大好きな秋が深まり行くのを、自分自身の五感をフルに使って感じながら、そして物思いに耽っているうちに、気がつけばあっと言う間に11月も10日が過ぎてしまった。
毎年11月が来ると、今はもうない実店舗の「Mellows」のOPEN直前の立ち上げに孤軍奮闘していた出来事だとか、翌年同時期の店舗CLOSE時の大きな喪失感を伴った後処理に直面していた頃のあれこれを、どうしても思い出すことが多くなる。そんなこともあって、ここ数年の10月から11月に切り替わる時期は、なんだか気持ちが妙にざわつき落ち着きがなくなるような気がするのも、ある意味仕方のないことなのかもしれない。
今年も残すところあと2ヶ月を切ってしまったわけで、年々月日が経過するのが早くなる気がして仕方がない。歳を重ねるというのはこういうことなのかなと、ふと空を見上げてひとつため息をつく。もう冬が、すぐそこまでやってきているようだ。
そんな深まる秋の中、もうヴェテラン・シンガーの域に到達した Seal(シール)の最新作のリリースの知らせが、遠くUKより届いた。世界的にも評価の高かったSOULの珠玉のスタンダード作品の数々をカヴァーした2008年の「SOUL」そして2011年の「SOUL 2」に続いて、今回はJAZZのスタンダード作品のカヴァー・アルバム、その名も『STANDARDS』の発表と相成った。
本作は、英国・ロンドン出身で、ブラジル系の父とナイジェリア人の母の間に生まれたシールにとって、幼少の頃から聴き馴染んできたフランク・シナトラ、ナット・キング・コール、エラ・フィッツジェラルド、ニーナ・シモンらJAZZのレジェンドたちへの、トリビュート・アルバムといった構成になっている。
奇遇なことに僕も彼と同じ1963年生まれで、作品の性質上とはいえ、現在54歳と多くの人生経験を積んだシールのヴォーカルは、若き日の頃のそれよりもずっと角が取れていて、また違った魅力に満ち溢れている。個人的には、聴けたらラッキーと思っていた『My Funny Valentine』のカヴァーが、文句なしに素晴らしい。
まずは、欧州でのNEWSとアルバム全体の内容のトレイラーを要チェック。
Grammy winner Seal pays tribute to Sinatra, Fitzgerald and Cole in new album
(euronews)
Seal Standards – The New Album
そんな JAZZ STANDARDS COVER ALBUM から、時節柄ぴったりな『Autumn Leaves』(枯葉)をピック・アップ。
Seal – Autumn Leaves (Official Audio)
(album: STANDARDS – 2017)
「SEAL」この人も 「One & Only」な代えの利かないレアなアーティストの一人。興味のある方は過去記事をどうぞご覧ください。
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Seal – Autumn Leaves (Official Audio)
(album: STANDARDS – 2017)