような「都会ではない」場所で暮らしていて、いちばん有難さを感じるのは、なんといっても「空が広い」こと。ましてやこれから深まりゆく秋から冬にかけての、「夕暮れ時の空」の表情の美しさといったら、文字通り「筆舌に尽くしがたい」。

 

 

「秋の空」は、誰にでもある「回転木馬」のような普遍的な人生の営みさえも、哲学的に思わせるほどの魅力に満ち溢れている。

 

 

Track 1: “Merry Go Round” (Remastered Single Version) – Keith Sweat
(album: I’ll Give All My Love To You – 1990)
Track 2: “Nobody” – Keith Sweat Featuring Athena Cage
(album: Keith Sweat – 1996)

 

 

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.234【CHEMISTRY】

いつもご訪問ありがとうございます。
忙しかったり、体調がいまひとつだったりで、ようやく久しぶりの更新です。
ずいぶんとお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした。

 

 

8月上旬の記事 Mellow Tunes ~ Vol.229【3人揃って『CHEMISTRY』】で取り上げましたが、明日9/25リリースの、「CHEMISTRY」再始動後のアルバムが、僕が二十歳前後の頃は学校よりも毎日通っていたほどの「TOWER RECORDS」ON LINE STORE より、一日ばかり早く手元に届きました。

 

 

松尾潔氏Twitterより

「CHEMISTRY」としては約8年振り、そして彼らの生みの親でもあり初代プロデューサーでもある『松尾潔』さんが、16年ぶりに総合プロデューサーとして迎えられ、彼らの名を冠したセルフ・タイトルドの新譜は、その名も『CHEMISTRY』。これは、洋楽の分野では時折見受けられ、メジャー・デビューから数作を経た後に、アーティスト自身が確固たる自信を持って世にアルバムをリリースする際に採られる手法として、よく知られています。「CHEMISTRY」の二人はもちろんのこと、松尾さんにとっても、それだけの「自信作」がいよいよ完成を見たということの証しですね。

親愛なるプロデューサーの「松尾さん」同様に、実店舗 (Mellows) をCLOSEした後もこんなサイトを続けてるくらいの同世代の「音楽好き」として、僕自身も(洋楽がほぼ90%ですが)これまで多種多様なカテゴリーの音楽を聴いてきました。生涯収入のどれほどを投入したか見当もつかない自己所有する音源やメディア(媒体)も、この50年間ほどでその時代と供に移ろってきたわけで、どの「カッセトテープ・アナログ盤・CD・配信音源」に至っても、最近「R60」に突入した自分にとって、それそれはどれも長い付き合いの思い入れのある作品ばかりなのです。

そんな、特に「Black Music」をこよなく愛する音楽好きのオヤジが、生涯において初めて「アルバム予約」という記念すべき行為に及んだのが、何を隠そう本作品『CHEMISTRY』です。
間違いなく、現時点の国内のミュージック・シーンにおける「POP MUSIC」の最高水準の音が、ここにあると断言できます。まったくもって隙のない、収録された計12作品は、きっとこのアルバムを聴いた人々にとって、配信やストリーミングの時代で忘れ去られようとしている、「宝物」に値する「アルバム」の「存在価値」を、今一度再確認させてくれることでしょう。

なによりも、「松尾さん」からの「CHEMISTRY」の二人への愛情を感じる、渾身の代表作の完成度合いを、みなさん自分自身の耳でお確かめいただきたい。

最後にプロデューサーの「松尾さん」が執筆した、本作品の「プロダクション・ノーツ」のリンクを張っておきますので、ぜひそちらも一読されることをお勧めします。
そこには、最高の歌声への賛辞と、なにより、愛がある。
 
松尾氏曰く
実に16年ぶりとなるCHEMISTRYのアルバムプロデュースは、私にいろんな感情を呼び起こしてくれました。
こう言わせてください。
       結局、うたとは声、声とはひとなのだ、と。

 

「spotify」なら、ログインするとフルコーラスで聴けます。
(アカウントだけ無料登録することも可能です)
 

 

ドラマ「それぞれの断崖」主題歌「Angel」Music Video

 

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.233【Pete Belasco】

週末から週明けにかけて、また「台風」直撃らしい。
本格的な「秋」がやってくるまでは、どうしても不可欠な「嵐」の季節。やり過ごすしかない。

 

 

かつて昭和の時代には経験したことのないような昨年に続く「酷暑」と、一般の人々にとっても長すぎたであろうお盆休み中の多忙ぶりのせいか、今年の八月は相当堪えた気がしてならない。いつもなら、「九月」の声を聴いたとたんに、少しはやる気スイッチが ON になるのだけれど、今年はもうバッテリーが切れた上に放電したみたいな状態。

