毎年この時期になると記事に書いている気がしますが、この時期は「三寒四温」を繰り返し、季節が徐々に「春」に進んでいくこの国独特の期間と言えます。今日は真冬に逆戻りの、寒い一日となりました。
寒い日には、なぜだか温かい珈琲と同じように、ちょっとメロウな大人の音楽が欲しくなるものです。
過去に一度「Mellow Tunes ~ Vol.100」で紹介したことのある Euge Groove(ユージ・グルーヴ)は、そんな肌寒い日にはもってこいのアーティストかもしれません。彼の吹くサキソフォンはアルトであれテナーであれ、いつも艶があって歌うように聴こえる独特の表現力を持っているような感じがします。SOUL/R&B/FUNKなど、本当に心底好きで強く影響を受けたであろうと思われる彼のプレイを一聴するだけで、そんなパッションがビシビシと伝わってくる、大好きなサックス・プレイヤーの一人です。
2000年にソロデビューした際の自身の名を冠したアルバム『Euge Groove』では、当時米国はもちろん世界的にも人気のあった BOYS GROUP「’N Sync」(イン・シンク)のメンバーだった JC Chasez(JC シャゼイ)をゲストに迎えて、JC作曲の彼らの持ち歌でもある『Give In To Me』をリメイクして収録しています。
Euge Groove & JC Chasez / “Give In To Me”
(album: Euge Groove – 2000)
JCが‘N Syncのデビュー時の1995年に若干18歳で書いたというこのスーパー・メロウな作品は、ユージのまとわり付くような色気のあるサックスと出逢うことによって、さらに大人のための Adult Contemporary Tune へと昇華しているのが素晴らしいところです。
興味のある方は、この作品にチャレンジする若き ‘N Sync の面々の、フロリダでの SHOW CASE LIVE も一聴の価値ありです。当時18歳の「JC」のマチュアなヴォーカルと、Wリード・ヴォーカルでその後ソロでもブレイクする彼より4歳年下の Justin Timberlake(ジャスティン・ティンバレイク)の幼さの残るパーフォーマンスは、今となってはなかなか興味深いものがあります。
‘N SYNC “Pleasure Island Showcase” – “Give In To Me” – 1995
年代的には、この辺りの BOYS GROUP の作品に触れることはほとんどありませんでしたが、JC のように類稀なソウルフルなヴォーカリストに出会うと、ちょっと嬉しい気分になりますね。