Masterの今これが聴きたい ~ Vol.15【美しく涼しい音色】

「千年猛暑」などと、昨年同様まあとにかく「雨の降らない酷暑」に見舞われた日本列島ですが、今晩はようやく『恵の雨』となりました。
あまりに厳しい夏なので、なにか皆さんに紹介できそうな「涼し気な音」を、自己所有の『iTunes』やヨーロッパを中心とした海外のサイトなどを、時間を見つけては探求しておりました。

国別閲覧統計左記の統計は、僕のブログへのアクセス解析をするために2ヶ月前くらいに導入したプラグインですが、ご覧の通り日本国内とアメリカ・カナダからのアクセスがかなり近い数字となっております。特に気になるのがやはりロシア周辺の旧東欧と呼ばれた国々やスウェーデンなど北欧諸国からのアクセスも多いんですね。昔からそうですが、とにかく欧州でのJAZZの人気は僕らアジア地域に住む人間の想像を遥かに超越しているようで、彼らの関心の高さが窺い知れます。まあ、もはや「カフェ・ブログ」ではなく「音楽ブログ」ですから、世界中から沢山の訪問者がアクセスしてくれて嬉しい反面、若干のプレッシャーも感じないわけではありません。ネット時代による技術革新の恩恵で、それぞれの国の言語に自動翻訳され、自分の記事が読まれるというのはなんだか、すごく不思議な感覚です。

まあそれはそれとして、今回はポーランド出身のピアノ・トリオを紹介したいと思います。皆さん知っての通り、ポーランドは「ソ連崩壊」以前まではその周辺共産主義諸国と同様に「東欧」と呼ばれた国の一つであり、戦時中は数奇な運命に翻弄され、近年ようやく民主化を成し遂げたことで知られています。Wikipediaではないので、政治的な話題は割愛するといたしましょう。

『100年に一人出るかどうかの天才』と、ドイツを中心とした欧州でその才能を高く評価されているポーランド人ピアニスト、Marcin Wasilewski (マルチン・ボシレフスキ – 写真中央)が率いるのが Marcin Wasilewski Trioです。

 

Marcin Wasilewski Trio

小難しい評論はプロの批評家の先生たちにお任せするとして、僕自身の聴いた印象は、とにかく高い技術とその静寂さにまずは驚き、とにかくCool で美しいピアノの音色に心奪われます。オリジナルの曲はもちろん、スタンダードにおける彼らなりの感性による解釈でプレイするその出来映えは、とにかく美しいの一言に尽きます。彼らの3作目のオリジナルアルバム『Faithful』から、スタンダードなバラッドとしては取り上げるアーティストも少なくない『Ballad Of The Sad Young Men』をご紹介しましょう。

 


Marcin Wasilewski Trio /  “Ballad Of The Sad Young Men”  (album: Faithful – 2011 )

 

こんなピアノの音色を聴いてると、なんだか美味しい珈琲を飲みたくなってきちゃいますね。

 

『Ballad Of The Sad Young Men』については、過去記事で取り上げたことのある、若くして天に召されたノルウェーの妖精 Radka Toneff (ラドカ・トネフ)も、素晴らしいカヴァーを世に残してくれました。米国に起源を持つJAZZとはいえ、やはりクラシック音楽の基礎がある欧州のミュージシャンやアーティストの楽曲に対する感性の鋭敏さは、長く育まれた音楽の歴史や土壌に起因するものなんでしょうか。それくらい若手の魅力あるアーティストが、欧州より次から次へと輩出されてきていますね。これからが更に楽しみです。

おっとそういえば、この曲に関しては、こんな過去記事もありました。相当好きみたいです。(笑)

 

 

 

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