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Hot or Ice ?

台風6号が去って、関東地方ではこの2日間ほどなんだかとても涼しいお天気となっています。
こうなってくると、連日飲んでいたアイス珈琲も自然とホット珈琲に切り替わるのが自然なことで、ウチでも珈琲好きのカミさんのホットとアイスを切り替えるタイミングが、ほとんど僕と同じなので、そのときの気候やお天気の状況によって、人間のスイッチというものはめまぐるしく切り替わるものなんだと、改めて感じます。それゆえ、ビールや清涼飲料メーカーが、ビヤガーデンのオーナー並みにその日の天気だけでなく、中長期的なお天気や気候を最大の関心事としているのは、無理もないことだとしみじみ感じるように、最近なってきました。

 

昨日、今後の珈琲豆の仕入をお願いする予定の九州のロースターさんから、数種類の豆が届きました。先に書いたような理由から、夏になるとどうしてもホットで珈琲を楽しむ方が減る傾向にあるため、ロースターさんもアイス用のラインナップを増やしたり、いろんな割引キャンペーンをやったりと、夏場の販売計画には大変なご苦労があるようです。

そんな季節なので、そちらで扱う豆の中で最高品質のものを今回割安で手にすることができました。
購入させていただいたのは2010年度のブラジルのCOE(Cup of Excellence)で2位を受賞した、参考までに通常販売価格は1,800円/100gと、大変希少で貴重な豆です。

パッケージの封を開けたときの香り、ミルで挽いた直後の香り、蒸らし~1投目~2投目~3投目へと次第に変化していくフルーツの香り。もう、すごいとしか例えようがないですね。味はもう、素人がどうこう言うレベルではないんでしょう、たぶん。前回サンプルで送っていただいた、同じくブラジルのCOE-18位の豆を飲んだときもそうでしたが、やはりこのCOEを受賞するレベルの豆の品質は間違いがないというのが、最大の印象です。

では何が一番違うかというと、「蒸らし」の際に漂う並外れたアロマにあるのではと、思えてなりません。実は、前回送っていただいたそのロースターさんのCOE国際審査員をされている社長自らがセレクト・落札しブレンドにあたっているという、COE豆をベースにしたコレクション・ブレンドですが、焙煎から1ヶ月経過したもの(冷蔵保存)を改めて飲んでみましたが、いまだに香りが落ちない、お湯を投入してもまだしっかりと膨らむ、当然味もほとんど変わらずと、品質の違いというものに正直驚いております。今回購入したブラジルCOEで2位(スコア:90.68)のシングルの豆より、僕個人としてはこちらのブレンドの方が好みなのですが、忘れてはいけないのは、珈琲は豆の品質はもとより、そこに確かな『焙煎技術』があるからこそ、初めて生かされるのだと思います。

そんなわけで、COEという概念が始まってからの珈琲豆の仕入の世界では、かつては国や地域だけで区別・選別・落札されていたものが、いまやピンポイントで生産農園が特定できるトレーサブルな体制が整いつつあるわけで、大手の商社やロースターさんなどは従来の珈琲豆の買付・仕入そして流通の変化に、今後は更に柔軟に対応する必要がありそうです。
と同時に、マニアでなくとも珈琲好きな一般消費者が特定農園を指定して豆が購入できる時代が到来しているので、それを最終的に提供するカフェにおいても、手抜かりのないようしっかりと対応しなければいけませんね。沢山の品種を扱うということでなく、あくまで品質のよいものを提供させていただくという意味です。

毎度のことながら、人間命尽きるまで、毎日が勉強ですね。