関東地方では先週「春一番」が吹き荒れ、二月とはいえ日中は気温の上がる日が増えてきました。いよいよ花粉とともに、春の到来の予感ですね。そろそろ皆さんの周辺でも始まる「出会いと別れ」の季節でもありますが、体調を崩しやすい時期でもありますので、皆様どうかご自愛ください。
さて今回の「AC Tunes」では、先日急逝した偉大なシンガー「アル・ジャロウ」とは別の「アル」さんで、イタリアで活躍中のシンガー・ソング・ライターの Al Castellana(アル・カステラーナ)の紹介をいたします。
今年で53歳になるアルさんは、自分とまさに同年代のアーティストだけに、これまで聴いてきた音楽が自身の作風に顕著に現れているような、そんな印象を受けるアーティストのひとりです。
前々回 Vol.44で紹介したドイツ人アーティストの Jeff Cascaro (ジェフ・カスカロ) もそうですが、米国発のSoul/R&b/Jazzなど黒人音楽をルーツとするいわゆる「Black Music」に多大な影響を受けて育った世代と言えるでしょう。
アル・カステラーナは、これまで当ブログでも何度かご紹介したことのある Mario Biondi(マリオ・ビオンディ)同様に、イタリア国内ではとても人気のあるいわゆる「Blue Eyed Soul」系のアーティストとして認知されています。アルより一回り若いマリオはもう少しJazz寄りで、世界中のメジャーなアーティストと精力的にコラボしたりしてますが、アルさんに至っては、どちらかというとイタリア国内またはEURO圏に存在する1970年-80年代のコアなソウル好きなオーディエンスに向けて、自身の音楽をマイ・ペースで発信しているような感じを受けますね。
なんの変哲もない低予算のありきたりなPVを見る限り、一見そこら辺にいるような、僕自身と同様の普通のおっさん風ではありますが、少しファルセット気味のジェントル・ヴォイスには、少々お疲れ気味の大人の皆さんへ、かなりの癒し効果が期待できますよ。
では、2013年リリースのアルバム「OUTSIDE MY WINDOW」より、『My Woman』をどうぞ。
Al Castellana / “My Woman”
(album: OUTSIDE MY WINDOW – 2013)