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寒い日が続きますね。「大寒」に入ってからというもの、この冬は昔ながらの「暦」通りの気候となっています。極端な異常気象現象も困りますが、「地球温暖化阻止」が叫ばれる中、これは決して悪い傾向ではないのかもしれません。
関東地方でも、日陰の道などには、気温が低くて凍ったままの、先日の雪の名残りをあちこちでみつけることができます。
近隣の湖岸沿いの公園を夕暮れ時に散歩してみれば、いつも以上にきりっと冷えた真冬の北風が吹き、その強風に流されちぎれちぎれ足早に去ってゆく雲が織り成す真冬の空模様は、言葉では表現できない独特の美しさがあります。
こんな寒い日が続く時には、やはり一昔前の「Heart Warming」な「Slow Jam」なんかがうってつけです。先般「Mellow Tunes ~ Vol.149【Stanley Clarke】」の回に取り上げた、『Howard Hewett』(ハワード・ヒューイット)は、醸し出す「男の色気」だとか「メロウネス」という意味では、なかなかこの人に代わるようなタレントが、いまだ出現してこないような気がしています。1955年生まれで今年で63歳となるハワードは、80年代に Disco/Funk/R&B系の米国の超人気バンド「Shalamar」(シャラマー)のリーダーであり、Jody Watley(ジョディ・ワトリー)との男女混声ツイン・リード・ヴォーカルのスタイルで、まさに一時代を築いたヴォーカリストです。(詳細はこちらへ) 時代は2020年を間近に控えているというのに、ハワード以外のアーティストでは、こんな独自のヴォーカル・スタイルで歌う人はなかなか見つからず、まさに「One & Only」な稀有なヴォーカリストのひとりです。
Howard Hewett – “Show Me”
(album: Howard Hewett – 1990)
誰でもそうですが、加齢と共に押し寄せるウェイト・オーヴァーが気になりますが、現在もハワードはライブを中心に活動を続けていて、また「Smooth Jazz」系のアーティストからの客演の依頼が相変わらず多いんでしょうか、最近ではこんなサックス奏者とのコラボなどもこなしているようです。
かつては「FUSION」と呼ばれていたカテゴリーのミュージシャンにとっては、決して出しゃばらずに「花を添える」ようなハワードのヴォーカルは、多くのインストゥルメンタルな楽曲を扱うアーティストにとって、とても頼り甲斐のあるヴォーカリストなんでしょうね。前回の記事で紹介したスタンリー・クラークも、そんなことを動画の中で語ってました。「メロウネス」には更に磨きがかかり、「やっぱり凄いわ、この人」と思わず唸ってしまいます。まだまだ後継者が見つかっていないと思うので、ぜひとも現役を続けて欲しいものです。
Hulon ft. Howard Hewett – “Two In The Morning”
(album: After Hours – 2012)
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Howard Hewett
(album: I’m for Real –
The ELEKTRA Recordings [1986-1992])