 

せっかくの秋の入り口だけど、すこし更新をお休みしようと思っていたら、海の向こうの米国から、大好きな『Pete Belasco』(ピート・ベラスコ)の新譜『Strong and Able』が「昨日」リリースされたとの、なんとも嬉しいニュースが届いた。寡作な人だけに、もう数年待たされると覚悟してたのに。

既にアルバムの全曲が彼の「YouTube」OfficialにUpされていたので、すがりつくよな思いで早速聴いてみた。
なんという、極上の癒し度200%のアルバム内容。「カーティス」や「リオン」に匹敵するとマニアからは絶賛される、いつもの超ジェントルなファルセットの「ヒーリング・ヴォイス」も健在じゃないか。

 


Track 1: “Stop the Presses”
Track 2: “Moment Away”
Pete Belasco (album: Strong and Able – 2019)

 

「ピート」よありがとう。なんとか大丈夫そうだ。これで、「メロウ」に「スロウ」に充電できそうだ。あなたの音楽を聴いていると、「焦るなよ、無理すんな」って言われてるようで、ほんとに救われる思いだ。

 

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.232【Kirk Franklin】

いつもご訪問ありがとうございます。
日中はまだまだ暑い日が続いてますが、陽が沈むとどこからともなく涼しい風が吹き始める頃。

 

 

厳しかった今年の夏とも、そろそろお別れ。「秋風」の吹き始める頃からが、R&B/Soul系の音楽にとっての、いわゆる「Best Season」だというのは、当サイトへ頻繁にアクセスしてくださっている皆さんにとっては、言うまでもなく「暗黙の了解」みたいなものですね。

今回の「Mellow Tunes」では、当サイトでも応援させていだいている音楽プロデューサーの「松尾潔」さんの、とある対談記事に名前の挙がっていた複数のリコメンデッド・アーティストの中から、『Kirk Franklin』(カーク・フランクリン) をご紹介します。

R&Bやソウルなど黒人音楽を聴いてきた方々であれば、特定のアーティストに限らずとも、誰もが一度や二度は「ゴスペル」を聴く機会が、これまで何度となくあったことと思います。「Hip-Hop」に対する僕の個人的な苦手意識はともかく、1990年代に「Hip-Hop」が台頭してきてから、「R&B/Soul」だけでなく「Funk」「Jazz」など、およそ「BLACK MUSIC」(黒人音楽)と呼ばれるすべてのカテゴリーにもたらした、その大きな影響は計り知れません。
「Christian Music」という商業的にも確立されたカテゴリーが存在し、その分野のスターがちゃんと存在するのが、本来「多様性」を受容することを美徳とする、多民族国家である米国の音楽マーケットの懐の深いところです。まあ、近年の国家のリーダーはその優れた「寛容さ」さえも排除しようと躍起になっているのが、甚だ残念でなりませんけれど。
アフロ・アメリカンの宗教的な歴史と供に寄り添うように、古くから存在する、いわゆる伝統的な「ゴスペル」ミュージックに、より洗練されたアレンジが施されたサウンドや、「Hip-Hop」の要素を取り入れたスタイルである「Urban/Contemporary Gospel」というモダンで新しいフォーマットで、過去に14度のグラミーも獲得してきている筆頭アーティストが、『Kirk Franklin』その人と言えるでしょう。これまでのオーソドックスな「ゴスペル」のイメージを覆し、新たな次元を目指す彼の存在は、とても貴重だと思います。なんと言っても、「リズム」が「メロディ」が「グルーヴ」が、ずば抜けていますね。こんな教会が傍に在ったら、誰もが足を運びたいと思うんじゃないでしょうか。そんな内容の Music Video に、感心しきりです。

 


Track 1: “Love Theory” (Official Music Video)
Track 2: “Ok” (Live Performance)
Track 3:  “F.A.V.O.R.” (Live Performance)

Kirk Franklin (album: LONG LIVE LOVE – 2019)

 

作年亡くなった「アレサ・フランクリン」など、今も昔も「Soul/R&B」で活躍してきたビッグ・ネームのアーティストには、出身地の教会のクワイアで幼少の頃より歌い始めたというルーツを持った、「ゴスペル」出身のアーティストが少なくありません。「ゴスペル」というカテゴリーの音楽を聴く度に感じるのは、教会のホールで大人数による大編成のクワイアで、「歌うこと」をとことん突き詰めた人たちの、宗教的な背景を持ったその力強さや熱量には、やはり到底適わないという感情です。また同時に、「人間の声が最高の楽器」なんだという事実を、まざまざと見せつけられるのも、このカテゴリーの音楽を聴いたときに感じる「真実」だと思うのです。

