記録的な大雪が降った2/8に近隣の大学病院に緊急入院した次男坊が、ようやく数日前に退院して自宅に戻って来た。「肺気胸」という肺に小さな穴が突然空いて肺から空気が漏れてしまう病気で、10~20代の成長期の若い痩せ型男性に顕著に見られる病気だそうだ。3/5に実施される公立高校の受験を間近に控えており、幸い手術に至ることなく自然治癒による退院となり、家族一同ホッとしたところだ。「インフルエンザ」「ノロ・ウィルス」等この季節特有の感染性の病気だけでも、とりわけ『受験生』を抱えたご家庭ではいやでも多少は神経質にならざるを得ないもの。そこにきてこの記録的な大雪だ。雪の中、病院と自宅と職場を何度も往復することになったカミさんは、さぞ大変だったことと思う。お疲れ様でした。
浪人中の長男とも話題になったが、なぜいまだにこの国では「入学試験」が2・3月に実施されるのかがちょっと理解できないでいる。官・民共にすべて4月が新年度でスタートするシステムはこれまで通りで問題ないとして、その地域だけに特化した「高校受験」はともかく、全国から受験生が大移動する「大学受験」に関しては、やはり半年なり3ヶ月なり前倒しで実施できないものだろうか。この問題については、僕自身が現役受験生だった30年以上前から『9月入学』なども含めあれこれ議論されているが、「共通一次~センター試験」など試験システムの変更はあったものの、受験の「時期」についてはいまだに何一つ変わっていなのが実状だ。国公立の2次試験はこれからが本番で、運よく前期で決まればまだよいが、後期試験の合否発表ともなればすでに3月後半だ。地方の学校に行くとなれば、住む場所さえまともに探している暇はない。入試の時期が早まって合否だけでも「秋頃」に判明していれば、もっと余裕を持った計画を立てられるというものだ。今冬の大雪のケースは別格だが、毎年のように繰り返される『全国各地で大雪による交通網がマヒ。受験生にも大きな影響』などというニュースも、言ってみればネガティブな冬の風物詩だ。国も文部科学省もそろそろ本気で考えたほうがよいのではないか。
いっぺんに「入試時期」を半年も前倒しするとしたら、その時期に該当する受験生にとっては準備期間を含めあらゆる不利な状況が生まれてしまうし、教育の現場である高校や予備校など教育関連産業にとっても同様に困難な状況が発生することは、容易に想像できる。
『だったら6年くらいの移行期間を設けて、一年ごとに一ヶ月ずつ入試時期をずらしていけばそれほど大きな混乱は起きないのにね。』というのが、将来教職を目指す只今浪人中の長男の見解だ。あの大雪の中、万一のため都内の私大を開始2時間遅れで受験してきた当事者の感想だけに、なるほど実感がこもっている。「そうか、段階的スライド作戦か・・」と、さすがに若いから頭が柔らかいなと感心したものだが、少しずつでいいからやはりそうすべきだろうと思う。
さあ残すところあと少し。受験生のみんな、ガンバレ。