毎日蒸し暑い日が続きますね。しかもノロノロ台風5号が列島を縦断中ということもあって、暑さだけでなく、防災への気配りもせねばならず、読者の皆様におかれましても、十分にお気をつけください。
時間のあるときは、新旧関係なくいろんな音楽を聴いています。iPod等のデジタル機器が身近な音楽再生ツールとなって久しいですが、音楽の聴き方や付き合い方がデジタル化されて以来、いろんな作品を、特に過去の作品を聴く機会がずいぶんと増えたような気がします。ともすれば記憶の奥の方へと追いやられそうなアーティストや作品も、アルバムのタイトル・楽曲はもちろんのこと、レコードやCDジャケットのヴィジュアルによる「検索機能」が充実してきたことで、記憶の彼方にあった過去の作品をささっと取り出して聴くことが可能になったのは、デジタル化時代の恩恵としか言い様がありません。「YouTube」を利用すれば尚更のこと、PVなど動画も視聴できるわけですから、なんともありがたい時代になりました。あくまで視聴する立場からの感想ではありますが。
さて、今回取り上げる Regina Belle(レジーナ・ベル)も、そんな聴き方で久しぶりに聴き返したアーティストの一人です。同時期に大人気を誇った Whitney Houston(ホイットニー・ヒューストン)と拮抗するほどの歌唱力を持ち合わせていたにも拘わらず、当時既に時代のアイコンとなっていたホイットニーほどの話題性には乏しく、米国のブラック・ミュージック・マーケット外で大きなセールスを記録するような存在ではありませんでした。そういえば、二人とも僕と同じ年の生まれでした。
レジーナはアルバム『All By Myself』で1987年にデビュー後、3-4年おきにコンスタントにアルバムのリリースは続けています。大変才能豊かで器用なヴォーカリストで、自身のルーツともいえる「ゴスペル」はじめ「ジャズ」のカヴァー・アルバムなども過去に発表してきています。世界的に認知されたのは、Peabo Bryson(ピーボ・ブライソン)とデュエットした Disneyアニメ映画『アラジン』の主題歌 “A Whole New World” で、1994年にグラミーを受賞したことによるものでしょうか。
今回ご紹介する『After The Love Has Lost It’s Shine』は、レジーナの1stアルバムに収録され、大変優れた楽曲を提供することで R&B/Soul マニアの間ではよく知られたソング・ライターの 「Sam Dees」(サム・ディーズ)が書いた壮大なバラッド作品で、彼女のポテンシャルを最大限に引き出す結果に至りました。こういったシンプルで美しいバラッドは、時代を超越する見本のような作品ですね。
Regina Belle – After The Love Has Lost It’s Shine
(album: All By Myself – 1987)
それとデビュー作から2年後の1989年にリリースしたアルバム『Stay With Me』に収録されシングル・カットされた『Baby Come To Me』は、レジーナにとっても初の「US R&B」チャート1位を獲得するヒットとなりました。こちらも、彼女にとっては名刺代わりともいえる情感溢れるバラッドです。
Regina Belle – Baby Come To Me
(album: Stay With Me – 1989)
台風一過
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Regina Belle
(album: All By Myself – 1987)
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Regina Belle
(album: Stay With Me – 1989)