今夜は「十五夜」でしたね。
雲がかかっているものの、秋らしい薄い雲だったおかげで、今夜の関東地方では大きく成長した「中秋の名月」を拝むことができました。ありがたいことです。
僕のiTunesライブラリで、試しに「Moon」と検索したら、洋楽ばかりということもあり何百曲も出てきてちょっとびっくりでした。今回取り上げる作品も含め、Jazzのスタンダードなどにも、「月」をタイトルにした作品はほんとに多いですね。月を愛でるというのは、なにも日本人だけの感性とも言えず、古今そして洋の東西を問わず共通なようです。
過去記事【Mellow Tunes ~ Vol.115】で追悼記事をUPしましたが、今年の3月に逝去した今は亡き大物プロデューサーの Tommy LiPuma(トミー・リピューマ)の最後のプロデュース作品となった、Jazz界の歌姫 Diana Krall (ダイアナ・クラール) の今年5月にリリースされた最新アルバム「Turn Up The Quiet」に収録された、『Moonglow』をご紹介します。
本アルバムは、JAZZ100年の歴史を彩るスタンダード作品の数々を、ダイアナが巨匠トミー・リピューマと再び組んで再現する企画のものです。器用さゆえにここ数年遠回りをしてきたような印象のあった彼女が、「戻るべき場所」に戻ったというのが、本作品を聴いた時の第一印象でした。再び組んだトミー氏に身を委ねるような、肩の力がいい具合に抜けた安定感を増したダイアナのヴォーカルは特筆すべき点です。結果として、たいへん落ち着きのある作品に仕上がっており、これからの季節にはちょうどいいまったり感を演出してくれる、もはや名盤といって差し支えない作品となりました。
Diana Krall – “Moonglow”
(album: Turn Up The Quiet – 2017)
このカヴァーについては、間奏のピアノ・ソロが素晴らしいアレンジとなっています。流石といった感じです。
Diana Krall (ダイアナ・クラール)に関しては過去にも色々取り上げていますので、興味のある方は過去記事もご覧ください。
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Diana Krall – “Moonglow”
(album: Turn Up The Quiet – 2017)