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今年で7シーズン目となる冬の特別企画の「Mellow なクリスマス・ソング」ですが、第五夜となる今回は、国内のアーティストの作品を取り上げたいと思います。
「paris match」(パリス・マッチ)は、ある程度の年齢層から上の世代の方々でしたら、迷うことなく聴けばその心地よさを実感できる、数少ないアーティストです。メンバーは、アートディレクション及び作詞を担当されていた「古澤 辰勲」(ふるさわ たい)氏が2007年に脱退後は、作詞、作曲・プロデュース全般を担当するリーダーの「杉山洋介」氏と、Vocal担当の「ミズノマリ」さんによる、現在は2人組体制による音楽ユニットとして活動されています。尚、古澤氏については、後に「和田昌哉」氏と 新たなユニット『Fixional Cities』を2020年よりスタートさせており、World Market を視野に見据えた活動で注目されています。
今回ご紹介する『Silent Night』は、彼らが2002年の11月にリリースしたミニ・ホリデイ・アルバム「song for you」に収録された1stトラックです。お二人と同様に、敬愛する「達郎さん」も古くから用いている「心地よく普遍的なリズム」を持った本作品は、いつも通りマリさんの柔らかくアンニュイなヴォーカルが冴えわたる、クリスマスを目前に控えた大都会「TOKYO」や「YOKOHAMA」の夜を彩る、それは素敵な作品です。この時期は特に海外からのアクセスも多いので、もっともっとメジャーになっていいはずの楽曲ですから、今回ご紹介いたします。
Paris Match – “Silent Night”
(album: song for you – 2002)
「大人が聴く為の音楽を教えて」と問われたら、いの一番にリコメンドできるほど、2000年のデビュー当時より一貫した、AOR/SOUL/R&BやBossa NovaそしてJazzをより強く意識した杉山氏のサウンド・プロダクションは常に高水準であり、またとても都会的であって、洋楽を聴いて育った我々のような世代にとっては、本当に欠かせない数少ない国内アーティストです。「paris match」とは、そうあの Jean-Paul ‘Bluey’ Maunick(ジャン・ポール・ブルーイ・モーニック)が率いる世界的にも大人気の、英国ロンドンを拠点とする「Jazz-Funk/Assid Jazz」の雄として知られる『Incognito』(インコグニート)のような存在だと、僕は捉えています。「paris match」のCDはほとんど所有しているのですが、今思えば当サイトで一度も取り上げたことがなく、大変失礼しました。
2005年にリリースのアルバム「5th Anniversary」に収録された、オランダのクラブ・ジャズ・コンボ “New Cool Collective” (ニュー・クール・コレクティヴ)とのコラボが圧巻の、「paris match」の代表作『Saturday』もご紹介しておきます。演奏はもちろんのこと、マリさんのヴォーカル・ワークが素晴らしい。
Paris Match – Saturday (with New Cool Collective)