梅雨らしい毎日が続く中、日本列島だけでなく世界的な観点から見ても「環太平洋全域」における火山の活動が日々活発化しているような印象を受ける今日この頃です。いつの時代も、僕の心の友であり支えでもある「浅間山」も、ここ数日間ちょっとご機嫌斜めなようです。活火山に比較的近い地域で生活をされている方々にとっては何かと落ち着かない日々が続きますが、こんなブログですが珈琲でも傍らにゆったりとした音楽なんぞ聴きながら、すこしリラックスできる時間を持っていただけたらいいなと思います。
Simply Red(シンプリー・レッド)はご承知の通り、1980-90年代に世界的な人気を誇った英国のバンドで、そのサウンドはブルー・アイド・ソウル(Blue-Eyed Soul)にカテゴライズされ、リーダーでありヴォーカルの Mick Hucknall(ミック・ハックネル)個人のユニットと表現してもいいくらい、結成以来常に一流のミュージシャンがメンバーとして入れ替わるのが特徴的なバンドでした。1985-2010年の25年間の活動にピリオドを打ったミックでしたが、もともと彼の「ソロ・プロジェクト」みたいなバンドでしたから、やはりというかいよいよ5年が経過した今年2015年に「再結成」というか、活動を再開したようです。
リリースして間もないニュー・アルバム『Big Love』は早くも世界中で話題騒然となり、YouTube などには連日アルバム全曲が世界各地からUPされてしまっているような状況です。それだけ世界中のファンが待っていたということなんでしょう。
今回の Mellow Tunes で取り上げるのは新作からではなく、1998年にリリースされた彼らのアルバム『Blue』(バンド名は”Red”でタイトルは”Blue”というのがいかにも英国人らしい感じ)に収められた一曲目の『Mellow My Mind』です。
この作品はもとは米国で1960年代に活躍した Buffalo Springfield(バッファロー・スプリングフィールド)のメンバーでもあった Neil Young(ニール・ヤング)の作品で、亡くなったバンドメンバーを弔うためにテキーラで泥酔した状態で録音されたオリジナル音源とは、まったくかけ離れた印象のクールでメロウなカヴァーにミックは仕上げています。まさに Simply Red の世界です。
そうそう、このアルバム製作時は日本人ドラマーの「屋敷豪太」氏が正式なバンド・メンバーとして加入していた時期の貴重な作品でもあり、1989年に発表されて世界中を驚かせた「Soul II Soul」のアルバムで生み出した『グランド・ビート』が導入され、彼の持つ独特な「静寂な中にもうねりを持ったグルーヴ感」が随所に発揮され、この時期のバンドの方向性にも大きな影響を与えていたような気がします。ほんとに世界に誇れるだけの、ドラマーでありプロデューサーです。
Simply Red / “Mellow My Mind” (album: Blue – 1998)
そしておまけは最新作『Big Love』よりタイトル・チューンの『Big Love』をどうぞ。
現在55歳となったミックの、肩の力の抜け方がなんとも心地よい印象の作品となっています。
Simply Red / “Big Love” (album: Big Love – 2015)
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(album: Blue – 1998)
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(album: Big Love – 2015)