“The best minute of my life”
とは、ここでご紹介する YouTube の動画に対する、とある外国人女性のコメントです。
以前に過去記事で3月にリリースされたBoz Scaggsの新譜「Memphis」から、ボズがそれは格好よくカヴァーした“Love On A Two Way Street”という古いソウルの名曲を紹介いたしました。
あまりに素晴らしい楽曲なので、オリジナルの The Moments(後に Ray Goodman and Brown と改名)の作品を YouTube で調べているうちに見つけたのが、こちらの「奇跡の一分間」を収めた映像です。
敬愛する今は亡きLuther Vandross(ルーサー・ヴァンドロス)のことは過去記事で何度も取り上げているのですが、そんな彼がまだ元気だった頃に行われた“Luther Vandross live at Wembley Stadium 1988-89 Tour” を収めたDVDの中のバック・アップ・ミュージシャンの紹介時に、ルーサーのアルバムやツアーのコーラス隊では欠かせぬメンバーとなっていた Kevin Owens(ケヴィン・オーウェンス)を紹介した際の、それはほんの一分間の出来事です。
『Ray Goodman and Brown のリードシンガー、Kevin Owens!この曲大好きなんだよ!』と紹介した直後、ルーサーはサビを歌い始め、パートを主役のケヴィンにそっと渡します。それにさりげなく合わせてくるリサ・フィッシャーら女性コーラス陣と一転してコーラスの一員と化したルーサーの黒子ぶり、そしてバックバンドの息の合い方といったら、それはもう奇跡の瞬間です。かつて遅咲きのソロデビュー以前に、デヴィッド・ボウイのバック・コーラスを長く務めたりと、サポートメンバーをとても大切にする「苦労人」ルーサーならではの心配りを窺うことができる貴重なシーンでもあります。
“The best minute of my life”
なるほど、こんな感動的な「一分間」、そうそうあるものではありませんね。ソウル大好き人間にとっては、もう鳥肌モノです。
これで、いやなことも忘れられそうです。(笑)
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Luther Vandross live at Wembley