事業仕分けの余波

『創業塾』って言葉を、一度くらいは聞いたことがある人は多いと思います。

将来独立を目指すすべての人々に開かれた、個人負担費用5,000円を支払うだけで(それ以外の費用は国が負担)非常に内容の濃い「創業」についてのコツやノウハウを、定評のあるコンサルティング会社のコンサルタントの講義を一から受けられる、大変ありがたいシステムです。講義は1日2講座X5日=10講座に渡り、実に内容盛りだくさんのものなのです。その『創業塾』ですが『経営革新塾』と共に、今年度より例の事業仕分けによって廃止となってしまったのです。

幸いなことに、僕は昨年の秋に有休等をうまく組み合わせることにより、地元商工会が主催の「創業塾・基礎コース」を受講させていただく機会に恵まれました。いざ参加してみると、ほとんどの方がこれから独立される方ではなく、すでに創業をされ「社長」だとか個人事業主としてすでに事業を開始されているという状況でした。はじめは自己紹介等で、サラリーマンの立場の僕は正直面食らいましたが、皆さんすでに事業を開始されているにもかかわらず参加されるということは、それだけ大事なことをたくさん教えてくれるよいセミナーであるとの証しでもあったわけです。「経営革新塾」に至っては、さらにスケールアップしたものだったようです。

 

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そのとき学んだことは、今となってはたいへん大きな知識となり、またリスク・マネジメントの発想にも繋がっています。
それよりも、そこでお会いした多くの経営者の方々やコンサルタントの皆さんとの人間関係が築けたことが、なんと言っても大きな財産となっているのは言うまでもありません。

『事業仕分』という名の下に、なんでも無くせばいいというものではありません。こんな厳しい社会状況だからこそ、新たな起業家をどんどん世に輩出することで、失業者や若い世代の労働者たちを雇用していく方向に向かうための仕組みが必要不可欠なはずです。そのための投資として国が税金を投入するのは当然であるのにもかかわらず、安易に廃止を決定してしまうなんて、雇用の創出そのものを頭から否定しているようなものです。
これじゃあ、いつまでたっても欧米のような若くて有能な起業家は育ってくるわけがないですね。

現政権与党に、早期の「創業塾」の復活を望みます。受けたい志を持ったものは、僕の周りにもたくさんいます。

 

 

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