信州滞在も3日目となり、最終日の今日は絶対に欠かすことのできない「善光寺さん」へのお参りにまず行きました。
震災から1ヵ月後に訪れたときは、参道にほとんど人影が見られなかったのですが、観光客目線で見れば、ずいぶんと参拝客の数が戻ったような印象を受けます。それでも、帰り際に立ち寄って、名物「お焼き」とお茶で一服させていただいた土産店のおかみさんによれば、まだまだ平常時の一割にも満たないというので、びっくりです。言われてみれば、修学旅行生が目立っているのは事実だけれど、政府のきまぐれによってころころ変わる「高速道路」政策などの影響を、観光地はもろに食らっていることをもっと知るべきですね。
まあそれはさておき、せっかくですので写真レポートといきましょう。
善光寺の門前町らしい、街並みに配慮したマンション建築 一階テナントに瓦屋根を使用
善光寺参道沿いの藤屋旅館さんのカフェの看板 さすが老舗、品がありますね
この後、こちらの新婚さんのお二人は、行き交う何千という参拝客の半数近くの人々から「おめでとう!」とか「綺麗だ」とか「幸せになってね!」とか多種多様な喜びの声をかけられたり、「花嫁さんと写真を!」とせがむ通りすがりのお爺さんがお婆さんに愛想をつかされてたりと、ともかく老若男女の区別なく祝福され、やっとの思いで境内まで辿り着きました。宗派にとらわれない懐の深い善光寺ならではの『仏前結婚式』の一コマでした。これについては、結婚式直前の『前撮り』といって、当日では写真撮影が困難なので、よき日・よき天候のときに前もって写真撮影を済ませておくのだそうです。何人かいらした付き添いの女性の方に話を伺ったら、そういうことでした。
しかしほんとに大変なのはこの後で、外人観光客も沢山戻りつつある状況のため、外人の団体さんから写真撮影と質問攻めにあい、とてもたいへんそうでした。でも、震災後気持ちが沈みがちな閉塞感だらけの世の中ですが、「花嫁さん」と「赤ちゃん」だけには、周りがパワーを貰えますね。どうか末永くお幸せに。
なんだか得した気分で「おみくじ」引いたら、なんと前回に引き続き「大吉」でした
長野市内から約1時間新潟方面に向かい、一山二山越えて飯綱高原を目指します
目的地はこちら、ワインやジャムなどで有名な「サンクゼール」さんのワイナリーです
う~ん、この風景はまるで南フランスですね 行ったことないけど・・・
こちらはワイナリーに併設のデリ とにかくすべてがおしゃれですね
天国にでも迷い込んだようです あるんですね、本州にもこんな景色が
デリでソーセージのセット・ランチをいただきました 水も空気もすべてが美味しかったです
テラスでゆっくりさせていただいてから、併設のショップへ伺うと、OUTLET では扱っていない商品もたくさん置いてありました。信州を愛している僕としては、お店を信州で開業できないぶん、なにかのカタチで信州直送の素材やアイテムを利用したりできないかと、あれこれ思案中なのです。
そんなこともあって、本店の店長さんに色々とご相談させていただきました。普段はアウトレット店がほとんどなのですが、サンクゼールさんに訪れる度に感じることですが、「なぜこれほどまでにきっちりと、お客様に対して挨拶が徹底されてできるのだろうか・・」というシンプルな疑問がありました。今回飯綱の本社を訪問させていただいて、その理由がなんとなくわかったような気がしました。それは、社員の皆さんが「とにかく楽しそうに働いている」という点に尽きます。まったく、笑顔や会話の中に嫌味というものはみじんも感じられませんでした。きっと、ここで働くことに誇りを持っているんだということが、ビシビシ伝わってきました。
僕も長いこと民間企業でカスタマーサービス(顧客窓口)業務をやってきましたが、正直なところ「奇跡」としか表現しようがないほどの素晴らしさです。「社員教育」というよりは、分野は関係なくそこで働く皆さんが、自然と身に付けていかれた理想的な立ち振る舞いなんだと思えました。
余談ですが、サンクゼール本店の店長さんは、震災のあった3月までウチの近所の「あみプレミアム・アウトレット」店で店長をやってらしたとのことで、あまりの偶然に二人でびっくりしてしまいました。ご主人もお勤めになっている飯綱の本社へ、異動する以前に住んでいらした場所も、今回僕の出店するエリアから目と鼻の先と、本当に人とのご縁というものは、不思議なものです。こんな素敵な出会いが次から次へと、まるで小細工をされたかのように待っているんですから、人生って面白いですね。
飯綱を後にし上信越道で上田までやってきました。
目的は『茶房パニ』さんを訪問するということだけなので、閉店時間が迫りくる中、別所温泉からの細い山道をひたすら登り坂を走り、ようやく到着いたしました。
昨年6月以来の二度目の訪問です。こちらは以前に『素敵なカフェ特集 in 信州』という記事でも取り上げさせていただきましたが、本当にすべてが独創的な発想で経営されていらっしゃるカフェです。
平日にも関わらず、女性を中心に今日も沢山のお客様でいっぱいでした。
つい最近になって、店主ご夫妻のお嬢様がナイスなネーミングの『パニっ記』を始められたことで、遠くにいながらもパニさんの最新状況が手に取るように分かるようになり、全国区になっている「パニ」ファンの皆さんにとっては嬉しいサービスとなっています。
このテラスからの景色はいつも変わらずで、ほっとため息が一つ出そうです
何だろうと思ってよく見ると、『あ~っ、かき氷食べたい!』となるわけです
ユニークな「シュガーポット」です 自分の目と耳、そして五感をフルに活用して楽しむカフェですね
いやあ、お嬢様とのお話も初めてお会いしたとは思えないほど、楽しいものでした。
こうして沢山の先人の皆さんのご苦労話を聞いたり、独創的なアイディアに触れてみたりと多忙な信州での毎日でしたが、大変な刺激と勉強になりました。それぞれのよい所を少しずつ、自分のカタチとして消化できたらよいなと思いました。
それにしても今回の独立にあたり、「まるで小説か?」と思われるような出会いの多くが用意されており、そんな偶然のような必然のような、小さな出会いのかけらを一つひとつ拾い集めていったら、なんとかここまで辿り着いたような感じがしてなりません。人生も 仕事も、人との繋がりや絆がすべてと言ってもいいかもしれません。つくづく、『一期一会』を胸に刻み、人との出会いを大切にしていきたいと、考えを新たにし ました。