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今年で「Season 9」を迎えた、冬の恒例企画「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019」ですが、そろそろ終わりが近い「第十三夜」となる今回は、五年ほど前にも一度取り上げたこともある、クリスマス・ソングの古典とも言える「スタンダード」をご紹介いたします。R&B/Soul 系のアーティストたちの「古典」ではない「オリジナル作品」を中心に選曲してきた「Mellow なクリスマス・ソング ~ 2019」でご紹介する「ヴォーカル」作品としては、これが最後の作品となります。ラストの歌もの作品くらいは、愛してやまない楽曲を取り上げようかと思います。その楽曲に特化した世界中のカヴァー作品だけで「2013~2015」と3年間もシリーズを続けたくらいなので、僕の偏愛ぶりも尋常ではないのかもしれません。
みなさんご存知のように、スタンダードなクリスマス・ソングはいくつかありますが、過去にこの特別なシーズンに世界中でリリースされた、それはあまたあるアーティストの『CHRISTMAS ALBUM』あるいは『HOLIDAY ALBUM』の中に、必ずといってよいほど収録される楽曲の一つが、『Have Yourself A Merry Little Christmas』です。
『Have Yourself A Merry Little Christmas』は、まさに第二次世界大戦中の1944年に米国で製作されたミュージカル映画『MEET ME IN ST.LOUIS (邦題:若草の頃)』の挿入歌として Judy Garland(ジュディ・ガーランド)が歌い、その後クリスマス・ソングのスタンダードとなりました。実は本作品はすこしばかり悲しい内容の歌詞であふれ、「辛いこと、悲しいことを今だけはしばし忘れて、ささやかにクリスマスを祝いましょう..」と子役に歌い聞かせるその映画のワン・シーンには、当時の時代背景や歴史といったものが透けて見えてくるようです。
とはいえ、美しく儚く人々の心に響くその歌詞とメロディは、21世紀となった現代でも変わることなく、聴く者の感動を呼び起こすだけの「パワー」と「慈愛」に溢れています。(オリジナルの Judy Garland(ジュディ・ガーランド)の Video はこちら)
今回選んだクリスマス・ソングの古典であり名作として誉れ高い『Have Yourself A Merry Little Christmas』のカヴァーは、R&B/Soul 好きな方々にとっては忘れてはならないこの人、「Joe」(ジョー)こと 「Joe Thomas」が歌い上げる珠玉のスタンダードです。
JOE – “Have Yourself a Merry Little Christmas”
(album: Home is the Essence of Christmas -2012)
『Mellow なクリスマス・ソング ~ 2014』の中でも「Joe」が歌う「LIVE Ver.」の同曲を取り上げていますが、今回はスタジオ録音Ver.をお届けしました。
(元々は『Make Sure You’re Home for Christmas』というタイトルで6曲入り(内2曲は Joe のオリジナル)の Holiday Album を2009年10月に限定リリースしていたものを、『Home Is the Essence of Christmas』というタイトルで更に4曲を追加収録して翌月の11月にメジャー・リリースされております。また後の2012年には、ジャケット・デザインが二度ほど変更されて再発されています。)
アルバムの最後にこの曲を据えたことで、「Joe」の並々ならぬ意欲を伺い知ることができます。歌う立場であれ、聴く立場であれ、本当に愛すべきクリスマス・ソングの『Have Yourself A Merry Little Christmas』です。
『Have Yourself A Merry Little Christmas』に痛く感動したとか、興味を持たれた方は、過去の特集記事から選曲してこの楽曲のカヴァーだけの「プレイ・リスト」を、昨年編集・公開してますので、よろしければ併せてお楽しみください。
『Have Yourself A Merry Little Christmas』by Various Artists
また、アーティスト『Joe』にご興味を持たれた方は、よろしければ「過去記事」などもご覧ください。