Category Archives: “Mellow Tunes” series

Mellow Tunes ~ Vol.172【Masayoshi Takanaka】

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日本列島は「晴れたり、曇ったり、降ったり」と慌しい気候「梅雨」の真っ只中ですが、遥か海の向こうの北の大陸では、「FIFA WORLD CUP RUSSIA 2018」がいよいよ昨日から開催となりました。やはり自国開催というのは、モチベーションに想像以上のパワーが加わるのか、開催国「ロシア」の5-0での勝利には、驚きが隠せませんでした。「SAMURAI BLUE」日本代表チームには、メディアは色々と書き立てますが、とにかく持てる力をすべて注ぎ込んで、悔いの残らぬ戦いをして欲しいと願っています。

 

 

クルマを走らせていると、いたるところで多種多様な「アジサイ」の花々を車窓から見かける、いつの間にかそんな季節になりました。それにしても、あれほど「雨」が似合う植物が他にあるでしょうか。それほどに、わが国における「梅雨の風物詩」の「アジサイ」の愛らしい姿は、この時期の空模様が人々にもたらす少しばかり沈みがちな気持ちへの、優しい「処方箋」のような気がしてなりません。そしてこの季節は、何度も繰り返しになりますが、「Mellow」な音楽ととても相性がいいのも事実なんですね。

 

 

さて今回の「Mellow Tunes ~ Vol.172」で取り上げる作品は、前回の「AC Tunes」でご紹介したスーパー・パーカッショニスト「斉藤ノヴ」さんが末永くサポートする、日本が世界に誇る Super Guitarist 「高中正義」氏の『雨』にまつわる美しく儚いインストゥルメンタルなバラッド、『雨の景』をご紹介します。

 


Masayoshi Takanaka – 「雨の景」 (2013)

 

雨天のライブで、主役でギターの高中氏だけでなく、バンド・メンバー全員がしみじみと慈しむようにプレイする本作品には、とてもとても癒されますね。
作品が収録されたアルバム『Takanaka Sings』リリース時の雑誌のインタビューによれば、
『オリジナルは3曲あって、まず僕の曲で「雨の景」。我ながら気持ちいいバラードが出来たと悦に入っている(笑) 最初は「雨の情景」というタイトルだったんだけど、吉田拓郎の曲で同じ曲名があったので変更したんだ。』とのこと。

「軽井沢」での暮らしがもう永い高中氏だけに、テラスから見る「雨の森の情景」が目に浮んできそうなくらい。テイク・アウトのすこしばかり冷めかけた HOT COFFEE を片手に、この曲をヘッドフォンで聴きながら「雨に煙る景色」をぼーっと眺めていたいと、そんな気にさせるメロウな楽曲です。そしてまたしてもここで、斉藤ノヴさんのプレイする「マラカス」の刻む正確なリズムが、静寂の中でひときわエモーショナルな印象を色濃くしているような気がします。

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.171【Toshinobu Kubota】

今日は久しぶりのお湿りかと思えば、やはり近畿・東海・関東甲信越地方までの広範囲な「梅雨入り」の速報が、気象庁より発表されていました。いよいよ今年の本格的な「雨の季節」の始まりです。
昨年プランターから地植えに移した我が家の庭の「紫陽花」も、かなり小振りですが、ようやく青い花を咲かせました。「モミジ」の隣で咲いている姿はなんだかとても愛おしく、この国特有の季節からの「GIFT」だと、そう感じることがよくあります。

 

 

毎年のように綴っていますが、この「雨の季節」というのは、唯一湿気を除けば、僕自身にとっては決して嫌いな季節ではありません。5月の声を聞く頃から少しばかり距離を感じ始める「温かい珈琲」も、「梅雨寒」などがあるこの時期には、とても有り難いご馳走だったりします。

せっかく始まった「雨の季節」なので、だいたいこの時期は例年そうですが、「雨」「Rain」にまつわる音楽を不定期に取り上げていくつもりです。

以前から度々申し上げているように、R&BやJAZZをはじめとする「Black Music」の世界では、「雨」との親和性がとても強く、それをテーマにした作品を、世界中で日頃目にする機会も少なくありません。
日本が世界に誇る「R&B」シンガー・ソングライターの「久保田利伸」氏は、そんな傾向が人一倍強いアーティストとして知られています。その辺りのことについては、音楽プロデューサーの「松尾潔」さんがよくラジオなどで語られていますね。

