有休消化のため、残された勤務予定が今日を含めてあと二日を残すだけとなった。
25年も会社員をやってきたいつも通りの日々が、もう来なくなるんだろうなというのは、頭では理解しているつもりだけど、いざそのときが来ると、なんだか心中複雑な思いがめぐる。
よく定年を迎えたサラリーマンの方たちが、朝もいつも通りに起床し無意識にバス停や駅の方向に歩き出してしまっている自分に気づき、ハッと我に返る…なんて話を耳にしたことがあるけど、なんとなく分からぬでもない気がしてきた。それくらい、習慣とは自分の心や身体に刷り込まれてしまうもんなんだろうか。
月末の退職に向けて、新年が明けてから、勤務先の同僚・先輩・後輩だけでなく、日本中に散らばった古い友人・知人、以前に勤めていた会社の先輩方からも、連日電話やメール等で、たくさんの連絡をいただいている。無理もないか、年賀状で退職の知らせをついでにしたのだから。みなさん、驚きと共に自分の今後を心配してくださったり、「とにかく応援してるぞ」といった激励を戴いたり、ほんとうにありがたく思っています。この場を借りて、お礼を申し上げます。
どれもこれもありがたかったのですが、いちばん心に響いたのは、もうすでに15年以上前に会社を辞めて、奥さんの紀州にあるご実家のご家業でもある、創業120年の老舗の料亭を継いだ先輩からのアドバイスでした。
「けっしてあせるなよ。自分のスピードで歩いていけよ。つまづくこともあると思うけど、あせる必要はない。」
ご自身もたいへんなご苦労をされた上での、本当にありがたい言葉でした。しっかりと肝に銘じておきます。
そろそろ、みんなにさよならを告げねばならない時がやってきてしまったんですね…
そんな現在の僕の心境は、こんな感じです。
The Bill Evans Trio の1977年リリース、 “I Will Say Goodbye” から同名曲をどうぞ。
The Bill Evans Trio / “I Will Say Goodbye”
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