希望の明日に向かって

東日本大震災から早二週間が経過しました。
正直なところ、あれ以来かなり気持ちがダウンしていたこともあり、なかなかブログの更新をするような精神状態になりませんでした。多少は改善傾向にあるとはいえ、被災された地域の方々の日々の生活を思うと、電気や水道・ガスがこれまで通り使える自分たちの状況はあまりに恵まれていると言えます。まさに青天の霹靂ともいえる状況下であるのに、メディアの中で気丈に振舞う東北地方の方々のあの精神的な強さに、ただただ平伏する思いです。何も被害の無かったくせに落ち込んでいる自分が恥ずかしくなるくらいです。口に出して言うだけなら簡単だとは思いますが、何も無かった者たちが率先して、前を向いて歩き出さないといけません。そうでなければ、日本という国そのものの存亡が危ぶまれる方向に行きかねませんから。

先週末に予定されていた我がサッカー少年団の6年生を送る卒団式ですが、余震の影響と東京消防庁から被災地へ救助活動へ派遣されていらした監督の不在により延期となっていました。監督も被災地より無事に戻られたので、今日1週間遅れで『卒団式』を実施することができました。セレモニーの後は、例年通りの「親子サッカー大会」で、在団生のご父兄やすでに卒団し中学や高校で今でもサッカーを続けている子供たちも大勢集まってくれ、久々に一緒にグランドでプレーすることができました。ちょっと見ない間に声変わりし人見知りをするようになっていたり、いつの間にか自分と同じくらい背が伸びている子などなど、大人と違って子供たちは本当にすごいスピードで成長しているのを実感しました。時期が時期だけにとも思いましたが、やはり元気や活力を取り戻すにはスポーツが持つ力は本当に大きなと感じました。

サッカー界でもアントラーズの小笠原選手が東北出身のJリーガーを中心に、被災地の子供たちにボールやジャージなどを東北各県のサッカー協会を経由して送っていると聞きます。今はボールを蹴れるグランドそのものが被災してなくなってしまったり、あっても避難所として使用されている関係でまだ自由に使えないかもしれませんが、どうか子供たちが笑顔でボールを蹴ったり追いかけたりすることができる日が、一日でも早くやってくることを祈っています。

 

IMGP1614.jpgカシマ・スタジアムをバックに、一昨年の県大会にて

 

そんなわけで、本日をもちまして一旦僕は指導者としての役目を終え、チームを離れることなく来年度からは後方支援にまわることになりました。長男が小一で入団をしてから次男坊が今日卒団するまでの10年という長きに渡り、監督はじめ他のコーチのみなさんには大変お世話になりました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。
また今日は、数年ぶりに親子三人で同じグランドの中で久々にボールを蹴れたことが、僕にとってはとても嬉しい出来事でした。サッカーボールが入るちっちゃなリュックを背負って、危なっかしく自転車を息を切らしてこいで小学校のグランドに毎日のように通っていた二人の息子も、もう身長だけはカミさんをとうに超えてしまいました。そこまで育ててくれた監督をはじめ団の関係者の皆さんには、いくら感謝しても感謝しきれないほどです。
これからは、それぞれがそれぞれの目標に向かい、小さな努力をコツコツと積み上げていく日々が新たに始まろうとしています。もちろん僕はそれ以上にですが。

最後に、こんな時期だからこそ元気な人たちは元気を発信していくことも大切で、子供たちの笑顔が疲れ切った周囲の大人たちを元気付けていくのを、今日まざまざと見せつけられました。

さあ、みんな前を向いて頑張っていきましょう。