実店舗の「cafe Mellows」の準備段階の時期の2010年にスタートしたこのブログですが、久保田氏が永年こだわってきた「雨」にまつわる「Love Song」を中心とした、究極のLOVE SONGアルバム『LOVE&RAIN~LOVE SONGS~』がリリースされたのが、同年2010年11月末でした。今にして思えば、久保田氏のこのアルバムはもちろん、そして今回取り上げる『LOVE RAIN~恋の雨~(松尾潔リミックス)』との出逢いは、まさに偶然であり必然だったのかもしれません。

もう8年近く前になりますが、ちょうどその頃「退社/独立」に向けた準備でとても慌しくしていた僕は、12月の第一週に入った時点で、有給休暇消化を兼ねて、クルマの一人旅で「京都」へ向う道中にありました。普段からTVを見る習慣がないものの、松尾さんのラジオ番組『松尾潔のメロウな夜』だけはちゃんと毎週録音して時間のあるときに欠かさず聴いてましたので、数日前の放送に久保田氏がゲストで出演されNew Album『LOVE&RAIN~LOVE SONGS~』の紹介をしていた内容を聴きながら、深夜の東名高速をゆったりとしたスピードで流していました。ちょうど名古屋に差し掛かる辺りでクルマのスピーカーから聴こえてきた『LOVE RAIN~恋の雨~(松尾潔リミックス)』は、とても新鮮かつ回顧的なアレンジが施されており、その当時のあらゆるしがらみから開放された自分自身の心境もあってか、ドラマの主題歌で先行シングル発売されていたオリジナルVer.よりも、なんとも「腑に落ちる」印象を受けたのを、今でも鮮明に思い出すことができます。(この時のエピソードについては、以前に松尾さんの番組の中で取り上げて頂きました。)

オリジナルVer.が収録されているにも拘らず、わざわざ久保田氏がアルバムの1stトラックに本REMIX作品を据えたのも、きっと同様に感じたからなのでしょう。「優れた原曲があってこそ」の大前提とはいえ、ドラム・ベースの効いたリズム・トラック/女性コーラス/ピアノ/フルートのリフとソロ等々、各々の効果が絶妙なバランスで成立しているのが特徴的で、作品をプロデュースする際、元々音楽ライターであるが故に、常に「聴き手」である「リスナー目線」を決して忘れない松尾さんの仕事振りには、いつも感心させられっ放しです。

 

久保田 利伸 – LOVE RAIN ~恋の雨~(松尾潔remix)
(album: 『LOVE&RAIN~LOVE SONGS~』- 2010)

 

久保田利伸 『LOVE RAIN~恋の雨~』
(Single/original Ver.)

 

『LOVE&RAIN~LOVE SONGS~』では、久保田氏本人による作品のみならず、Yuming (荒井由実)の名曲「朝陽の中で微笑んで」や、SWV「RAIN」のカヴァー等も収録されており、KUBOTAファンは必聴盤ですよ。

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.170【Andy Stokes】

いつもご訪問ありがとうございます。
もう「6月」ということは、早くも今年の折り返し地点までやって来てしまったということですか。
そして「雨の季節」ももう目の前まできているようです。MellowなR&Bとの親和性の高いそんな季節は、湿気を除けば、決して嫌いな季節でもありません。なんといっても、植物たちの緑の色の濃さが違いますから。

 

 

 

 

今回の「Mellow Tunes」で取り上げるのは、先月中のラジオ番組『松尾潔のメロウな夜』やご自身のTwitterで、音楽プロデューサーであり「Mellow Master」でもある「松尾潔」さんに、「2018年の年間メロウTOP20入り確実」とまで言わしめた、「Andy Stokes」(アンディ・ストークス)『Best Day Ever』をご紹介します。
恥ずかしながら僕は彼の存在を、今回松尾さんが取り上げるまでまったく知らずにいました。
米国オレゴン州ポートランド出身で、R&Bグループ「Cool’R」のリード・ヴォーカリストだったアンディ・ストークスですが、今年4月中旬に6曲入りのEP盤(Extended Play – ミニ・アルバム)『Now』をリリース。2ndトラックに収録された『Best Day Ever』は、久々に頭をガツンとやられた感が強い、「Old School」でとてもオーセンティックなR&Bマナーで溢れた作品だと思います。松尾さん自身、「アンディ、いったい何処に隠れていたんだ!」と仰ってましたが、ほんとにそのくらいR&Bのフロント・ラインにずっと鎮座していても不思議ではないほどの実力派じゃないですか。年齢的にも、多分自分とそう変わらない世代だと思うだけに、感慨もひとしおです。
Andy Stokes (アンディ・ストークス) Official はこちら

