お彼岸を境に急に春めいてきましたね。
列島各地からの「桜」の開花の知らせだとか、なんだか陽気に誘われるように、久々の連続投稿です。
先日ご紹介した「Monday満ちる」もそうでしたが、皆さんもきっとよくご存知の 「George Michael(ジョージ・マイケル)」も、奇遇にも僕と同じ歳でした。世代が同じということもあり、それまで聴いてきた音楽の背景などから、やはり Upper 50 のアーティストにはそれだけの積重ねた人生の重みというか説得力というか、安心して聴ける様々な要素を沢山持ち合わせていると確信しています。
話はジョージに戻りますが、『Wham!』時代はともかくソロとなってからの彼の音楽活動はかなりアグレッシブで、多くの才能に恵まれたが故にまるで「万華鏡」のような様々なスタイルで作品を発表してきました。ダリル・ホールやマイケル・マクドナルドもそうですが、目を閉じて聴くと黒人アーティストのVocalと思えるほどで、彼こそ “Blue-Eyed Soul Singer” という呼び方が相応しいアーティストもなかなか他に見当たらないでしょう。
過去記事でも一度取り上げていますが、20世紀末の1999年に彼がリリースした『Songs from the Last Century』など、時代や世代を超えて残しておきたい作品を自ら歌うその「singer」としての潔さに胸を打たれます。
そんなジョージが歌う The Beatles のいつまでも色褪せないバラッド『The Long and Winding Road』を、これから新しい世界に踏み出す皆さんに送ろうと思います。
これまで数多くのアーティストがカヴァーしてきてますが、作曲者のポール(Paul McCartney)以外の人が歌ってここまで感動を呼び起すことのできるシンガーはそう多くはありません。(ビートルズにとってのラスト・アルバムからのラスト・シングルとなった、「オリジナル」はこちらへ)
George Michael / “The Long And Winding Road”
(Live for Linda McCartney at Royal Albert Hall – 1999)
この時期は別れや出会いを多くの方が経験する、この国特有の季節ですね。
ウチの息子たちもそうですが、これからそれぞれの新しい環境に一歩足を踏み出すわけですが、大きな「志」を持って「根っこ」はブレずに自分の信じた『道』を進んで欲しいと思います。
僕自身がそうであるように、『道』は決して真っ直ぐではなく、曲りくねっていたり上り坂や下り坂もたくさんあって、そのうえあちこちに分岐してしていたり、まさに手探りの『人生』そのものと言えます。疲れたら休み、遠回りをしたっていいし、間違ったら引き返すのもありで、決して焦らず自分のペースで歩くこと。近道を探すよりも、それがきっと最良の『道』の歩き方なのかもしれません。
でもね、“The Long And Winding Road” の先を進まないと、行った者にしか見えない「風景」ってあるものなんですよ。