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なかなか南方の海域の海水温が下がらず、台風ばかりの秋への入り口ですが、皆様無事にお過ごしでしょうか。とはいえ、夏の名残りと秋の落葉がせめぎ合いながらも、やはり季節は着実に秋~冬に向けて進んでいるようです。
9月に入った頃から、かなりの頻度で世界中から、このアーティストの名前での検索から、当サイトへの訪問が一気に増えてきました。過去の苦い経験から、いつものことながらそういった現象が起きると、まずろくなことがないので、急いで米国のメディア等をチェックしましたが、不安なニュース等がなくホッとしたところです。
洗練された美しいソウル・ミュージック「フィリー・ソウル」の故郷でもある米国・フィラデルフィア出身の、白人でありながらも「熱きソウル」を持ち合わせたアーティストと言えば、知らぬ者はいない真のR&B/Soul シンガー・ソング・ライター、それが「Daryl Hall」(ダリル・ホール)というものです。
過去記事でも書いたことがありますが、黒人音楽のカテゴリーである「R&B/Soul」に多大な影響を受けた「白人」アーティストたちは、かつて「Blue-Eyed Soul」(ブルー・アイド・ソウル)などと、白人層からも黒人層からも皮肉を込めて、カテゴライズされた時代が長く続きました。「もし黒人シンガーがオペラを歌ったら、『ブラウン・アイド・オペラ』っていうのかい?僕らは『ソウル・シンガー』なんだ」と、「ダリル」もデュオの相方の「ジョン・オーツ」も、こう皮肉たっぷりにインタビュアーにやり返していたのも、よく聞くエピソードの一つでした。
彼らが1981年にリリースした大ヒットアルバム『Private Eyes』からのシングル・カット、『I Can’t Go For That (No Can Do)』に至っては、時の全米チャートはもちろんのこと、なんとブラック・ミュージックの聖域でもある「R&B/Soul」チャートでも首位を獲得し、人種を超えて自らの主張と評価を決定的で確実なものにしてから、早いものでもう35年以上が経過します。なんだか感慨深いものがありますね。現代の「Bruno Mars」(ブルーノ・マーズ)の活躍ぶりや、出自が「African American」ではないアーティストが創り出すそれらの音楽を、「R&B」として躊躇なく受け入れるリスナーの意識の変化の土台は、「Hall & Oates」 (ホール&オーツ)や故人となった「George Michael」(ジョージ・マイケル)らの活躍と努力によってもたらされたものであることは、間違いないと思います。
秋が深まるにつれ、この人のソウルフルな声は、僕らの世代の郷愁を呼び起こすに違いありません。
新譜が待たれるところですねぇ。
Soul Classics of Daryl Hall
Track-01: I’m In a Philly Mood (Album: Soul Alone – 1993)
Track-02: Help Me Find A Way To Your Heart (Album: Soul Alone – 1993)
Track-03: What’s in Your World (Album: Can’t Stop Dreaming -1996)
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Daryl Hall
(Album: Can’t Stop Dreaming -1996)
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Daryl Hall
(Album: Soul Alone – 1993)