 

Andy Stokes “Best Day Ever” OFFICIAL MUSIC VIDEO
(album: NOW – 2018)
 

それにしてもこんな作品がこの時代にリリースされてくること自体もそうですが、「由緒正しい」という表現が適切かどうかは別としても、現代では希少となったこういったヴェテラン・アーティストや彼らの作品を、広く世に伝えようとしてくれる松尾さんの姿勢には、いつもありがたい気持ちでいっぱいです。
毎週月曜23:00からの『松尾潔のメロウな夜』は、どうかお聴き逃しなく。

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.169【David Sanborn】

いつもご訪問ありがとうございます。
ところで、季節はもう夏なんでしょうか?この時期から気温が30度近くまで上昇するって、ちょっと考えものです。

そんなことを思いながら、近隣のいつもの湖岸沿いの公園まで来てみたところ、南南東からの湿気のない風が吹き込んで、木陰にいる限りは結構涼しくて、なんともいえず快適じゃないですか。そうか、問題は「暑さ」より「湿気」なのだと、今更ながら改めて気づいたりします。
生き物たちは皆それぞれが、まもなくやってくる「雨の季節」と「初夏」に向けて、徐々に準備段階に入ったような、そんな印象を受けるこの季節です。
多くはまだまだこれからですが、一部の少し気の早い「睡蓮」や「紫陽花」が咲き出したりしているのを目にすると、またそんな季節が巡ってきたのかと、一年の経過をとても早く感じてしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

5月に入ってすぐに、僕が10代の頃からのアイドル的存在で、米国を代表するアルト・サックス奏者David Sanborn」(デヴィッド・サンボーン)の Best Album 『This Masquerade』がリリースされました。(サンボーン氏については、過去記事のいたるところで出てきますので、詳細についてはそちらをご参照ください。)

彼の新旧の代表作から25曲が収録され、傾向としては人気がピークを極めていた80-90年代の、いわゆる「FUSION」が世界的にも全盛期だった頃の作品がピック・アップされているような印象です。(ジャケット写真はおそらく40-50歳頃のものでしょうか..)そういった意味でも、初めて「デヴィッド・サンボーン」に触れる若い世代のリスナーにとっては、とても「入門用」に適した「Best Album」に仕上がっていると思われます。彼の代表的な作品はほぼ網羅されています。

そんな中で、今回久し振りに聴いて、やっぱりとてつもなく「Mellowness」を感じるバラッド・チューンの『Rikke』が素晴らしい。本作品に収録されたのは必然と言えるでしょう。

 

Rikke – David Sanborn
(album: Songs From The Night Before – 1996)

『Rikke』の収録されたオリジナル・アルバム「Songs From The Night Before」は、なんといっても、冬のNYのブルックリン・ブリッジをバックにした渋いジャケット・デザインが秀悦です。
若い頃にこの場所で見た摩天楼の夜景の美しさは、一生忘れません。

 

 

Mellow Tunes ~ Vol.168【Daniel Caesar】

いつもご訪問ありがとうございます。
事故以来、ちょっと仕事以外でキー・ボードを叩くのがシンドイ時があって、なかなか更新できずにすみません。
まもなく新緑の5月も終わろうとしていますが、例年よりも早い春の到来からすべてが前倒しで、個人的には心底嫌いな暑い季節が、ちらちらとすぐ目の前に見え隠れしているような、ここ最近の関東地方の気候です。暑い季節には、正直なところ「Mellow」な音楽は不向きであり、やはり肌寒い秋から冬にかけてが「旬」であり「Best Season」であることは間違いありません。「早く秋が来ないか」と、もうそんなことを考えている不届き者です。
日中はもう夏のようですが、夜明け前などは気温もぐっと下がって、朝焼けなどが美しい時期でもありますね。

 

 

