いつもご訪問ありがとうございます。
元旦からご紹介が続いておりますが、懲りることなくまたしても『Euge Groove』(ユージ・グルーヴ)のソウルフルな作品を取り上げます。もはや『Euge Groove』プロモーション強化月間的な勢いとなっておりますが、どうかご容赦ください。なにせ大好きなSAXプレイヤーなもので。
ひとつ前の記事で取り上げましたように、白人でありながらも黒人アーティストさながらのプレイや、溢れ出す「ユージ」固有のグルーヴは、おそらく一朝一夕で身に付いたものではないということは、「R&B/Soul」を長く聴いてきたご同輩の皆さんであれば、容易に想像できるはず。
米国は東海岸に程近いメリーランド州出身の「ユージ」は1962年生まれの、僕と一歳違いの現在57歳。おそらくこれまでに聴いてきた黒人音楽や影響を受けたアーティストたちが、世代的にきっと同じなんだろうと確信するほどに、彼の創造しプレイするサウンドは驚くほどに僕自身の好みと合致する。
西海岸のオークランドを拠点として1968年に活動がスタートした『Tower of Power』(タワー・オブ・パワー)は、重厚なホーンセクションを揃えた「R&B/Soul/Funk」をベースにした大型バンドとして、多くのメンバーを不定期に変えながらも、今でも大変な人気を維持している。人気がピークだったとも言える1990年前後に、バンドの中心メンバーだった「Richard Elliot」の後任として『Tower of Power』に加入した「ユージ」は、後にソロ活動を始めた前任の「リチャード・エリオット」と同様に、あっという間にバンドの顔となっていったのは、この手のサウンドが好きな方であればよくご承知の通り。確かにこの二人のソウルフルなプレイ・スタイルとテナーSAXの音色には、多くの共通点を見出すことができる。(「Richard Elliot」については、また別の機会にご案内)
そんな彼が『Tower of Power』を脱退しソロに転向後、2012年にリリースした8作目のオリジナル・アルバム『House Of Groove』に収録された『Never Met A Woman (Like You)』で、長らく自身のアイドルであったであろう、レジェンド級の「R&B/Soul」バンド『L.T.D.』の象徴でもある「Jeffrey Osborne」(ジェフリー・オズボーン)との夢のコラボレーションが実現。
二人の共作だという『Never Met A Woman (Like You)』を聴いて分かるのは、やはり「ユージ」の類稀な「Black Music」に対する深淵なる理解と、更には留まることを知らない愛情があってこその出来映え。ソロ転向後の「ユージ」のアルバムには、必ずと言っていいほど、こういった1stクラスのゲストを招聘したソウルフルなヴォーカル・ナンバーが1曲ないしは2曲収録されており、いずれもすこぶるクオリティが高いことで知られている。
Euge Groove – “Never Met a Woman (Like You)” feat. Jeffrey Osborne
(album: House of Groove – 2012)
『L.T.D.』や『Jeffrey Osborne』(ジェフリー・オズボーン)のことも、名前さえも知らないといった若い世代の方も多いかもしれませんが、「Love Song」の代名詞ともいえるその名も『Love Ballad』というタイトルのこの楽曲を、一度くらいは耳にしたことがあるのでは。
(貴重な動画は、あの「SOUL TRAIN」出演時のもの)
L.T.D. – “Love Ballad”
(album: Love to the World – 1976)
https://amzn.to/3X466lr
Euge Groove
(album: House of Groove – 2012)
https://amzn.to/3MsrhJg
L.T.D.
(album: Love to the World – 1976)