雨と風の音を聴きながら 【モノローグ】

世の中みんなメディアに煽られたせいなのか、まるで『増税前夜の狂想曲』とでも表現せざるを得ない大胆な「消費行動」が列島各地で見られた、とても慌しい週末であり年度末だった。人々のこんな様子を目にするのは、子どもの頃に経験した「オイルショック」以来の光景で、もちろん頭では理解できるけれども、なんだか個人的にもひどく疲労感の残るこの一週間だった。

今はPCに向かい、少し冷めてしまった珈琲をゆっくりとすすりつつ、閉めてはいない雨戸が雨まじりの北風に小さくカタカタと音を立てているのを、五感を使ってじっと感じている。
そして、今日の「処方箋」は何にしようかと考えてみる。

『I Thought About You』

ふと、東北の地に旅立ったかつての相棒『メロウズ号は元気でやっているだろうかと、かの地に想いを馳せてみた。

そういえば、キースの優しい音色のピアノ・ソロにはずいぶんと救われたっけ。
「音楽」ってほんとにありがたい。

 

Keith Jarrett Trio / “I Thought About You” (album: Somewhere – 2013)