さて久しぶりに更新する今回の「Mellow Tunes」ですが、昨年あたりから北米のみならず世界中から大変な注目を集めている、カナダはトロント出身のR&B界期待の New Star「Daniel Caesar」(ダニエル・シーザー)のご紹介です。ジャマイカ出身のゴスペル・シンガーを父親に持ち、幼少の頃からクワイア(聖歌隊)で鍛えられたダニエル・シーザーの音楽的なバック・グラウンドは、特にスロウ・ジャムにおいて顕著となり、極上のファルセットを伴ったその卓越したヴォーカル・スキルは、他を圧倒するほどのものがあります。昨年(2017年)、満を持してリリースされたスタジオ録音アルバムとしてのデビュー・アルバム『Freudian』は、音楽全般とりわけ「Black Music」に大変造詣が深くまたアーティストらへのリスペクトも決して忘れることのない、偉大な「Barack Obama」(バラク・オバマ)前大統領の「Favorite Song List 2017」に、作品がリストされていたことは、今でも語り草になっているくらい。オバマ前大統領は、二年前にも「プリンス」逝去にあたり、公式に出した追悼コメントに、世界中の音楽愛好家たちがその慈愛に満ちた言葉に感銘を受けたものでした。

勢いに乗ったダニエルのアルバム『Freudian』は、記憶に新しい今年1月末に行われた「第60回グラミー賞」において、最優秀 R&B アルバム賞へ、そして世界を驚愕させたシングル作品『Get You』最優秀 R&B パフォーマンス賞へと、堂々2部門においてグラミー賞にノミネートされました。
結果はといえば、過去記事で特集したように、まさに時代の寵児となった「Bruno Mars」(ブルーノ・マーズ)による6(7)部門制覇となったことは、皆さんの記憶にも新しいことでしょう。ブルーノの独壇場の舞台裏では、こんな作品もひっそりとノミネートされていたわけです。

「次世代R&B」を体現するアーティストの一人として注目を集める、まだ若干25歳のダニエルが、アルバムのリリース以前に先行して放った出世作『Get You』は、世界を震撼させるだけの楽曲であり、Lyricの内容はR&Bですから当然の如く「sensual(センシュアル)」(官能的)ものとなっておりますが、PVで堪能できるように、それはそれはアンビエントな世界を繰り広げています。かつての80-90年代でいうところの、まだまだ現役の偉大なアーティスト『SADE』で代表されるようなカテゴリー「Quiet Storm」の再来とも言えるのかなと、そんな印象が強く残りました。
とにかくこのグラミーにノミネートされた楽曲の特筆すべき点は、なんと言っても「音数」の少なさではないでしょうか。リズム隊の「ベース」「ドラムス」そして控えめな「ギター」によって構成され、あらゆる無駄な音を削ぎ落としたシンプルなサウンドに、あまりに美しいファルセットのヴォーカルが絡みつくように、静かに静かに独特のグルーヴがうねり続ける、そんな出色の出来の作品となっています。一見すると、ジャマイカの血の影響か、レゲエでも歌い出しそうなルックスですが、アルバムを通しで聴くと、この相当な実力に裏づけされたヴォーカル・スタイルそしてテクニックに、もう何十年も「Black Music」を聴き続けてきた僕も圧倒されっ放しでした。

 


01. Daniel Caesar – “Get You” ft. Kali Uchis [Official Video]
02. Daniel Caesar & H.E.R. – “Best Part”
(Both Songs from the album: Freudian – 2017)

 

今年3月に初来日予定だったダニエルの公演は、残念なことに中止となってしまったようですが、この人の今後の活動に注目したいところです。

以前からずっと申し上げているように、当ブログは最新の作品を中心に且つタイムリーに紹介するサイトではありません。たとえ「古い作品」であれ「すごく古い作品」であっても、僕自身が「これは素晴らしい」と感じたものを、その時点でご紹介していくというスタンスに、これまでもこれからも一切変わりはありません。音楽との付き合い方って、流行だけを追うよりも、そんなのんびりとした付き合い方の方が、絶対楽しいってものです。
人生を変えてしまうほどに、自分にとって大切な音楽に出逢うのに、「早い」も「遅い」もないのです。

 