来年早々には、50歳を迎える「カーク・フランクリン」ですが、そんなアーティストとしての円熟期を迎えている彼が、来月9月中に来日公演を行うとのこと。詳しくは下記の、松尾さんの対談記事へアクセス。今年の秋の「billboard Live」には、『Babyface』を筆頭に大物の公演が目白押しだそう。まさに秋の大収穫祭といったところでしょうか。

 

 

 

Mellow Classics ~ Vol.21【Earth, Wind & Fire】

いつもご訪問ありがとうございます。
昨年に引き続き猛烈な暑さを伴った今年の夏も、ようやく過ぎてゆこうとしています。
陽が落ちて夕闇に包まれる頃になると、いつしか「秋の虫の音色」が聴こえてくる時期になりました。

 

 

1970年代に世界中を席巻し、「R&B/FUNK/SOUL/DISCO」といったすべての BLACK MUSIC のカテゴリーの垣根を越えて、まさに一世を風靡した SUPER BAND の筆頭はといえば、『Earth, Wind & Fire』のことを指すといっても語弊はないでしょう。
「September」「Boogie Wonderland」に代表される彼らの活動後期に目立った「DISCO / DANCE」チューンのヒット作品群などよりも、活動初期にあたる時期の「FUNK」色が豊かな時代のサウンドや、2016年に亡くなった偉大なリーダー『Maurice White』(モーリス・ホワイト)との共作で知られる『Skip Scarborough』(スキップ・スカボロウ)がソング・ライティングに関わった作品群が、僕にとっては最も愛すべき「Earth, Wind & Fire」の姿なんです。

今でも連日のように、「Maurice White」によるワード検索で、国内外を問わず当サイトへ導かれてくる訪問者の方々が、実際のところかなり多くいらっしゃいます。当然ですが、やはり「レジェンド」なんですよね。

夏が去り行く「晩夏」の季節に聴く、『That’s the Way of the World』は、本当に良き時代の「Soul/Funk」ミュージックの真骨頂と言っても決して過言ではないでしょう。
米国映画『暗黒への挑戦』(That’s the Way of the World)のテーマ曲として使用された本作品は、バンドとして映画にも出演した「EW&F」のリーダー「モーリス」とベース担当の「ヴァーダイン」「ホワイト兄弟」の共作によるものですが、「リズム/メロディ/リリック/アレンジ/コーラス/ストリングス/ホーンセクション、そして何よりもグルーヴ」と、そのすべてが完璧に融合した、まさに「BLACK MUSIC」史に燦然と輝く金字塔と呼べる「傑作」だと思います。

 


Earth, Wind & Fire – “That’s the Way of the World”
Track 1: “That’s the Way of the World” feat. EWF & Harvey Keitel (1975)
Track 2: “That’s the Way of the World” [Official Audio] (1975)
Track 3: “That’s the Way of the World” – Live at Oakland Coliseum (1981)

現在でもバンドを存続させることに注力しているツイン・ヴォーカルのパートナーPhilip Bailey(フィリップ・ベイリー) のファルセットが素晴らしいのは分かりきったことですが、「モーリス」のヴォーカルはやはり何度聴いても「One & Only」な一級品です。

こうして「モーリス」の過去の作品に触れるにつけ、失ったその果てしない才能の偉大さを再確認せざるを得ません。

 

『Earth, Wind & Fire』の「Skip Scarborough」(スキップ・スカボロウ)と「モーリス」との共作による作品などについては、どうぞ過去関連記事をご覧ください。

 

 

 

Mellow Classics ~ Vol.20【Patti Austin】

これからしばらく「雨」の降る日が多くなると、天気予報が伝えていた。
公園で写真撮影でもと思い立ち、車から降りようとした途端に、もの凄い勢いの「雨雲」と「通り雨」が湖上を通過していった。「雨に煙る」という言葉の通り、激しい通り雨のせいで、車のフロントガラス越しの視界は、まったく効かないほどだった。
一雨ごとに、季節は確実に「秋」に向かい始めたようだ。

 


Patti Austin – “Smoke Gets in Your Eyes”
(album: The Real Me – 1988)

 

そろり、そろりと、「秋」が近づいて来ているのが、僕には分かる。