さて今回の「AC Tunes」では、デビュー時よりずっと聴き続けてきた米国のサックス・プレイヤーで、今やもうベテランの域に入ってしまった「Najee」の2ndアルバム「Day by Day (1988)」に収録されたヴォーカル入りのメロウな作品『So Hard to Let Go』をご紹介します。
Najee – “So Hard to Let Go” (album: Day By Day – 1988)
フィーチャリングされた女性ヴォーカリストは Janice Dempsey (ジャニス・デンプシー)という、当時NYで勢いのあったHush Production系のアーティストで、Freddie Jackson や Lillo Thomas 等のバック・コーラスを勤めていた実力派のシンガーです。このリード・ヴォーカルを取った後、Hushの総帥ポール・ローレンスのプロデュースでアルバムも出してます。Hush 系のアーティストについては幾つか記事をUPしてますので、興味がある方はこちらへどうぞ。)
肝心の『Najee』の方はといえば、1986年以来約二年程度のインターバルで新作をコンスタントにリリースしていますね。デビュー当時はまだ「Smooth Jazz」なんてシャラくさい表現のカテゴリーが存在してなかった頃で、「アーバン・コンテンポラリー・ジャズ」などとジャンル分けされたりしていた記憶がありますが、キャリアとしてはもうかなり長く第一線で活躍している印象を受けます。ただ、僕自身はやはり初期の作品の方が好きですね。
実は当ブログにアクセスしてくださるプロのミュージシャンの方々、有難いことにほんとに沢山いらっしゃるんですが、なんだかサックス奏者しかも女性のミュージシャンの方が大変多くて、今後はサックス奏者の作品も色々取り上げていかないとなと思っています。個人的には、バリバリの「サンボーン世代」なので、やはりメロウで歌心のあるプレイヤーが好みです。