しかしまあ、連日アメリカの新大統領による発言で国際社会が振り回されっぱなしの今日この頃ですが、実に困ったものです。「もう何とかならないものか」と真剣に考え始めているのは、投票・開票時の疑惑はあれど、結果として彼を当選させてしまった「米国民自身」なのではないでしょうか。
さて政治ネタはしつこくなるのでこのくらいにして、この再開した『AC Tunes』のコーナーでは、開始以来世界各地から大人向けの音楽を発信しているアーティストを、意図的に取り上げてきました。
そこで今回は、出身地であるドイツを中心に欧州で活躍するジャズ・トランペッターであり、シンガーでもある Jeff Cascaro (ジェフ・カスカロ) を紹介したいと思います。年齢は1968年生まれなので現在48か49歳、まあ自分と同世代とも言えなくもない時代を生きてきているので、おそらく聴いてきた音楽も近い感覚があり、「ドイツ」という意外な土地柄とはいえ、米国発のソウルやジャズ・ミュージック・シーンに相当な影響を受けて育った印象が拭えないほどの、「ソウル・マン」といえるのではないでしょうか。彼のプロフィールの詳細については、若い頃はずいぶんお世話になったTOWER RECORDS さんの紹介記事がありますのでそちらをご参考にどうぞ。)
今回取り上げるのは、2006年にリリースされた遅咲きのデビューアルバム『SOUL of a SINGER』に収録された、Curtis Mayfield(カーティス・メイフィールド)の誰もが聴いたことのある名曲『Tripping Out』のカヴァーです。この楽曲は後に世界中のR&B系の多くのアーティストに多大な影響を与えた、CHICAGO SOULの傑作として有名ですね。現代でも多くのアーティストがサンプリングを繰り返していますね。
Jeff Cascaro / “Tripping Out” (album: SOUL OF A SINGER – 2006)
『Tripping Out』はカーティスが世に送り出して以来、世界中でカヴァーされたり似通ったアレンジや作風の楽曲が多くのフォロワーたちによって発表されてきています。ドイツのアーティストが、ここまでソウルフルかつJazzyなアレンジで聴かせてくれる『Tripping Out』ですが、この大人の感じってすごくいいじゃないですか。とにかく「フルート」の音色が効いてますよ。きっと皆さんも気に入ってくれるに違いないでしょう。
ジェフさん、オリジナル・アルバム3作程リリースしてますので、リンク先のAmazon等でチェックしてみてください。