Mellow Tunes ~ Vol.167【DOUBLE】

いつもご訪問ありがとうございます。
個人的には例年のこととはいえ、とても慌しい「GW」もようやく過ぎ、平穏な日常が戻りつつあります。自然界も日に日に変化していて、連休中のまるで真夏のような日が続いたかと思えば、今日は温かい珈琲が欲しくなるようなちょっと肌寒い気候と、なんだか忙しい感じです。
湖を北に見下ろすエリアに位置する我が家のご近所では、連休中に咲き出した「ヤマボウシ」の可憐な花々が目立つ、そんな季節になりました。

 

 

 

 

2010年から始まった当ブログとほぼ時を同じくしてスタートした、僕の敬愛する音楽プロデューサーの「松尾潔」さんのFMラジオ・プログラム『松尾潔のメロウな夜』ですが、以前に番組のエンディングでリクエストを取り上げていただいたのに続き、昨晩のON-AIRでは嬉しいことにオープニングで、リクエストにお応えいただきました。松尾さんはじめ「メロ夜」スタッフの皆さん、いつも有難うございます。

Vol.167となる今回の「Mellow Tunes」で取り上げるのは、昨晩リクエストにもお応えいただきましたが、現在病気で療養中の日本が誇る女性R&Bシンガー『DOUBLE』のTAKAKOさんの作品『ストレンジャー』です。昨晩の松尾さんの番組中で、作品についての紹介がありましたが、8年前の2010年4月にリリースされた「DOUBLE」によるその名も『Ballad Collection Mellow』に1stトラックとして収録された本作品は、作曲/川口大輔・作詞/松尾潔、そしてプロデュースはもちろん松尾さんご自身によるものです。松尾さんプロデュース作品群の中でも最も本楽曲を偏愛するが故に、実店舗の『Mellows』営業当時もよくこの作品を店内で流していたのですが、そんな時に限って偶然若いカップルのお客様が来店されることも多く、切ない詞の内容から慌てて曲を替えたことが何度かあったのも、今となっては懐かしい少しばかり甘酸っぱい記憶です。

 

【PV】ストレンジャー / DOUBLE
(album: Ballad Collection Mellow – 2010)
 

ご存知の方も多いと思われますが、もともと「DOUBLE」は1998年に「SACHIKO」「TAKAKO」の姉妹によるR&Bデュオとしてデビューしましたが、翌年の1999年に姉の「SACHIKO」がくも膜下出血のため25歳で急逝。しばしの活動休止を経て、以降は「DOUBLE」の名はそのままに、「TAKAKO」のソロ・プロジェクトとなっています。姉妹で活動していた頃から、『DOUBLE』といえば、もっとFunkyでGroovyなアップ・テンポな作品を想像するリスナーも多いかとは思いますが、僕個人としては彼女(彼女ら)の「スロウ・ミディアム」な作品群に心を奪われることが多いのです。
そんな彼女(彼女ら)の切ないバラッド集『Mellow』には、じっくりとしんみりと聴き込むだけの、文字通り「Mellow」な作品がぎっしりと詰まっています。生前の「SACHIKO」のコーラスも聴くことのできるチャカ・カーンの名作バラッド「Through The Fire」のカヴァーも然り、敬虔な「祈り」を表現しきった『Angel』など、これだけ情感豊かに表現できる日本人アーティストは稀有と断言できます。「DOUBLE」のデビュー当初よりブレーンとして関わってきた松尾さんがプロデュースする世界観は、活動再開を遂げ間もなくNew Album のリリースが予定されている、現在進行形の『CHEMISTRY』にも相通ずるところが多々あるように感じますね。
 


DOUBLE / “Angel”
(album: Ballad Collection Mellow – 2010)
 

僕が松尾さんの番組へ感想とリクエストをメールしたのが2月半ばで、「DOUBLE」TAKAKOさんがご自身のブログ上で「乳癌で手術の予定」と公表したのがそのちょうど一ヵ月後の3月中旬でした。そんな事情も知らず、「なんだかあまりよくないタイミングでリクエストしてしまった」と少々後悔しつつ、その後の彼女の病状を心配しておりましたが、3月末には手術が無事に終わり自宅にて療養中の記事が、公式ブログに早咲きの「桜」の写真とともにUPされていたので一安心。焦らせるつもりは毛頭ありませんが、一日も早い現場復帰を祈っております。

松尾さんも花粉症からくる喉・声の不調に煩わされいるとのことですが、どうかご自愛ください。僕も事故による若干の後遺症とまだ抜けきらない花粉症といまだ闘っております。