都内からは桜の開花が伝えられたように、日を追う毎に日中はだいぶ気温が上昇するような日も多くなってきました。
少し前になりますが、東北をはじめ多くの被災地では大震災から五年の月日が経過しました。被災されてご家族をなくされたりした関係者の方々には、謹んで哀悼の意をお伝えしたと思います。
震災の年に開業した実店舗の『cafe Mellows』も、営業を維持できていれば五年目を迎えているところですが、ご承知の通り諸般の事情により今現在は存在しておりません。
とはいえ、被災地へ旅立った僕の大事な「相棒」であり店舗であったトレーラーハウスの「メロウズ号」は、被災地の宮城県東松島で第二の人生というかお役目を立派に果たしているようです。皆さんに愛されているみたいで、ほんとによかった。出会いと別れの季節の象徴である「桜」の花が咲く頃になると、なんだか不意に愛おしさを伴って思い出すから、不思議なものです。
「Mellows」の開店準備期間から始めた当ブログの中では、これまでおそらく500~600を越えるそれは沢山のメロウな音楽作品をご紹介してきました。紹介していくうちにシリーズ化された「Mellow Tunes」ですが、2012年2月にVol.1で紹介した「Will Downing / “A Million Ways”」から、早いもので4年が経過し、今回でようやく100回目を迎えることとなりました。ただ単純に自分が「これはメロウだな..」と思える作品をカテゴリーに囚われることなく、記事とともにUPしてきただけなのですが、改めて作品毎に聴いてみるとやっぱり自分の大好きな作品の「プレイ・リスト」になっているのがよく理解できます。
「時」というのは黙っていても残酷なまでに刻々と過ぎていくもので、あれからなかなか前進できない自分自身に腹が立ったり嫌気がさしてみたり、うまく表現することができませんが、心身共にけっこうしんどい時期がずっと続いているような感じでしょうか。そんな時に、いつも助けてもらっているのが好きな「音楽」であることは、今更ながら言うまでもないことです。そんな訳で、Vol.100では最近聴く機会が最も多かった作品を紹介することにいたしました。
Euge Groove (ユージ・グルーヴ / 本名:Steven Eugene Grove)は、米国ではかなり名の知れたサックス・プレイヤーで、主に Smooth JAZZ のカテゴリーを中心に活躍しています。一時期は米国西海岸をベースにメンバーを幾度も入れ替えながら存続しているホーン・セクションによる大型バンド「Tower of Power」に在籍していましたので、実力は申し分のないアーティストです。年齢も自分と同世代なので、おそらく影響を受けた音楽とかがとても近いのかなと思われます。
今回記念すべき「Mellow Tunes Vol.100」で取り上げる本作品『Slow Jam』も、なんだか気持ちがひどく落ち込んだときとかに聴くと勇気付けられるような、むせび泣くメロウなテナー・サキソフォンがハートにグッとくる素晴らしい楽曲です。
“Slow Jam” – Euge Groove
(album: Born 2 Groove – 2007)
興味を持たれた方は、YouTubeでライブなども見ることができますので、ぜひともご鑑賞ください。
https://amzn.to/44lML2C
Euge Groove
(album: Born 2 Groove – 2007)